[URGENTE] エクアドル:マンタ港で火災、複数の負傷者、漁船22隻焼失、

(Photo:El Diario)

エクアドルのマンタ(Manta)港で6月6日正午ごろ、大規模な火災が発生し、停泊中の漁船など計22隻が焼失した。負傷者は少なくとも4人で、うち2人は体表の80%以上にやけどを負う重傷となった。火災は港湾の停泊海域から拡大し、周辺海岸にも影響を及ぼした。

火災はマンタ港のラダ(rada)と呼ばれる停泊区域で発生し、ヨットクラブ付近に係留されていた船舶から出火したとみられている。その後、係留状態や風向きなどの影響により、火は周辺の船舶へ急速に拡大した。

被害は漁船11隻と小型船11隻の合計22隻に及び、複数の船舶が燃えたまま係留を外れ、タルキ(Tarqui)およびロス・エステロス(Los Esteros)の海岸付近に漂着・座礁したと報告されている。

消防当局によると、通報は国家統合緊急システムECU911を通じておよそ12時ごろに入り、直ちにマンタ消防隊(Cuerpo de Bomberos de Manta)と港湾庁(Capitanía del Puerto)が出動した。初動対応として消防車2台、給水車、はしご車、救急車、ドローン、支援船が投入され、曳船も動員された。

しかし火災現場は海岸から80メートル以上離れた停泊海域に位置しており、さらに干潮の影響により曳船の接近も制限されたため、消火活動は困難を極めた。マンタ消防隊のフリオ・ロカ司令官(Julio Roca)は「干潮の状況下では現場への接近は不可能だった」と説明している。

マンタ港で発生した漁船火災は、消火活動が数時間にわたって続けられたものの、複数の船舶へ延焼し被害が拡大した。周辺住民は複数回の爆発音を証言しており、消防当局も少なくとも6回以上の爆発を確認したとされている。

火災の初期段階では、ロス・ロボス(Los Lobos)カルテルによるテロ攻撃である可能性や、米南方軍(U.S. Southern Command)の関与を示唆する見方が一部で出ていた。炎上した船舶が継続的な監視下にあったとする主張や、漁業組合関係者の間では、過去の軍事作戦との関連から「オペレーション・スピア(Operation Spear)」による攻撃ではないかとの懸念も示されている。

 

昨今マンタは世界的なコカイン流通の拠点となっており、米・エクアドル共同作戦と現地カルテルの対立の中心地にもなっている。ただし同時に、今回の火災そのものについて米軍関与を示す証拠は確認されていない。

その後の更新情報で消防当局は新たな見解を示している。

マンタ消防隊(Cuerpo de Bomberos de Manta)のフリオ・ロカ司令官(Julio Roca)によると、初期段階の証言として、火災発生前に一部の船舶で溶接作業が行われていた可能性があるという。ただし、これは初動調査に基づく情報であり、最終的な原因は技術的調査によって確定される必要があると強調している。

またロカ司令官は、被害拡大の要因として船舶の構造的特徴を指摘した。今回被害を受けた一部の船舶は、金属製の大型漁船とは異なり、繊維強化プラスチック(ファイバー)や木材で建造されており、これらの素材は可燃性が高く、火の回りを早めた可能性があるとされる。

さらに火災の激しさについては、複数の要因が重なった可能性が指摘されている。一部船舶に搭載されていた液化石油ガス(GLP)シリンダーの爆発の可能性に加え、漁船には大量の燃料が積載されていたとみられ、1隻あたり最大1万ガロン規模の燃料があった可能性もある。これらが連続的な爆発と延焼拡大につながったとみられている。

現時点では、カルテル関与説、軍事作戦説、事故(溶接火花)説が併存しており、いずれも決定的な証拠は示されていない。当局は火災原因の特定に加え、被害状況や環境への影響についても調査を進めている。

なお、負傷者4人はすべて船舶関係の警備要員で、うち2人は重度熱傷でロドリゲス・サンブラノ病院(Hospital Rodríguez Zambrano)に搬送された。現時点で詳しい容体や身元は公表されていない。

 

環境影響評価と海上対応能力の課題も浮上

マンタ港で発生した漁船火災を受け、環境影響評価および災害対応体制の検証が進められている。

マンタ市の環境・リスク・都市管理局のハビエル・アロンソ局長(Xavier Alonso)は、国家リスク管理庁(Secretaría Nacional de Gestión de Riesgos)およびエクアドル環境省(Ministerio del Ambiente)と連携し、関係機関による技術的対応体制を構築したと説明した。

アロンソ局長は「すでに船舶が海岸に到達しており、汚染の観点から評価が必要である」と述べ、燃料流出や漂着船舶による環境負荷の調査が必要であるとの認識を示している。

一方でマンタ消防隊のフリオ・ロカ司令官は、今回の火災を踏まえ、港湾都市における海上火災対応能力の強化の必要性を指摘した。消防隊は建物火災などには対応可能だが、沖合に停泊する船舶火災への迅速な対応には専用の海上消防設備が不可欠だとしている。

特に干潮時や複数箇所で同時に火災が発生する状況では、現行の陸上中心の体制では対応に制約があるとされ、今後の課題として浮き彫りになっている。

当局は現在も原因調査および被害評価を継続しており、マンタ港で近年発生した海上火災の中でも大規模事案の一つとして、影響範囲の特定と環境対策を進めている。

#Manta

 

参考資料:

1. Lo que se sabe del devastador incendio que consumió 22 embarcaciones en Manta y dejó varios heridos

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