ブラジル:ルラ、ブラジル先住民連邦大学の創設を承認、先住民の社会的包摂を目的として

(Photo: EFE)

ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ(Luiz Inácio Lula da Silva:ルラ)大統領は、同国初となる先住民高等教育機関であるブラジル先住民連邦大学(Universidade Federal Indígena:Unind)の設立法に署名した。

同大学は先住民運動が長年求めてきた高等教育機関であり、先住民の若者育成および指導的人材形成を目的とする教育政策として位置付けられている。

設立法は2026年5月にブラジル国会で承認され、同月28日にブラジリアのプラナルト宮殿で行われた式典で署名された。

同大学は首都ブラジリアに本部を置き、全国の先住民地域に複数の教育拠点を設けるネットワーク型の運営を行う方針である。

ブラジル教育省(Ministério da Educação:MEC)の所管のもとで運営され、既存の連邦大学制度と同様の組織・財政枠組みに従う一方、先住民高等教育機関としての特性を備える形となる。

設立過程では、教育者、学生、指導者および236の先住民民族の代表が参加し、20回以上の地域セミナーを通じて意見集約が行われた。参加者は全国の地域を横断し、合計3,479人に上る。

同大学は高等教育の提供、学術研究の推進、大学拡張活動を目的とするとともに、先住民の文化、歴史、記憶、芸術、知識体系および言語の保護と発展を担う。また、伝統的知識体系と現代科学の知見を対話させる教育モデルを採用する方針である。

教育課程は先住民の関心領域に基づいて編成され、環境および領域管理、公共政策、社会環境的持続可能性、先住民言語の振興、保健、法学、アグロエコロジー、工学および技術、教員養成などが含まれる。

同大学の学長および副学長は先住民出身教員が務めることが義務付けられている。ただし初代学長については、制度整備完了まで教育大臣による暫定任命が行われる。

Photo:Ricardo Stuckert / PR

 

入学制度については独自の選抜方式が認められ、先住民学生向けの定員枠設定や言語的・文化的多様性への配慮が制度化される。

初期運営規模は10学科、約366名の教員、約2,800名の学生で構成される計画である。

ブラジル政府は本構想について、2010年に先住民教育政策として議論が始まり、2025年に法案提出、2026年に国会で成立した経緯を持つと説明している。

署名式においてルラ大統領は、先住民の知識の重要性と権利保障の必要性に言及した。また、大学生活における住居や食事などの生活支援体制の整備や、経済的事情による中途退学の課題にも触れた。

先住民省(Ministério dos Povos Indígenas:MPI)は、同大学が先住民による知識生産の拠点となり、公共政策の改善にも資するとの見解を示している。

#LuladaSilva

 

参考資料:

1. Lula sanciona lei que cria primeira Universidade Federal Indígena do país
2. Lula sanciona lei que cria primeira Universidade Federal Indígena
3. Lula sanciona lei que cria a primeira Universidade Federal Indígena do país

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