エクアドル国会解散:ギジェルモ・ラッソ政権の不支持率は64.4%

(Photo:Presidencia de la República del Ecuador/Flickr)

世論調査会社Cedatosが5月に実施した調査によると、国民の大多数は現政権に不満を抱いている。その不支持率は高く64.4%となっており、支持は22.5%にとどまる。

本調査は、沿岸部、高地、アマゾンの各世帯で、16歳以上の人を対象に行った。標本数は2,000だ。刺し違え、国がかかえる問題、早期の選挙実施に関する意見が収集された結果は5月25日(金)夜、Cedatosのエグゼクティブ・プレジデントであるポリビオ・コルドバ(Polibio Córdova)によって発表された。

ラッソの人気と信頼性は低い、しかし国民議会解散後のラッソへの評価は少し改善されたようだ。刺し違え適用2日前の5月15日まで、政権不支持は72.2%に達しており、73.3%が彼の言葉を信じていなかった。刺し違えについては、相談者の大多数が国の安定に有益(79.5%)と考えている。その中でも、麻薬取引や犯罪、治安の悪化を食い止めるため(63.7%)、雇用の改善(72.2%)のため、外国投資の改善(71.4%)において有益と考えている。一方、一部の社会団体が刺し違え後に動員を呼びかけていることについては、77.3%が反対している。

刺し違えが社会的に広く受け入れられているということは、ギジェルモ・ラッソの勝利ではなく、むしろ国民の勝利であるとポリビオ・コルドバはコメントしている。なお、支持されていないのは政権のみならず、国民議会も同様だ。その支持率は4%しかない。

8月20日に共和国大統領選と議会議員選が行われるかを知っているかという質問に対しては、86.3%が知っていると答え、14.7%は知らないと答えた。全国選挙管理委員会(Consejo Nacional Electoral:CNE)が完全な透明性をもって選挙を実施することをある程度確信しているのは34.8%に過ぎない。

その他の問題についても、国の状況や将来に対して不安を持っている。64.7%の人がエクアドルは正しい方向に進んでいないと考え、60.8%の人が将来について心配、不安、悲観的であると答えています。刺し違えは、人々の国に対する認識にも影響を及ぼしましている。

エクアドル人に影響を与える問題としては、最も深刻なのは、不安、犯罪、暴力(38.7%)、失業、不完全雇用、雇用不足(19.6%)、経済状況、貧困、経済危機(11%)、Muerte Cruzadaの結果(7.2%)、エクアドルの麻薬取引とその行為(6.4%)、汚職(4.7%)、国家政府の管理(4%)、警察の装備不足(2.3%)となっている。

現時点では誰に投票するのかが決まっていない人が多く83%となっている。そのためCedatosは、有権者の好みについて結論を急がせることを避けるためにも、共和国大統領候補者についての意見を今回は集めないことにした、と報告している。

Click Reportも世論調査を実施している。ピチンチャ県(380人)、グアヤス県(380人)、マナビ県(380人)、アズアイ県(380人)、コスタ県(380人)、シエラ県(380人)で計2,280人に質問をした。それによると調査対象者の75.24%が、大統領の任期残り数カ月で、大統領の政権が以前より「悪くなる」と考えている。その際、ラッソは主に治安の悪化(55.96%)と雇用の創出(26.50%)に注力すべきとした。なお81.16%が「ラッソはネガティブなイメージを持っている」と回答し、最も評価が悪い主体は国会で、95.37%の市民が拒否反応を示している。

Click Reportによる世論調査では大統領候補者に関する質問もしている。それによると誰が候補者になろうとコレア主義者に投票するだろう人が他を上回っていることがわかった(32.23%)。2位はUnidad Popular、Democracia Sí、Somos Aguaの3党の連合候補となるヤク・ペレス(Yaku Pérez)となっている。次点につけるのは社会キリスト教党(PSC)の候補者で25.08%だ。この党からは実業家ヤン・トピック(Jan Topic)への支持が正式に決定されている。

その他の人物に対する志向については以下の通りだ。
オットー・ゾンネンホルツナー(Otto Sonnenholzner):23.39%、AvanzaとSUMAからの支持あり。ただし、立候補を正式表明していない。
フェルナンド・ビラビセンシオ(Fernando Villavicencio):19.03%、Construyeからの支持あり。
レオニダス・イサ(Leonidas Iza):15.14%、現エクアドル先住民連盟(Confederación de Nacionalidades. Indígenas del Ecuador:CONAIE)、CONAIE政治母体Pachakutikによる提案
ギジェルモ・ラッソ(Guillermo Lasso):14.39%、現大統領。

大統領候補者(想定)に関する記事はこちらから。

今回のMuerte cruzadaに関する別記事はこちらから。

参考資料:

1. El 64,4 % de ciudadanos desaprueba la gestión de Guillermo Lasso, según Cedatos
2. Sondeo de Click Report: el 73,98 % de la población considera positivo que se haya disuelto la Asamblea Nacional

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