(Photo:Charlie Cordero/REUTERS)
コロンビア外務省は声明を発表し、同国の選挙プロセスに対するいかなる外国からの干渉の試みも受け入れないとの立場を表明した。声明では、選挙の進行に影響を与えることを目的とした外国政府や外国関係者による支持、圧力、介入の表明に懸念を示した。また、コロンビアの選挙は外部からの干渉を排した環境の下で実施されるべきであり、国家主権の平等原則が完全に尊重されなければならないと強調した。
今回の声明は、米国国務副長官クリストファー・ランドー(Christopher Landau)が、コロンビアの選挙における票買収への関与者に対して査証を取り消す可能性があると発言したことを受けて発表されたものである。
さらに、米国大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)が大統領候補アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ(Abelardo de la Espriella)への支持を表明したことも、選挙への外国の関与を巡る議論を活発化させている。
コロンビア外務省は、国家間の友好的関係の促進には、他国の国内政治プロセスへの介入と解釈され得る行動を慎むことが求められると指摘した。また、コロンビアの選挙はコロンビア国民によって決定されるべきであり、いかなる外国政府もその過程に影響を及ぼそうとすべきではないとの立場を改めて示した。
コロンビア政府は、大統領選挙の実施に際し、すべての国際的主体に対して慎重かつ責任ある行動を取るよう呼びかけた。また政府は、国民が自由に政治的将来を選択できる環境を整備するために取り組む国内機関の役割を評価した。その上で、選挙管理機関をはじめとする国家機関が、国民の自由な意思表明を保障するための制度的枠組みを提供していると強調した。
政府は、コロンビア国民が外部からの影響を受けることなく、自らの政治的意思によって国家の進路を決定できることの重要性を改めて訴えた。
なお本選挙に対しては、エクアドルのダニエル・ノボア(Daniel Noboa)も他国選挙に対する米国対応に倣い介入を実施している。
AI偽情報疑惑で対立激化 セペダ陣営が刑事告発へ
コロンビアの大統領候補イバン・セペダ(Iván Cepeda)は6日、対立候補アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ(Abelardo de la Espriella)陣営が人工知能(AI)を用いた偽情報を拡散した疑いがあるとして、刑事告発を行う方針を明らかにした。選挙戦終盤に入り、AI生成コンテンツやSNS上の情報操作、資金疑惑をめぐる対立が拡大している。
セペダは、選挙期間中に自身の声や映像を模倣したAI生成動画が流布されていると主張し、これらが有権者の判断を歪める目的で使用されていると指摘した。その上で、「真実では対抗できないため、彼らは虚偽を用いている」と述べ、組織的なイメージ操作が行われているとの認識を示した。
同陣営はこの問題について、すでに検察庁(Fiscalía General de la Nación)へ通報しているほか、国家選挙保証委員会(Comisión Nacional de Garantías Electorales)および米州人権委員会(Comisión Interamericana de Derechos Humanos:CIDH)にも申立てを行い、必要に応じて暫定措置を求める方針を示している。
法的対応は弁護士ミゲル・アンヘル・デル・リオ(Miguel Ángel del Río)が主導しており、証拠収集やデータ分析を進めている。同弁護士はSNS上で、票買収や選挙犯罪への対応を全国規模で統括する任務を引き受けたと説明し、法務チームの編成を進めていると明らかにした。
セペダはさらに、AI技術を活用した世論操作ネットワークや、SNS上の工作アカウント群(いわゆる「ボデガス(bodegas)」)が関与している可能性にも言及し、組織的な情報操作が行われていると主張した。また、対立陣営による資金の不正運用や票買収の疑いについても、複数の情報提供が寄せられていると述べ、必要に応じて正式な立証を進める構えを示している。
セペダは同陣営に対する「汚い選挙運動」が展開されていると主張した。その上で、これらの行為について「刑事的性質を持つ対応が必要となる」とし、詳細な調査を実施すると説明した。
一方で、デ・ラ・エスプリエジャ陣営からの公式な詳細反論は現時点で限定的となっている。
ペトロ大統領の決選投票への関与表明で議論
6月1日、コロンビアの大統領選挙を巡り、グスタボ・ペトロ(Gustavo Petro)大統領が、決選投票進出を決めたアベラルド・デ・ラ・エスプリエジャからの批判に反論するとともに、決選投票に向けた政治的取り組みを主導する考えを示し、議論を呼んでいる。
アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャは、第1回投票後にバランキージャで行った演説で、グスタボ・ペトロを「麻薬常用者」「卑劣な人物」などと批判し、自身が主張する不正行為について責任を追及する考えを示した。
これに対しグスタボ・ペトロは、自身は公金を一切横領しておらず、いかなる犯罪にも関与していないと反論した。また、こうした批判の背後には、アルバロ・ウリベ(Álvaro Uribe)元大統領を支えてきた政治勢力と同じ政治プロジェクトが存在すると主張した。
さらにグスタボ・ペトロは、市民に対して支持拡大を呼びかけ、「生命のための大連合」の形成を提唱した。この構想について、排除のない政治運動を目指すものだと説明している。その上でグスタボ・ペトロは、大統領選決選投票に向けた政治的取り組みの先頭に立つ意向を表明した。
グスタボ・ペトロは、「生命のための闘いとコロンビアの解放の歴史のために闘う。誰も降伏しない。われわれは勝利を目指し、私自身がその先頭に立つ」と述べた。
この発言は、現職大統領が決選投票に向けて積極的な役割を果たす意思を示したものとして注目を集めている。コロンビアでは現職大統領による選挙運動への関与が制限されているためである。
グスタボ・ペトロを巡っては、不適切な政治活動への関与疑惑に関して下院告発・調査委員会で複数の手続きが進められている。しかし今回の発言によって、グスタボ・ペトロは決選投票までの期間、自ら政治的な動員の先頭に立つ考えを明確に示した。
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参考資料:
1. Gobierno de Colombia rechaza cualquier intento de injerencia externa en el proceso electoral
2. Petro responde a Abelardo: “Se me promete la cárcel solo por mi posición política progresista”
3. Iván Cepeda denunciará penalmente la campaña de Abelardo de la Espriella por presunta difamación con inteligencia artificial: “Con la verdad no pueden”

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