2026年W杯出場国の国歌ランキング:一位はブラジル

米紙『ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)』傘下のスポーツメディア『ジ・アスレチック(The Athletic)』は2026年6月19日、2026年サッカーワールドカップ(FIFA World Cup)に出場する48カ国の国歌を評価したランキングを発表した。ランキングを作成したのは、英国人ジャーナリストのティム・スピアーズ(Tim Spears)記者である。

スピアーズ記者は、ワールドカップの全試合を見続けるファンは、出場したすべての国の国歌を聴くことになると説明するとともに、試合開始直前に演奏される国歌は、選手たちの歌声やサポーターの涙、スタジアムに響く管楽器の音色とともに、大会を象徴する場面の一つになっているとした。

今回のランキングでは、楽曲そのものの完成度だけでなく、選手やサポーターがどれだけ感情を込めて歌えるか、大会中の演奏時間として適切か、国籍を問わず人々の心を動かす力があるかを評価の基準としている。

スピアーズ記者は、国歌の評価は主観的なものだとしながらも、優れた国歌には共通する特徴があると指摘している。それは、選手とファンが一体となって歌い、国への誇りや戦う意志を表現できる力を持っていることだという。

中には、楽曲自体の評価以上に、ファンの歌声によって特別な存在になっている国歌もある。米国やスコットランドの国歌はその代表例とされる。一方で、ブラジルの国歌のように、旋律や構成の完成度そのものが高く評価される国歌もある。

なお、2026年ワールドカップへの出場を逃したイタリアについては、大会に参加していれば国歌ランキングで優勝候補になっていた可能性が高いとも評価されている。以下、48位から順に各国の国歌に対する評価を紹介する。

 

48位 イングランド

イングランド国歌については、48か国中最下位と評価した。

楽曲は長く感じられ、歌詞がほかの国歌とは異なり国王について歌っている点を挙げた。また、堅苦しく儀式的な雰囲気が強く、多くの国民にとってより身近な新しい国歌を求めたくなる内容であると評した。

  演奏時間:42秒

  印象的な歌詞:「神よ、我らが慈悲深き国王を守り給え」

  感動度:1/10

47位 ヨルダン

ヨルダン国歌は短く率直な楽曲とした一方、単調な旋律で構成されていると評価した。

ワールドカップで2番目に短い33秒の国歌であり、その短さが特徴とした。

  演奏時間:33秒

  印象的な歌詞:「革命が我々の動機を与える」

  感動度:2/10

46位 スペイン

スペインは1978年、フランシスコ・フランコ(Francisco Franco)元独裁者の死から3年後、国歌の公式歌詞を廃止した。かつて使用されていた歌詞は、1928年に詩人ホセ・マリア・ペマン(José María Pemán)が作詞したもので、スペイン内戦(1936〜1939年)後に勝利したフランコ派によって採用されていた。

現在、スペインはボスニア・ヘルツェゴビナと同様に公式な歌詞を定めておらず、国民が共有できる歌詞について合意に至っていないと紹介された。ワールドカップのたびに、選手が国歌を歌わないことを皮肉る声が出るものの、歌うべき言葉そのものが存在しないことが背景にある。

楽曲自体は美しい旋律を持つと評価された一方で、選手やサポーターを強く鼓舞する力という点では、他国の国歌に比べて印象が弱いとされた。

  演奏時間:50秒

  印象的な歌詞:「ドゥー、ドゥドゥドゥー」

  感動度:2/10

45位 ドイツ

ドイツ国歌については、悪い楽曲ではないものの、試合前に選手の気持ちを高揚させるほどの力は感じられないと評価した。また、西欧や北欧の国歌に共通する荘重な雰囲気を持つ一方、全体として哀愁が強い楽曲であるとした。

  演奏時間:1分4秒

  印象的な歌詞:「ドイツ祖国の統一と正義と自由」

  感動度:3/10

44位 ニュージーランド

「神よニュージーランドを守り給え」は1分50秒と長く、第2国歌でありながら最も一般的に使用されていると紹介した。大会ではサポーターの歌唱も比較的静かだったと評した。

  演奏時間:1分50秒

  印象的な歌詞:「我らの声を聞き給え、神よ自由の国を守り給え」

  感動度:3/10

43位 オーストリア

オーストリア国歌は、多くの西欧諸国の国歌と同様に、ゆったりとして重厚な楽曲であると評価した。

  演奏時間:1分12秒

  印象的な歌詞:「激しく争われた大地よ、大陸の中心で強い心臓のように存在する」

  感動度:3/10

32位 パラグアイ

パラグアイ国歌は、40秒間の序奏の後に勝利を目指す速いテンポの歌詞が続く構成で、明るく簡潔な楽曲と評価した。一方で、十分に優れた国歌ではあるものの、特別に印象へ残るものではないとした。

  演奏時間:1分12秒

  印象的な歌詞:「パラグアイ人よ、共和国か死か。我らの精神は自由を与えた」

  感動度:5/10

31位 アルジェリア

アルジェリア国歌は、本拠地アルジェで大勢のサポーターが歌えば壮大な印象になる一方、ワールドカップではやや存在感が薄かったと評価した。

  演奏時間:1分10秒

  印象的な歌詞:「アルジェリアが生きることを決意した。我々の証人となれ」

  感動度:5/10

30位 スウェーデン

スウェーデン国歌は落ち着きがあり親しみやすい楽曲で、戦争や革命ではなく祖国への愛情を歌う内容が特徴であると紹介した。全体として好印象である一方、強い高揚感はないと評価した。

  演奏時間:1分6秒

  印象的な歌詞:「私はあなたを称える、地上で最も友好的な土地よ」

  感動度:5/10

29位 セネガル

1960年制定の国歌「赤い獅子(Le Lion Rouge)」は、音楽そのものは控えめながら、自然やアフリカへの愛を歌う歌詞によって印象を強めていると評価した。

  演奏時間:57秒

  印象的な歌詞:「赤い獅子が吠えた。サバンナを支配する者が前進した」

  感動度:5/10

28位 チュニジア

チュニジア国歌は、旋律は穏やかである一方、祖国への忠誠や自己犠牲を歌う力強い歌詞が特徴であるとした。「裏切り者に居場所はない」とする歌詞も紹介し、鼓舞する力の強さを評価した。

  演奏時間:50秒

  印象的な歌詞:「血は我々の血管を流れ、祖国のために死ぬ」

  感動度:5/10

27位 チェコ

チェコ国歌は、選手が力強く歌い上げるというより口ずさむタイプの楽曲であるとした。歌詞では祖国の自然や美しさが描かれている点を紹介した。

  演奏時間:1分3秒

  印象的な歌詞:「この素晴らしい美しさの土地、それは私の故郷チェコの地」

  感動度:6/10

26位 オーストラリア

オーストラリア国歌は、終盤へ向けて盛り上がる構成が特徴であり、代表戦の雰囲気によく合う楽曲であると評価した。

  演奏時間:1分14秒

  印象的な歌詞:「オーストラリア人よ喜ぼう。我々は一つで自由である」

  感動度:6/10

25位 トルコ

トルコ国歌は東欧的な雰囲気を持つ重厚な楽曲で、赤い国旗への誓いを歌う内容となっている。派手さはないものの十分な力強さがあると評価した。

  演奏時間:1分4秒

  印象的な歌詞:「なぜ怒り、なぜ憤るのか。我々があなたのために流した血は祝福されないのか」

  感動度:6/10

24位 イラク

イラク国歌は、力強いトランペットとバイオリン、さらにドラムを組み合わせた構成が特徴である。2004年に採用された比較的新しい国歌として魅力があると評価した。

  演奏時間:1分5秒

  印象的な歌詞:「星々へ届く、我が祖国よ」

  感動度:6/10

23位 モロッコ

モロッコ国歌は、1956年に作曲された楽曲へ1970年ワールドカップ出場を前に歌詞が加えられた経緯を紹介した。ブラジル戦ではサポーターの大合唱と選手たちの姿勢が印象的だったと評価した。

  演奏時間:58秒

  印象的な歌詞:「世界に呼びかける。我々はここにいて、準備ができている」

  感動度:6/10

22位 日本

日本国歌「君が代」は、落ち着きと威厳、静けさを備えた楽曲であり、歌詞はわずか21語で構成されていると紹介した。また、日本代表の選手やスタッフが静かに国歌を受け止める姿や、森保一監督が涙を流しながら歌っていた様子にも触れた。

  演奏時間:56秒

  印象的な歌詞:「君が代は千代に八千代に」

  感動度:6/10

21位 南アフリカ

南アフリカの国歌は、コサ語(isiXhosa)、ズールー語(isiZulu)、ソト語(Sesotho)、アフリカーンス語(Afrikaans)、英語(English)の5言語で構成されている点が大きな特徴となっている。演奏時間は1分40秒を超え、出場国の国歌の中では比較的長い部類に入る。しかし、複数の民族や言語を結び付ける象徴的な曲であり、美しさを備えた国歌として高く評価した。

  演奏時間:1分42秒

  印象的な歌詞:「南アフリカ、我らの土地で自由のために生き、努力しよう」

  感動度:6/10

20位 イラン

イランの国歌は、楽曲そのものよりも、選手たちが示した姿勢やその場面が高く評価された。ニュージーランド戦では、選手全員が胸に手を置き、互いに腕を組みながら国歌を歌う姿が見られ、大会でも特に印象的な場面の一つとなった。

政治的、社会的な背景を含めて多くの意味を持つ場面となり、国歌が単なる楽曲ではなく、選手や国民の思いを表す象徴的な瞬間になったと評価した。

  演奏時間:56秒

  印象的な歌詞:「地平線の上に東の太陽が昇り、正義を信じる者の目に光が宿る」

  感動度:7/10

19位 ハイチ

ハイチの国歌「ラ・デサリニエンヌ(La Dessalinienne)」は、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)」を思わせる力強い旋律を持つ楽曲として紹介した。同曲は、ハイチ独立100周年を記念して制作され、祖先への敬意や国家への愛、国民の団結をテーマにした歌詞が特徴となっている。

独立の歴史と結び付いた背景が楽曲に重みを与えており、単なる国歌ではなく、ハイチの歴史や国民の誇りを象徴する曲として評価した。

  演奏時間:43秒

  印象的な歌詞:「祖先のために、国のために、団結して進もう」

  感動度:7/10

18位 メキシコ

メキシコ国歌は、大会屈指の大合唱を生み出す国歌として高く評価された。南アフリカ戦では、約8万人のメキシコサポーターが一体となって歌う場面が生まれ、スタジアム全体を包む圧倒的な迫力が印象に残った。戦いと祖国への忠誠を歌う力強い歌詞も、選手やファンの感情を高める要素になっていると紹介した。楽曲そのものに加え、スタジアムで生まれる一体感が大きな魅力であり、ワールドカップの舞台との相性は最高水準の国歌であると評価した。

  演奏時間:1分35秒

  印象的な歌詞:「メキシコ人よ、戦いの叫びとともに武器と手綱を集めよ」

  感動度:7/10

17位 カナダ

カナダ国歌は、序盤は控えめながら、終盤に向けて盛り上がる構成が美しい楽曲であると評価した。大観衆による「O Canada」の大合唱は、国歌としての魅力を最大限に引き出していると紹介した。シンプルでありながら温かさを感じられる国歌であると評価した。

  演奏時間:1分24秒

  印象的な歌詞:「おおカナダ、我らの故郷、我らの生まれた土地」

  感動度:7/10

16位 パナマ

パナマ国歌は、国民が一つにまとまる喜びを強く感じさせる楽曲であると評価した。戦争や革命ではなく、努力、団結、未来への希望をテーマにしている点が大きな特徴である。

選手たちは笑顔で歌い、スタンドでは涙を流すサポーターの姿も見られた。派手な演出ではなく、純粋な祖国への愛情が伝わる国歌であると紹介した。まさに「国歌らしい国歌」と呼ぶにふさわしい存在であると評価した。

  演奏時間:1分18秒

  印象的な歌詞:「前には鍬とつるはし、ためらうことなく働く」

  感動度:7/10

15位 コートジボワール

コートジボワール国歌は、アフリカの新しい時代を象徴する楽曲の一つとして評価された。深みのある管楽器の音色が印象的で、ゆったりとした旋律の中にも祖国への誇りや決意が感じられると紹介した。長い歴史を持つ欧州の国歌とは異なり、比較的新しい時代に作られた点も特徴である。

「誇り高きコートジボワール人よ」と祖国への思いを歌う内容が、選手たちの姿勢や表情とも重なり、強い一体感を生み出していると評価した。

  演奏時間:1分15秒

  印象的な歌詞:「誇り高きコートジボワール人よ、国が我々を呼んでいる」

  感動度:7/10

14位 韓国

韓国国歌は、音楽的には隣国日本の「君が代」と大きく異なるものではない一方、より高揚感のある楽曲として評価された。1948年の政府成立時に採用され、国民的な団結を象徴する歌として定着している。選手たちは力強く歌い、スタンドのサポーターも一体となって声を響かせる。スポーツの舞台において、国への誇りや団結を表現する力が非常に高い国歌であると評価した。

  演奏時間:55秒

  印象的な歌詞:「国民に守られ、韓国よ永遠に立ち続けよ」

  感動度:7/10

13位 キュラソー

キュラソー国歌は、ランキングの中でも独自性が際立つ楽曲として紹介された。冒頭のサックスのような音色が特徴的で、小さな島国ながら強い個性を持つ国歌であると評価した。海や島への愛、困難を乗り越える努力、未来への希望を歌った歌詞も魅力の一つとして挙げた。国の規模ではなく、自国のアイデンティティーを表現する力が高く評価された。

  演奏時間:1分25秒

  印象的な歌詞:「島の繁栄のために我々の役割を果たそう」

  感動度:7/10

12位 コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国国歌は、明るさと生命力にあふれた楽曲として評価された。マーチングバンドを思わせる力強い始まりから、選手たちが楽しそうに歌う姿へとつながり、国歌そのものが祝祭的な雰囲気を作り出していると紹介した。独立の日や大地、未来への希望をテーマにした歌詞も特徴で、単なる国家への賛歌ではなく、人々の人生や誇りを表現する楽曲であると評価した。

  演奏時間:1分24秒

  印象的な歌詞:「立ち上がれ、コンゴ人よ。運命によって団結し、独立の闘争のために団結せよ」

  感動度:8/10

11位 米国

米国国歌「星条旗(The Star-Spangled Banner)」は、歌唱の難易度が高く、歌い手によって印象が大きく変わる楽曲だと評価された。広い音域を持つため、技術的には歌いやすい国歌ではない。しかし、スタジアム全体が最後の「自由の地、勇者の故郷(land of the free and the home of the brave)」を一斉に歌う場面では、国歌として圧倒的な力を発揮すると紹介した。ロサンゼルスでの大合唱や花火、観客の一体感は、ワールドカップの象徴的な光景の一つになったと評価した。

  演奏時間:1分36秒

  印象的な歌詞:「自由の地、勇者の故郷の上に」

  感動度:8/10

10位 ボスニア・ヘルツェゴビナ

ボスニア・ヘルツェゴビナ国歌は、歌詞を持たない珍しい国歌として紹介された。その一方で、歌詞がないからこそ旋律そのものが感情を伝える力を持っていると評価した。一本のバイオリンが響く場面は非常に印象的で、映画音楽のような壮大さを感じさせる。選手たちは胸に手を置き、静かに国歌を受け止める姿を見せた。

  演奏時間:1分5秒

  印象的な歌詞:なし

  感動度:8/10

9位 ウルグアイ

ウルグアイ国歌は、南米の国歌らしい壮大さと歴史的な重厚感を備えた楽曲として評価された。冒頭の長い序奏は、英雄の物語を思わせるような雰囲気を作り出し、国の歴史や誇りを強く印象づける。自由、祖国、犠牲をテーマにした歌詞も力強く、選手やサポーターの感情を高める国歌であると紹介した。

  演奏時間:1分35秒

  印象的な歌詞:「自由か、栄光とともに死ぬか」

  感動度:8/10

8位 エジプト

エジプト国歌は、完成度の高い国歌の一つとして評価された。高揚感のある旋律に加え、曲の展開や転調も印象的で、聴く者を引き込む力を持つ楽曲であると紹介した。また、歌詞にナイル川への言及がある点にも触れ、古代文明を築いた国としての誇りと、現代国家としての情熱が融合した国歌であると評価した。

  演奏時間:1分30秒

  印象的な歌詞:「エジプトよ、すべての国の母よ、あなたは私の希望であり夢である」

  感動度:8/10

7位 アルゼンチン

アルゼンチン国歌は、南米の国歌が持つ情熱や壮大さを凝縮したような楽曲として評価された。バイオリンによる印象的な序奏、ドラムによる盛り上がり、スタジアムに響く観客の歌声、そして選手たちの涙など、サッカー文化との結び付きは世界でも屈指のものだと紹介した。唯一の弱点は、聴き終えた後に「もう少し長く聴きたい」と感じさせるほど完成度の高い国歌である点だとしている。

  演奏時間:59秒

  印象的な歌詞:「世界の自由な民は答える。偉大なるアルゼンチン人民よ、万歳」

  感動度:8/10

6位 エクアドル

エクアドル国歌は、このランキングにおける最大のサプライズの一つとして高く評価された。「サルベ・オ・パトリア(Salve, oh Patria)」は、楽曲そのものの完成度だけでなく、スタジアムで生まれる一体感や感情の強さも評価の対象となった。

特に注目されたのは、34秒間にわたって続くイタリア・オペラを思わせる壮大なオーケストラの序奏である。その後、選手とサポーターの歌声が重なり、会場には涙や歓声が広がった。

フィラデルフィア(Philadelphia)の黄色に染まったスタジアムで生まれた光景は、大会屈指の国歌シーンとして紹介された。試合結果は敗戦だったものの、国歌が流れる時間だけは勝敗を超えた特別な瞬間になったと評価した(本大会におけるエクアドル国歌の記事はこちらも参照のこと)。

  演奏時間:1分12秒

  印象的な歌詞:「おお祖国よ、栄光あれ。今あなたの胸は喜びと平和で満ちている」

  感動度:9/10

5位 スコットランド

スコットランド国歌は、楽曲そのものの評価だけでは測れない魅力を持つ国歌である。「フラワー・オブ・スコットランド(Flower of Scotland)」は、1314年のバノックバーンの戦いを題材にした静かなバラードだが、スタジアムでは選手やサポーターの歌声によって、力強い戦いの歌へと姿を変える。バグパイプの音色、腕を組んで歌う選手たち、涙を浮かべるファンの姿が一体となり、サッカー文化と国歌が結び付いた象徴的な光景を生み出している。楽曲自体だけでなく、歌う人々の情熱によって完成する国歌として、大会でも最高レベルの感動を与える存在であると評価した。

  演奏時間:1分11秒

  印象的な歌詞:「おおスコットランドの花よ、いつ再びあなたのような姿を見ることができるのか」

  感動度:9/10

4位 コロンビア

コロンビア国歌は、ランキング上位にふさわしい圧倒的な情熱を持つ国歌である。独立運動の歴史を背景に持ち、南米の国歌らしい力強いトランペットの響きから始まる。英雄的な雰囲気と、祖国への誇りが楽曲全体に込められている。スタジアムでは、コロンビアの選手たちが誰よりも大きな声で歌おうとしているかのような姿を見せ、ハメス・ロドリゲス(James Rodríguez)の涙も印象的な場面となった。終盤に向けて高揚感を増す展開と最後の転調も含め、音楽、歴史、サッカー文化が一体となった国歌であると評価した。

  演奏時間:1分25秒

  印象的な歌詞:「独立を叫ぶアメリカ世界、英雄たちの血に染まったコロンブスの土地」

  感動度:9/10

3位 ポルトガル

ポルトガル国歌「ア・ポルトゥゲーザ(A Portuguesa)」は、題名から想像される以上に強い印象を残す楽曲である。特に「武器を取れ」を意味するフレーズ「as armas」が繰り返される点が特徴で、国民の誇りや闘志を呼び起こす力を持つと紹介した。試合前には選手や監督、サポーターが一体となって歌い上げ、その姿が大会屈指の印象的な国歌シーンを生み出したとして高く評価した。

  演奏時間:1分5秒

  印象的な歌詞:「今日再びポルトガルの栄光を高めよ」

  感動度:9/10

2位 フランス

フランス国歌「ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)」は、国歌の中でも特に歴史的な存在感を持つ楽曲として評価された。フランス革命の時代に生まれ、自由や抵抗の象徴として世界的に知られている。力強い旋律と歴史的背景が結びつき、現在も多くの人々に強い印象を与えている。試合前の場面では、選手たちの歌声に加え、スタジアムに響き渡るサポーターの大合唱が大きな迫力を生み出した。歴史性、音楽性、そしてスポーツの舞台で生まれる一体感を兼ね備えた国歌であると評価した。

  演奏時間:55秒

  印象的な歌詞:「進め、進め、不純な血で我らの畑を満たそう」

  感動度:9/10

1位 ブラジル

ブラジル国歌は、世界最高峰の国歌として評価された。演奏時間は約2分と長いものの、最後まで聴き手を引きつける完成度の高さが評価された。特に評価されたのは、冒頭に約28秒続く壮大なオーケストラの序奏である。その後、愛、希望、勇気、祖国への誇りを力強く歌い上げる展開につながる。ブラジルの選手やサポーターが国歌を歌う姿には、単なるスポーツの応援を超えた深い愛国心が表れていると紹介した。音楽作品としての完成度に加え、スタジアムで生まれる一体感も含め、世界最高峰の国歌の一つであると評価した。

  演奏時間:1分48秒

  印象的な歌詞:「ブラジルよ、強烈な夢、愛と希望の鮮やかな光が地上へ降り注ぐ」

  感動度:9/10

 

国歌ランキングが示したもの

今回のランキングで示されたのは、国歌の評価は単純な音楽性だけでは決まらないという点である。優れた国歌は、楽曲としての美しさだけでなく、そこに込められた歴史や国民の思い、そしてスタジアムで生まれる感情によって完成する。

選手が涙を流す姿。

サポーターが声を振り絞って歌う姿。

国民が自国の歴史や誇りを重ねる瞬間。

そして、国籍を超えて世界中の観客の心を動かす力。

そうした要素が重なった時、試合前のわずかな時間がワールドカップを象徴する特別な場面になる。

ブラジルの音楽的完成度、フランスの歴史的な力、スコットランドや米国のサポーター文化、そしてエクアドルが見せた予想を超える感動力。2026年ワールドカップでは、試合の結果だけでなく、キックオフ直前に流れる国歌の時間にも、それぞれの国が歩んできた歴史や物語が刻まれていた。

#サッカー

 

参考資料:

1. Ecuador were on the sidelines for years. Now, with love, their fans have something to sing about
2. El himno de Ecuador entre los 10 mejores y más emotivos del Mundial 2026, según El New York Times
3. Ranking all 48 World Cup national anthems
4. Este es el puesto de Ecuador entre los mejores himnos del Mundial 2026, según The New York Times

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