アルゼンチン:ネットフリックスでの『マファルダ』公開は2027年

(Image:Netflix)

ネットフリックス(Netflix)は、アニメシリーズ『マファルダ(Mafalda)』の初画像を公開した。あわせて、同作の公開予定日を近日中に発表する予定であると明らかにした。監督はフアン・ホセ・カンパネラ(Juan José Campanella)が務めている。

同プラットフォームは、アルゼンチンの伝統的な物語を映画やシリーズ、ドキュメンタリー、ノンフィクション番組へと映像化するプロジェクトを進めている。その取り組みの一環として、風刺漫画家キノ(Quino)が生み出した少女マファルダを主人公とするアニメシリーズが制作され、近く同社のラインナップに加わる見込みである。

アルゼンチンを象徴する存在の一つであるマファルダは、強い自己主張と批判精神を備えた少女として知られる。キノが創作したこのキャラクターは、ネットフリックスで独自シリーズを持つこととなり、今回そのビジュアルが初めて公開された。

公開された画像では、友人たちに辛辣な言葉を投げかけてきた少女が、自宅で身を潜めるようにしながら電話で話す様子が描かれている。マファルダは1964年9月29日、雑誌『プリメラ・プラナ(Primera Plana)』において初登場した。反抗的で社会批評的な性格を持ち、スープを嫌う設定は当時の独裁政権を象徴する寓意とされる。両親はアルゼンチンの中産階級を体現する存在として描かれている。

ネットフリックスが公開した画像には、新シリーズに関する制作体制や公開時期に触れた簡潔な説明文も添えられている。

 

『マファルダ』のアニメシリーズにおいて脚本と監督を務めるのはアカデミー賞受賞監督であるフアン・ホセ・カンパネラである。キノによる著名な漫画作品の映像化に取り組むにあたり、カンパネラ自身が記した書簡も公開され、このプロジェクトの意義が強調された。

アルゼンチンを代表する映画監督・脚本家であるカンパネラは、40年以上にわたるキャリアを有し、国内外で高い評価を得てきた人物である。とりわけ代表作『瞳の奥の秘密(El secreto de sus ojos)』は、2010年にアカデミー国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)を受賞しており、同監督の名を世界的に知らしめた作品である。

そのほかの主な作品としては、リカルド・ダリン(Ricardo Darín)主演の『花嫁の息子(El hijo de la novia)』や『アベジャネダの月(Luna de Avellaneda)』が挙げられる。また、テレビ分野でも活動しており、『ビエントス・デ・アグア(Vientos de agua)』のほか、アメリカ合衆国のドラマ作品『ドクター・ハウス(House)』『ホルト・アンド・キャッチ・ファイア(Halt and Catch Fire)』『LAW & ORDER:性犯罪特捜班(Law & Order: Special Victims Unit)』のエピソード演出も手がけている。

今回のアニメ化により、カンパネラはマファルダとその友人たちの日常や冒険を映像として再構築する役割を担うことになる。公開時期は現時点では未定とされているが、2027年の展開が示唆されている。

ネットフリックスは公式アカウントを通じて本作のティーザー映像も公開した。この映像には、『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)』へのオマージュが盛り込まれている。映像内では、既存の価値観に疑問を投げかける聡明な少女マファルダが地球儀を回し、カメラの視点が地球の南半球へと向かう演出がなされている。さらに、その背後では『ツァラトゥストラはかく語りき(Also sprach Zarathustra)』が流れ、作品の象徴的なテーマ性を印象づけている。

 

今回の発表を受け、SNS上ではファンの反応が賛否両論に分かれている。「マファルダに手を加えるべきではない」とする慎重な意見や、過去のアニメ化が成功しなかった点を指摘する声が見られる一方で、「新たな解釈としてチャンスを与えるべきだ」とする前向きな意見も確認されている。

『マファルダ』はこれまでに10以上の言語へ翻訳されており、国際的な人気を確立してきた作品である。また、過去にはアニメ化やカラー映画化といった映像化の試みも行われてきた。さらに2017年には、アルゼンチンのニュース番組『テレフェ・ノティシアス(Telefe Noticias)』において「日替わりコメンテーター」として登場するなど、キャラクターとしての活動の幅も広げている。

加えて前年には、ロレナ・ムニョス(Lorena Muñoz)が監督したドキュメンタリーシリーズ『リレジェンド・ア・マファルダ(Releyendo a Mafalda)』が配信された。同作では、キャラクター誕生の背景や作品の広がり、そして現代に至るまでの影響力が多角的に描かれている。

 

フアン・ホセ・カンパネラは書簡の中で、自身と『マファルダ』との出会いを振り返っている。カンパネラは「初めて『マファルダ』の短編をまとめた本が出版されたとき、私は7歳か8歳だった。両親はこの漫画を読んでいて、私には理解できないだろうと言った。それは侮辱であり、同時に挑戦でもあった」と述べ、幼少期に坂を駆け上がりながら本を読み大笑いした記憶を語った。また、理解できないコマもあったことを認めている。

さらにカンパネラは、「マファルダとその仲間たちは私を大いに笑わせただけでなく、ときに辞書へと向かわせた。新しい単語を一つ覚えるたびに、新たな笑いというご褒美があった」と述べ、自身がすぐに「マファルダの仲間の一員」になったと感じたことや、作品のジョークを暗記して引用できるほど愛着を持ったことも明かした。ただし今回の挑戦に関しては「ネタバレはしない」と付け加えている。

カンパネラは、映画『アベジャネダの月』やアニメ映画『メテゴル(Metegol)』の制作時に、キノがスタジオを訪れたエピソードも回想した。「約200人のアーティストがいたが、私たち全員にとって神が現れたような瞬間だった」と述べている。また、キノが初めてデジタルペンで描こうとした際の様子についても触れ、「紙やインクを使わずに線を描こうとしていた。世代を超えて多くの漫画家に影響を与えた巨匠が、新しい道具を前に子どものような好奇心を見せ、何度も質問を重ねていた。その熱意は尽きることがなかった」と記した。

カンパネラは書簡の最後で、次の問いを投げかけている。「マファルダと共に育っていない新しい世代に、この作品をどのように届けることができるのか。その機知や風刺を、デジタル環境で育つ子どもたちにどう伝えるのか。さらには、漫画史における最も重要な作品の一つを、どのように映像言語へと翻訳するのか」。彼はこれらを本プロジェクトの最大の課題とし、最終的な目標は「マファルダをアニメーションの古典作品へと昇華させること」であると結論づけた。

書簡の中でカンパネラは、「キノのユーモア、間の取り方、アイロニー、そして観察眼を守ることは、我々の責務である」と強調し、「我々がマファルダをさらに高めることはできない。これ以上高くはなり得ない。しかし、初期から彼女を愛してきた者として、その魅力を自分たちの子どもたちと分かち合いたい。大人にしか分からない要素があったとしても、家族全員で笑い合い、ときには辞書を引くような体験ができればよい。間違いなく、そしてこれまでで最も大きな挑戦である」と締めくくった。

 

フアン・ホセ・カンパネラが監督・脚本・ショーランナーを務める『マファルダ』は、ガストン・ゴラリ(Gastón Gorali)が共同脚本および総合プロデューサー、セルヒオ・フェルナンデス(Sergio Fernández)が制作ディレクターとして参加する。脚本陣にはエステバン・セイマンディ、セシリア・モンティ、マルセラ・ゲルティ、ガストン・ゴラリ、カンパネラ自身も名を連ねる。制作はネットフリックスとアルゼンチンのデジタル制作スタジオ、ムンドロコCGI(Mundoloco CGI)が担当する。

この新シリーズは、世界中で愛され続ける象徴的な漫画キャラクター、6歳の聡明で機知に富んだ少女マファルダを再び生き返らせるものである。故キノが創作したマファルダは、60年以上にわたり文化的アイコンとして知られ、無礼ともいえるユーモア、鋭い観察眼、スープ嫌い、ビートルズ愛、社会風刺が特徴である。ネットフリックスは、マファルダとその仲間たちを新たな世代に紹介する。

新シリーズは、漫画のノスタルジーと現代的なビジュアル表現を融合させたオリジナル作品で、柔らかな質感と映画的なライティングを特徴としている。ネットフリックスは公式SNSで「感動が止まらない。これが『マファルダ』アニメシリーズの初画像です」と発表し、2027年の公開を告知した。

公開された初画像では、マファルダが家の廊下の床に座り、観客に背を向けて角に身を隠しつつ、クリーム色のダイヤル式電話の受話器を手にしている。観察力と好奇心に満ちた少女の姿が表現され、室内の再現も非常に細かく、床のパーケット、木製家具、モールディング付きの壁など、1960年代のアルゼンチン中産階級の家庭を思わせる温かみのある雰囲気となっている。オリジナルの世界観を尊重しつつ、現代的なアニメーションとして新世代に届けられる仕様である。

マファルダが漫画から映像に登場するのは今回が初めてではない。1981年にはカトゥ(Catú / Jorge Martín)監督による52本の短編テレビシリーズが制作され、1982年には長編映画化された。さらに1994年にはキューバのフアン・パドロン(Juan Padrón)が104本の短編アニメシリーズを制作し、後に映画形式でも公開された。これらの作品は、マファルダをラテンアメリカ文化の最も愛されるキャラクターの一つとして確立させた。

#Mafalda #Netflix

 

参考資料:

1. De historieta a serie animada: Mafalda llega al streaming de la mano de Juan José Campanella
2. Juan José Campanella Revives ‘Mafalda’ For Netflix Animated Series
3. ‘Mafalda’ llega a Netflix en 2027: revelan la primera imagen oficial de la nueva serie animada

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