エクアドル:国民選挙評議会、ノボア大統領の罷免請求を7月中に判断へ

(Photo:API)

エクアドルの国民選挙評議会(Consejo Nacional Electoral:CNE)は、ダニエル・ノボア(Daniel Noboa)大統領に対して提出された2件の罷免請求について、2026年7月中に手続きを継続するか判断する。

国民選挙評議会(CNE)は現在、罷免請求をめぐる最終審査段階に入っている。国民選挙評議会(CNE)の責任者であるホセ・カブレラ(José Cabrera)は、ノボア大統領側による反論提出期間が終了し、提出された回答を踏まえた審査が進んでいると説明した。

カブレラは2026年7月9日、テレアマソナス(Teleamazonas)のインタビューで、大統領側の回答を受理した後、国民選挙評議会(CNE)の全体会議が法的報告書を審査し、選挙関連規定で定められた期限内に判断を下す必要があるとも述べている。なお、罷免請求が認められた場合、申請者側には市民署名を集めるための用紙が交付され、手続きは署名収集の段階へ進むことになる。一方、必要な要件を満たしていないと判断された場合、手続きは終了する。

 

2件の罷免請求に対する判断期限

国民選挙評議会(CNE)によると、弁護士ワシントン・アンドラデ(Washington Andrade)ら市民が提出した最初の罷免請求については、2026年7月17日までに判断が示される予定である。

また、全国農民・先住民・黒人・モントゥビオ組織連合(Confederación Nacional de Organizaciones Campesinas, Indígenas, Negras y Montubias:Fenocin)が労働組合組織の支援を受けて提出した2件目の罷免請求については、2026年7月28日までに判断される予定である。

国民選挙評議会(CNE)の決定に対しては、選挙紛争裁判所(Tribunal Contencioso Electoral:TCE)へ異議申し立てを行うことができる。上訴があった場合、最終判断は選挙紛争裁判所(TCE)が下す。

 

大統領府、国民選挙評議会に手続き終了を要求

エクアドル大統領府は2026年7月7日、ダニエル・ノボア大統領に対する罷免請求について、国民選挙評議会(CNE)へ回答書を提出し、請求の却下、手続きの終了、申請内容の記録からの除外を求めた。大統領府法務長官のエンリケ・エレリア(Enrique Herrería)は同日、キトにある国民選挙評議会(CNE)本部を訪問し、罷免請求に対する政府側の回答書を提出した。

今回の回答書は、全国農民・先住民・黒人・モントゥビオ組織連合(Confederación Nacional de Organizaciones Campesinas, Indígenas, Negras y Montubias:Fenocin)のギド・ペルガチ(Guido Perugachi)会長や複数の社会団体、労働組織の代表者らが2026年6月23日に国民選挙評議会(CNE)へ提出した2件目の罷免請求に対するものである。

請求者側は、ノボア大統領およびマリア・ホセ・ピント(María José Pinto)副大統領の罷免手続きを開始するため、市民署名を収集する用紙の交付を求めていた。請求者側は、主に2つの理由を罷免の根拠として示している。

1つ目は、国民選挙評議会(CNE)に登録した政府計画の不履行である。2つ目は、憲法および法律上の義務違反である。

これに対し、大統領府は罷免請求について必要な法的要件を満たしておらず、提示された理由には法的根拠が不足していると主張している。

 

大統領府、罷免理由への反論を提示

エレリアは、市民参加基本法(Ley Orgánica de Participación Ciudadana)第27条に基づき、罷免請求には理由を十分に説明する必要があると述べた。

政府計画の不履行をめぐり、大統領府は請求者側が履行されていない具体的な提案を特定していないと指摘した。また、同法および関連規則では、政府の公共政策そのものを理由として罷免請求を行うことはできないとしている。

大統領府は、全国農民・先住民・黒人・モントゥビオ組織連合(Fenocin)側が国際通貨基金(International Monetary Fund:IMF)との合意締結を政府計画の不履行理由としている点について、公共政策に関する事項であり、政府の権限に属すると主張した。また、罷免制度は明確かつ証明可能な義務違反を対象とする制度であり、政治的または経済的な意見の相違を理由とする制度ではないとしている。さらに、ノボア政権の政府計画は2025年から2029年までの実施を前提として提出されたものであり、政権発足から約1年の時点で最終的な不履行が存在すると判断することはできないと指摘した。憲法および法律上の義務違反についても、大統領府は、請求者側がノボア大統領またはピント副大統領が違反した具体的な法規定を示していないと主張した。回答書では、理由の名称を変更するだけでは、その理由を証明する義務を置き換えることはできないとしている。

エレリアは、憲法、法律、規則、国民選挙評議会(CNE)の過去の判断および選挙紛争裁判所(TCE)の判例に基づき、今回の罷免請求を却下し、正式に記録から除外するよう国民選挙評議会(CNE)へ求めた。

 

罷免請求の審査と今後の手続き

国民選挙評議会(CNE)は、提出された異議申し立てを踏まえ、双方の主張を審査し、罷免請求が手続きを継続するための要件を満たしているか判断する。

国民選挙評議会(CNE)が大統領府側の主張を認めた場合、請求は終了する可能性がある。一方、法的条件を満たしていると判断された場合、手続きは署名収集の段階へ進む。エクアドルの法制度では、公職者を対象とした罷免制度が認められている。ただし、手続きには正式な要件と具体的な理由が必要であり、職務または政府計画の不履行に関する根拠が求められる。

 

罷免推進派が署名用紙の交付を要求

2026年7月2日、ノボア大統領に対する罷免手続きを進める推進派は、署名収集を開始するための申請用紙を交付するよう国民選挙評議会(CNE)へ求めた。キトで開かれた記者会見で、罷免請求の提案者の一人であるワシントン・アンドラデは、大統領側が手続き上の異議を提出できる期間は終了しており、国民選挙評議会(CNE)が判断を下す段階にあると述べた。

アンドラデは、国民選挙評議会(CNE)の全体会議には請求を審査するため15日間の期限が法律で定められていると指摘し、2026年7月10日頃までに判断が示されるべきだとの見通しを示した。また、大統領府が提出した「22個の箱」に収められた反論資料について、内容を確認するため閲覧を求めていることを明らかにした。

エクアドル政府は、政府計画の履行状況を示すため、1万4,500ページを超える資料を22箱に分けて国民選挙評議会(CNE)へ提出し、罷免請求を受理しないよう求めている。

 

複数の罷免請求をめぐる動き

現在、複数の組織が支援する2件の独立した罷免請求が進められている。請求者側は、ノボア大統領およびマリア・ホセ・ピント副大統領の早期退任につながる憲法上の制度発動を目指している。

最初の罷免請求は、エクアドル・キチュア民族連合(Confederación de Pueblos de la Nacionalidad Kichwa del Ecuador:Ecuarunari)のレオニダス・イサ(Leonidas Iza)会長とワシントン・アンドラデが提出した。請求側は、政府計画が履行されていないことを罷免理由として挙げている。

イサは罷免手続きを支持し、エクアドルが困難な状況にあると述べた。また、政府が示す経済指標は多くの国民が直面する現実を反映していないと主張し、経済危機の深刻化を指摘した。罷免手続きが進展した場合、推進派は国民投票を実施する前段階として、有権者名簿の15%に相当する約200万人分の有効署名を集める必要がある。

#DanielNoboa

 

参考資料:

1. CNE resolverá en julio los pedidos de revocatoria del mandato contra Daniel Noboa
2. Presidencia impugna ante el CNE pedido de revocatoria de mandato contra Daniel Noboa
3. Impulsores de revocatoria en Ecuador reclaman formularios al CNE
4. Enrique Herrería pide al CNE archivar segunda solicitud de revocatoria del mandato de Daniel Noboa
5. Gobierno de Ecuador impugna el proceso de revocatoria de mandato contra Daniel Noboa: ¿qué se viene?

No Comments

Leave a Comment

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

error: Content is protected !!