[URGENTE] ベネズエラ:2度の大規模地震、ロドリゲス暫定大統領が非常事態を宣言

ベネズエラで6月24日水曜日、マグニチュード7.2と7.5の地震が相次いで発生した。震源地は同国北西部のヤラクイ州(Yaracuy)で、揺れは首都カラカス(Caracas)でも強く観測された。

地震により、首都を含む国内各地で建物被害が発生し、交通や通信など生活インフラにも影響が出た。住宅建築物への被害が報告されたが、現時点で負傷者数や死者数について、当局による公式発表は行われていない。

ベネズエラ暫定大統領のデルシー・ロドリゲス(Delcy Rodríguez)は、2度の大規模地震を受け、非常事態を宣言した。

ロドリゲス暫定大統領は公式声明で、「極めて深刻な影響を伴う事態であり、特に被害が大きい州がある。首都では複数の地区で建物の倒壊が発生した。ミランダ州(Miranda)およびラ・グアイラ州(La Guaira)も深刻な被害を受けている。アラグア州(Aragua)、カラボボ州(Carabobo)、ファルコン州(Falcón)でも被害が確認されている。」と述べた。また、「公共サービスは全国で活動と対応体制を維持している」と説明した。さらに、今週の残りの日程では授業を実施しない方針を示し、負傷者への対応のため国の公衆衛生ネットワークを稼働させたと明らかにした。

ロドリゲス暫定大統領は「国民にとって特に困難な時期である。家族を失った方々に対し、哀悼の意を表する」と述べた。その後、主要地震の発生後に20回の余震が記録されたと報告し、建物構造に重大な損傷を受けた住宅については避難するよう呼びかけた。「国民には最大限の協力をお願いしたい」と述べ、市民に冷静な対応を求めた。

 

マグニチュード7.2と7.5の地震が39秒間隔で発生

米国地質調査所(United States Geological Survey:USGS)によると、ベネズエラで発生した地震のマグニチュードは7.2と7.5であった。最初の地震はマグニチュード7.2で、震源の深さは21キロメートルであった。震源地はヤラクイ州の州都サン・フェリペ(San Felipe)付近で、首都カラカスから約200キロメートルの地点に位置している。米国地質調査所(USGS)の暫定データによると、この地震はベネズエラ時間午後6時4分に発生した。

別の観測情報では、震源の深さは21.9キロメートルで、発生地点はサン・フェリペから約24キロメートル離れた場所であった。2回目の地震はマグニチュード7.5で、最初の地震から39秒後に同じ地域で発生した。発生時刻は午後10時05分で、震源の深さは10キロメートルであった。震源は同じくヤラクイ州のユマレ(Yumare)付近であった。

米国地質調査所(USGS)は今回の地震について、「ダブレット地震(doblete sísmico)」に該当すると説明した。ダブレット地震とは、同一地域で大規模な地震が数十秒の間隔で連続して発生する現象である。

その後、公式情報は更新され、マグニチュード7.5の地震が本震、マグニチュード7.2の地震が前震として認定された。

Photo:Fausto Torrealba / REUTERS

 

USGS、広範囲の被害可能性を指摘

米国地質調査所(USGS)は、今回発生した2つの地震について、多数の犠牲者と大きな被害が発生し、災害が広範囲に及ぶ可能性があると説明した。初期推定として、死者数は1,000人から1万人に達する可能性があるとした。今回の地震は、ベネズエラを襲った過去100年以上の地震の中でも最大級の規模に位置付けられる。

米国地質調査所(USGS)は、マグニチュード7.2および7.5の地震が国内各地で混乱と恐怖を引き起こしたと発表した。地震は連続して発生し、震源地はベネズエラ北西部のヤラクイ州であった。揺れは首都カラカスでも強く感じられ、住宅建築物の被害が報告された。

 

政府がガス供給停止、交通機関も一時停止

デルシー・ロドリゲス暫定大統領は、二次災害を防ぐため家庭向けガス供給を停止したと明らかにした。また、一部の州では水道供給に問題が発生していることを認めた。さらに、救助活動を円滑に進めるため、地下鉄および鉄道システムの運行を停止したと述べた。この発表は、内閣の複数の閣僚とともに行われた記者会見で明らかにされた。出席者には、ベネズエラ内務大臣のディオスダド・カベージョ(Diosdado Cabello)も含まれていた。

カベージョ内務大臣は、初期調査によってカラカス各地で構造的な損傷が確認されていると発表した。また、被害が大きい地域には緊急対応部隊を派遣したと説明した。同氏は、地震が国内の複数の州で強く感じられたと述べ、「観測結果によると、マグニチュードは7を大きく上回っているとみられる。最終的かつ正式な報告を待っている」と語った。カベージョ内務大臣によると、被害報告が最も多い地域はカラカス東部である。

「ロス・パロス・グランデス(Los Palos Grandes)やアルタミラ(Altamira)は、カラカスの中でも地震活動が特に多い地域である。そして、その地域では映像で確認できる非常に深刻な状況が発生している」と述べた。また、「複数の建物や家屋、住宅が倒壊した」と説明し、救助機関および治安機関が直ちに動員され、緊急対応にあたっていることを明らかにした。

Photo:Leonardo Fernandez Viloria / REUTERS

 

カラカス東部で建物倒壊、捜索活動を実施

EFE通信(Agencia EFE)の現地確認によると、地震はカラカスで深刻な被害を引き起こし、複数の建物が倒壊したほか、さまざまな程度の損傷を受けた建造物が確認された。現時点で当局は負傷者数および死者数に関する公式発表を行っていない。

EFE通信が首都を取材したところ、カラカス東部のアルタミラ広場(Plaza Altamira)では2棟の建物が倒壊していることが確認された。ただし、負傷者や死亡者の有無については依然として不明である。

現場では、民間防衛当局(Protección Civil)の職員、チャカオ市(Chacao)警察の隊員、住民らが瓦礫の中に取り残された被災者の捜索活動を行っていた。

また、地震多発地域として知られるカラカス大都市圏(Área Metropolitana de Caracas)のチャカオ市では、複数の建物に深刻な損傷や構造上の亀裂が確認された。

 

住民が地震発生時の状況を証言

ロス・パロス・グランデスの住民であるヤリツァ・モヤ(Yaritza Moya)は、EFE通信に対し、地震発生時の状況を語った。「突然、とても激しく揺れ始めた。すべてが揺れ、家の中では物が次々と落ち始めた」。モヤは、揺れが発生した当時、自宅アパートでサッカー・ワールドカップを観戦していたと説明した。

また、カラカス南部に住む80歳の年金受給者マリア・ロメロ(María Romero)は、地震について証言した。「この揺れは恐ろしかった。1967年のカラカス地震が発生した時よりもひどかった。建物が揺れていた。私は降りることができなかったので、警察が助けてくれた」と述べた。

 

停電や通信障害、住民は屋外へ避難

カラカスの各地では停電が続き、信号機の機能や通信サービス、とりわけ電話およびインターネット接続に支障が生じた。一部の首都地域では、地震の影響による停電が発生していた。多くの住民は余震への不安から、路上や車内、屋外の開けた場所にとどまった。

ソーシャルメディア上では、国内各地で物が落下する様子や建物被害を映した動画が拡散された。一方、ベネズエラ中北部を襲った強い地震の後、カラカスでは倒壊した建物の現場で緊急対応部隊が活動していた。本震の後、周辺地域では複数の余震が発生した。これにより住民の不安が高まり、地震発生直後から続く不安定な状況への懸念が強まった。

 

津波警報発令後に解除、周辺地域でも対応

ベネズエラ沖で発生した地震を受け、津波警報が発令された。米国太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center:PTWC)は、米領バージン諸島に対して津波警報を発令したが、その後解除した。

ドミニカ共和国当局も津波警報を発令し、周辺地域への注意を呼びかけた。

また、プエルトリコ向けに出された別の警報は短時間で解除された。

その後、津波警報システム(Tsunami Warning System)は、プエルトリコおよび米領バージン諸島向けの警報を解除した。

今回の地震について、現時点でベネズエラ当局は地震の規模や正確な発生地点に関する公式情報を公表していない。

 

コロンビアでも揺れを観測

今回の地震はベネズエラ国内だけでなく、コロンビアでも観測された。国境付近の一部都市では、弱いものの明確な揺れを感じたとの報告があった。ベネズエラ周辺地域では、地震発生後も余震への警戒が続いた。

 

地震活動が活発な地域で発生

ベネズエラは、地殻変動に対して脆弱な地域に位置しており、南アメリカ北部でも地震リスクが高い国の一つである。国民のおよそ80%が地震危険度の高い地域に居住しており、活断層の存在によって特徴づけられる地質構造が、国内の地震活動に影響を与えている。

ベネズエラは、カリブ海プレート(Caribbean Plate)と南アメリカプレート(South American Plate)という2つのプレート境界上に位置している。カリブ海プレートはカリブ海の大部分の海底とベネズエラ北部の下に広がっており、南アメリカプレートは南アメリカ大陸全体を覆っている。両プレートの境界は、コロンビアとの国境地帯からベネズエラ西部を経て中部沿岸地域まで、同国北部を横断している。この地域ではプレート同士の摩擦と相対的な移動が続いており、その影響によって国内では継続的な地震活動が発生している。こうした地震活動は、活断層系に近い地域でより強く現れる。

代表的な断層の一つがボコノ断層(Falla de Boconó)である。ボコノ断層は、南西部のタチラ地溝(Depresión del Táchira)からカラボボ州(Carabobo)のモロン(Morón)付近のカリブ海沿岸まで伸びる、全長約500キロメートルの地質断裂である。同断層はベネズエラのアンデス山脈を横断しており、カリブ海プレートと南アメリカプレートの主要な地表境界として機能している。また、ベネズエラで発生した大規模地震の要因の一つとされている。

 

ベネズエラ地震研究財団(Fundación Venezolana de Investigaciones Sismológicas:Funvisis)は、地震活動が国民にとって最大級のリスクの一つであると説明している。その背景には、地震の影響を受けやすい地域への人口集中、都市化の進展、危険性の高い地域でのインフラ整備がある。人口増加や脆弱な地域での都市拡大も、地震による被害リスクを高める要因となっている。

ベネズエラで地震リスクが高い地域は、主要な山系の軸に沿って幅約100キロメートルにわたり広がっている。この地域にはベネズエラ・アンデス山脈、中央山系、東部山系が含まれている。これらの山系は南西から北東にかけて同国を横断しており、接触地域には活動的な断層が集中している。

ボコノ断層(Falla de Boconó)は、その中でも最も広範囲かつ活動的な構造として知られている。同断層はタチラ州(Táchira)、メリダ州(Mérida)、トルヒーヨ州(Trujillo)、ララ州(Lara)を通過し、モロン付近の中央沿岸地域まで達している。

北部沿岸部にはサン・セバスティアン断層(Falla de San Sebastián)が存在し、ファルコン州(Falcón)からミランダ州(Miranda)中央部まで広がっている。この断層は沿岸都市や首都圏に影響を及ぼす地震を発生させる特徴がある。

東部地域にはエル・ピラール断層(Falla de El Pilar)があり、スクレ州(Sucre)とモナガス州(Monagas)の間に位置している。この断層も東部地域で発生する地震活動と関係している。

さらに、オカ・アンコン断層(Falla Oca-Ancón)、バレラ断層(Falla de Valera)、ラ・ビクトリア断層(Falla de La Victoria)、ウリカ断層(Falla de Urica)など、規模は小さいものの活動的な断層系も存在している。これらの断層は、通常は地震活動が目立たない地域でも、大規模な地震を発生させる可能性がある。

人口が集中する地域に複数の活断層が存在し、さらにプレート同士の相互作用が続いていることが、ベネズエラで地震活動が継続する要因となっている。毎年記録される地震の多くは中規模または小規模であり、多くの住民が気づかないまま終わる場合もある。しかし、ベネズエラの地震史には、広範囲に被害をもたらした大規模な地震も記録されている。

 

 

歴史に残るその他の大規模地震

ベネズエラの地震史で最も知られている地震の一つは、1812年3月26日の聖木曜日に発生した地震である。この地震により、カラカス、ラ・グアイラ、メリダなど広い地域が破壊された。

専門家によると、この地震の規模はマグニチュード7.7前後に達したと推定されている。この地震では、1万5,000人から2万人の死傷者が発生したとされる。

今回発生した水曜日の地震は、近年ベネズエラで発生した地震の中でも特に強いものの一つに位置付けられる。

1900年10月29日に発生したサン・ナルシソ地震(Terremoto de San Narciso)は、ミランダ州(Miranda)北東部およびカラカス地域に深刻な被害を与えた。この地震の規模はマグニチュード7.6から8.0とされ、少なくとも56人の死亡が確認された。

1894年に発生したアンデス地震(Terremoto de los Andes)は、メリダ州(Mérida)に大きな被害をもたらし、約350人の犠牲者を出した。

1967年のカラカス地震(Terremoto de Caracas)は、マグニチュード約6.7で、首都中心部の複数の建物を倒壊させた。この地震では236人以上が死亡し、2,000人以上が負傷した。

1997年のカリアコ地震(Terremoto de Cariaco)は、マグニチュード7.0に達し、学校や住宅の倒壊によって73人が死亡した。

これらの地震は、ベネズエラにおける地震活動が継続的なリスクであることを示している。

 

2018年にもM7.3の地震

今回の地震以前に発生した大規模な地震の一つは、2018年8月にスクレ州(Sucre)沖で発生した地震である。この地震はマグニチュード7.3で、ベネズエラの広い範囲で揺れが観測された。また、ブラジル、ガイアナ、カリブ海の複数の島々を含む少なくとも10か国でも観測された。

米国地質調査所(USGS)によると、この地震では建物被害や停電が発生したが、死者は報告されなかった。さらに最近では、2025年にもベネズエラ西部でマグニチュード6を超える地震が報告されている。

#地震

 

 

参考資料:

1. Delcy Rodríguez declaró el estado de emergencia en Venezuela tras los dos terremotos que sacudieron al país
2. Venezuela fue sacudida por dos fuertes terremotos: uno de 7,2 y otro de 7,5
3. Terremotos en Venezuela: por qué es un país de alto riesgo sísmico y sus temblores más fuertes

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