(Photo:La Hora)
エクアドルのケベド市(Quevedo)では、ごみ収集サービスの事業者移行に伴う混乱が続いている。市内各地では廃棄物の蓄積が発生し、道路の角や公共スペースにごみ袋が積み重なる状況が見られている。一部地域では衛生面への影響を懸念する声も上がっている。
今回の問題は、固形廃棄物収集を担当していたコンソルシオ・インヘニオ(Consorcio Ingenio S.A.)との契約終了後、新たな事業者を決定する公共調達手続きが完了していないことが背景にある。
ケベド市政府は現在、緊急対応計画に基づき、ごみ収集を直接実施している。しかし、以前の民間事業者と同じ規模や頻度のサービスを維持することは困難な状況となっている。
アレクシス・マトゥテ(Alexis Matute)ケベド市長は、取材に対し、問題の発生経緯、新たな事業者選定の遅れ、今後の対応について説明した。
新事業者選定の遅れで契約移行に影響
マトゥテ市長によると、新たなごみ収集事業者との契約計画は以前から進められていた。しかし、必要な調査を担当したコンサルタントによる報告書の提出が予定より遅れ、報告書が提出されたのは4月だった。
市長は、この遅延によって当初の予定から約3か月の遅れが生じたと説明している。そのため、市政府は従来の事業者であるコンソルシオ・インヘニオとの追加契約を締結し、ごみ収集サービスを6月30日まで継続する必要があった。
マトゥテ市長は「追加契約を結ばざるを得なかった。すべては計画通りだったが、公共調達の運営は我々が管理できる範囲ではない」と説明した。
さらに、新たな事業者決定の10日前には、国家公共調達サービス(Servicio Nacional de Contratación Pública:SERCOP)が手続きを停止し、契約締結が進まなくなった。
入札手続きは3回実施、資格審査でも問題発生
マトゥテ市長は、新たなごみ収集事業者を決定するまでに複数の問題が発生したと説明した。最初の入札では、新設されたばかりの企業1社のみが応募した。しかし、その企業は大規模なごみ収集サービスを実施するために必要な経験要件を満たしていなかった。2回目の手続きでも、応募企業は必要な経験要件を満たさなかった。3回目の入札では7社が関心を示し、そのうち資格審査を通過したのは2社だった。しかし、その段階で国家公共調達サービス(SERCOP)から新たな指摘が入り、手続きは再び停止した。
国家公共調達サービス(SERCOP)は、マトゥテ市長本人および法務顧問に関する証明書類の提出を求めたほか、手続き上の修正事項を通知した。マトゥテ市長は「現在も停止状態である。修正が必要な項目について通知を受けた」と説明した。
市政府は6月29日に必要な書類を提出したが、現時点でSERCOPから正式な回答は届いていないとしている。
市政府が緊急対応で収集を継続
新たな事業者が決定するまでの間、ケベド市政府は保有設備と職員を使用してごみ収集を継続している。現在の対応には以下の車両が使用されている。
- ごみ収集車3台
- ダンプカー7台
- 作業用車両1台
また、以前の委託事業者で勤務していた約70人の作業員も収集作業に加わっている。
マトゥテ市長は、現在の体制では以前の民間事業者と同じ効率を維持することは難しいと説明した。理由として、市所有のダンプカーは専用のごみ収集車と比較して積載能力が低く、処理施設までの運搬回数が増加することを挙げた。
市長は「現在、市として所有している設備では、それを実施する余裕はない。市民は夜にごみを出し、作業員は朝に回収する。しかし、7時にはすでにごみがあふれている状況が見られる」と述べた。
以前の民間事業者は収集量を増やすため複数回の追加収集を実施していたが、市政府の現在の設備と人員では同様の対応は困難としている。
新たな事業者は8月中旬から稼働予定
国家公共調達サービス(SERCOP)から契約手続き再開に関する回答がないことを受け、マトゥテ市長は2026年7月8日、進行中だった入札手続きを不成立とし、修正後に新たな手続きを開始する決定を下した。
市政府は、これまで指摘された事項を修正した上で再入札を実施し、2026年7月15日に公共調達ポータルへ新たな手続きを掲載する予定である。
新たな事業者は8月15日までの稼働を目標としており、契約が決定した事業者には約10台の収集車を使用する緊急対応計画の提出が求められる。それまでの間、市政府は現在の緊急対応体制を維持する方針である。
追加車両の導入を検討
マトゥテ市長によると、ごみ収集の時間帯そのものは変更されていない。しかし、現在使用しているダンプカーは専用収集車より積載能力が低いため、処理施設までの運搬回数が増加している。その結果、一部地域では収集の遅れや一時的なごみの蓄積が発生している。
市政府は、この状況を改善するため、追加の収集車両導入を検討している。一方、新たな契約事業者には、少なくとも10台の収集車両を使用する暫定計画の提出が求められている。
ケベド市では1日約170トンの廃棄物が発生
ケベド市では、毎日約170トンの固形廃棄物が発生している。マトゥテ市長は、特定地域で大量のごみが蓄積した場合、市民は市政府の公式窓口を通じて報告でき、市が迅速に対応すると説明した。
市政府は、市民に対して定められた収集時間を守るよう呼びかけている。市によると、収集車が通過した後にごみを出すケースが複数地域で発生している。その結果、作業員が同じ場所へ再び戻る必要が生じ、全体の効率低下につながっている。
ケベド市政府が一時的にごみ収集を引き継ぎ
ケベド市政府は2026年7月4日、固形廃棄物収集サービスを一時的に直接運営する体制へ移行した。これは、コンソルシオ・インヘニオとの契約が終了した一方、新たな清掃・ごみ収集事業者を決定する手続きが、国家公共調達サービス(SERCOP)で停止しているためである。
マトゥテ市長は、サービス停止を防ぐため緊急対応計画を開始したと説明した。市政府も、以前の事業者が実施していた収集時間を維持する方針を示した。対応には、市所有のダンプカー4台と、民間企業から提供されるごみ収集車3台を使用する予定であった。さらに、以前の委託事業者で勤務していた約70人の作業員も配置された。
契約手続き停止の理由
マトゥテ市長は、国家公共調達サービス(SERCOP)による手続き停止について、契約主体に対して新たな認証要件が求められたことが理由だと説明した。市長本人と法務顧問は必要な要件を取得し、手続きを継続するため関連書類を国家公共調達サービス(SERCOP)へ提出したという。
市長は、手続きが再開されない場合、市政府は入札を不成立とし、新たな入札を実施した上で、約45日以内にサービス事業者を決定する必要があると述べていた。
ごみ収集への一時的な民間支援
ケベド市政府による緊急対応では、民間企業から一時的に提供されたごみ収集車も活用されている。マトゥテ市長は、この民間支援について、通常の契約による運営ではなく、現在の緊急事態に対応するための一時的な措置であると説明した。
市政府は、作業員の人件費、燃料費、市が所有する車両の維持費を負担している。一方、借り受けた収集車両は、市内全域で可能な限りサービス水準を維持するために使用されている。ただし、市長は、車両を提供している企業名や、この支援をどのような行政上・法的な仕組みで正式化しているのかについては明らかにしていない。
マトゥテ市長は、都市部と農村部の双方でごみ収集を継続し、既存の収集ルートや時間帯については変更しない方針を示した。
市民にごみ出し時間の順守を要請
ケベド市政府は、市民に対して決められた時間帯にごみを出すよう呼びかけている。マトゥテ市長によると、一部地域では収集車が通過した後にごみが出されるケースがあり、その結果、路上にごみが残り、作業員が同じ場所へ再び戻らなければならない状況が発生している。このような行動は、限られた車両と人員による緊急対応の効率を低下させる要因となっている。
市政府は、収集時間を守ることが市内の衛生環境維持とサービス改善につながるとして、市民の協力を求めている。
緊急対応期間中のごみ収集時間と対象地域
ケベド市役所は、緊急対応期間中も都市部および農村部における固形廃棄物収集のルートと時間を維持すると発表している。主な収集時間は以下の通りである。
| 地域 | 参考収集時間 |
|---|---|
| ケベド中心部 | 18:00~02:00 |
| ニコラス・インファンテ・ディアス(Nicolás Infante Díaz) | 18:00~02:00 |
| エル・グアヤカン(El Guayacán) | 06:00~14:00、18:00~02:30 |
| 24・デ・マヨ(24 de Mayo) | 06:00~14:00 |
| サン・クリストバル(San Cristóbal) | 06:00~13:30 |
| サン・カルロス(San Carlos、農村部) | 06:00~14:00 |
| ラ・エスペランサ(La Esperanza、農村部) | 07:15~10:00 |
完全な収集ルート、対象地域、時間については、ケベド市政府が公開する日程表で確認できる。
市民の懸念が拡大
ごみの蓄積問題については、市民や地域団体からも懸念の声が上がっている。ケベド利用者委員会のメンバーであるダビド・サンブラノ(David Zambrano)は、市内の公共サービス、とりわけごみ収集と水道供給の状況について懸念を示した。
サンブラノは、複数地域で発生しているごみの蓄積について、適切な対応が取られなければ公衆衛生上の問題につながる可能性があると指摘した。また、ごみ収集サービスの混乱は、市政府による事前の計画と調整によって回避できた可能性があると述べ、市長および市議会議員に対して迅速な対応と監督機能の強化を求めた。
市内各地でごみの蓄積が目立つ
ケベド市内では、市場周辺、主要道路、幹線道路などでごみの蓄積が特に目立っている。ある商業関係者は、現在の状況について、ごみ箱が満杯になり、歩道にごみ袋があふれていると説明した。また、別の地域では犬がごみ袋を破り、ごみが散乱している状況も発生しているという。
この関係者は、市長による早期解決と市議会議員による監督責任の履行を求めた。
今後の課題
ケベド市のごみ収集問題は、新たな事業者選定までの移行期間に発生した行政手続きの遅れと、緊急対応体制の限界によって発生している。市政府は、2026年8月中旬から新たな事業者による本格的なサービス開始を目指している。
新事業者には約10台の収集車両を投入する計画の提出が求められており、現在の緊急対応体制から、より安定した収集体制への移行を進める方針である。
参考資料:
1. GAD de Quevedo vuelve a licitar recolección de basura
2. Alcalde Matute responde sobre el tema de la basura y revela la llegada de la nueva empresa
3. Quevedo con basura en las calles; Municipio reconoce demora en recolección
4. Municipio asume recolección de basura en Quevedo

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