ペルーでは2021年1月から7月までの失踪者数が急増した

(photo by Ajaelweno68

ペルーのオンブズマン事務局によると2021年の1月から7月までに、少女、青年、成人女性の失踪報告が3425件(1日平均16件)あったた。2020年の同時期(2965件)に比べて16%多いこととなる。これは社会問題ともなっている失踪が悪化していることを意味している。報告書「¿Qué pasó con ellas?」はこちらから見られる。

 

7月には417人の児童・青少年の行方不明者が報告されていて、このうち女子が363人と全体の87%を占める。6月と比較しても、報告書の数は3%増加しており、主にリマ県で112件から129件、ランバイェケ県で16件から25件、プノ県で17件から23件、フニン県で10件から18件などとなっている。

2021年は7月までに、成人女性1243人、少女・思春期女性2182人、合計3425人の行方不明者が報告されているが、その中でも人数が多かった地域は、リマ(1299)、アレキパ(180)、ランバイェケ(179)、カヤオ(152)、クスコ(147)だった。また、1月から7月までの間に、合計で92件の女性殺害事件、23件の暴力的死亡事件、79件の女性殺害未遂事件が発生していて、被害者には脆弱性が関係していることがわかる。

失踪者を発見できるかは、失踪の報告をすぐに行い(24時間待たないで)、調査・捜索のために迅速に情報共有する必要がある。2020年、さまざまな技術やデジタルツールを結集した仕組みである「行方不明者捜索システム」を導入、国家警察(PNP)、女性・弱者省(MIMP)、運輸通信省(MTC)、司法・人権省(MINJUS)が協力した。

内務省の全国行方不明者情報登録簿(RENIPED)によると、2020年の1年間に18,481人の行方不明者が報告された。これは毎日、平均15件以上(約2時間に1件以上)のこのような事件が報告されていることを意味する。そしてそのうち57%が7~12歳を中心とした児童・青少年で、行方不明者の64%が女性と、高い割合を示した。

 

米州人権委員会(IACHR)は国に対し、ジェンダーの観点から真摯に調査を行うよう、また、思春期の少女の権利を包括的に保護する義務を遵守するよう国に求めている。リマの日刊紙エル・コメルシオ(EL COMERCIO)も女性に対する暴力は全く止まっていないと指摘している。オンブズマン事務局は、直接・間接的被害者が正義と賠償を得られるよう、捜査の迅速化を求めており、暴力的な死と言う形で発見した場合には、犯罪を捌くためにプロセス化するのが急務であるとした。この発言は2019年全国で166件の女児殺害事件が発生しました一方で、被害者の中には当初失踪事件として扱われていたことによる。オンブズマンや国民が前々から指摘しているようにペルーでは女性の死亡率が高く、人身売買や強制売春のネットワークがあることを警察は考慮せず、被害者が自発的に出て行ったと考えているからだ。

2020年のCOVID-19パンデミックをきっかけとしたロックダウンは家庭の過密化を引き起こした。その結果、家庭内で性的暴力が増えてた。21世紀に入ってからのGDPは51,745百万ドルから222,045百万ドルに増加したものの、不平等な社会は旧態依然で、少なくとも200万戸の住宅が不足している。リマだけでも、住宅不足は51%に達している。

マドレ・デ・ディオスのような地域では人身売買、国境地帯での誘拐、家庭内暴力、フェミサイドなどの理由で、毎年、何十人もの女性が跡形もなく消えている。クスコからマドレ・デ・ディオスは人身売買被害者の移動ルートともなっており、おおよそ学校の休暇中に出張授業に行った人が被害に遭う。それ以外にも罠は彼らの周辺にある。例えばある種の(労働)オファーもまた、裏に誘拐と言う目的が潜んでいることもあるからだ。これらの求人が人身売買の勧誘であるという具体的な知識は皆持っていない。また、スポンサーシップや名付け親になるからと言う理由での誘拐も農村部での人を誘い出す方法となっている。

子どもや青少年を守るためには、子どものインターネット上でのつながり、閲覧するウェブサイトなどを親と自由に話し合えるような信頼関係を家庭内で築くことが必要とされる。ちなみに、

失踪した家族の精神的負荷は大きい。彼らの感情を和らげるためのメンタルヘルス対策を通じて彼らに希望を与えることも必要だが、一方で期待させすぎにも注意が必要である。過去3年間の失踪者のうち約83%の人が「どのような形であれ」見つかっているといはいえ、その他の17%は見つかっていないからだ。

赤十字国際委員会(Comité Internacional de la Cruz Roja:CICR)の広報責任者であるダフネ・マートス(Dafne Martos)はPlay for Changeとのパートナーシップにより、ラテンアメリカのレオン・ジーコ(León Gieco)やスサナ・バカ(Susana Baca)などのビデオを公開、行方不明者の捜索を続けることの重要性を再認識させるよう努めている。ナタリア・ラフォルカデ(Natalia Lafourcade)が作曲した「Hasta la raíz」は、まだ帰らぬ愛する人の記憶を聖なる煙で清める、夢が人生を照らし続けることを語っている。

Sigo cruzando ríos
Andando selvas, amando el Sol
Cada día sigo sacando espinas
De lo profundo del corazón
En la noche, sigo encendiendo sueños
Para limpiar con el humo sagrado cada recuerdo

Cuando escriba tu nombre
En la arena blanca con fondo azul
Cuando mire al cielo
En la forma cruel de una nube gris, aparezcas tú
Una tarde suba una alta loma
Mire el pasado, sabrás que no te he olvidado

Yo te llevo dentro, hasta la raíz
Y por más que crezca, vas a estar aquí
Aunque yo me oculte tras la montaña
Y encuentre un campo lleno de caña
No habrá manera, mi rayo de luna
Que tú te vayas

Ouh, oh, ouh, oh
Ouh, ooh, oh
Ouh, oh, ouh, oh
Ouh, ooh, oh

Pienso que cada instante sobrevivido al caminar
Y cada segundo de incertidumbre
Cada momento de no saber
Son la clave exacta de ese tejido
Que ando cargando bajo la piel
Así te protejo
Aquí sigues dentro

Yo te llevo dentro, hasta la raíz
Y por más que crezca, vas a estar aquí
Aunque yo me oculte tras la montaña
Y encuentre un campo lleno de caña
No habrá manera, mi rayo de luna
Que tú te vayas

Yo te llevo dentro, hasta la raíz
Y por más que crezca, vas a estar aquí
Aunque yo me oculte tras la montaña
Y encuentre un campo lleno de caña
No habrá manera, mi rayo de luna
Que tú te vayas

Ouh, oh, ouh, oh
Ouh, ooh, oh
Ouh, oh, ouh, oh
Ouh, ooh, oh

Ouh, oh, ouh, oh
Ouh, ooh, oh
Ouh, oh, ouh, oh
Ouh, ooh, oh

Yo te llevo dentro, hasta la raíz
Y por más que crezca, vas a estar aquí
Aunque yo me oculte tras la montaña
Y encuentre un campo lleno de caña
No habrá manera, mi rayo de luna
Que tú te vayas

 

8月5日、14歳のカリム・ロブレス(Karym Crystal Robles Quispe)はリマ市内ミラフローレスのサンタ・クルス通り7ブロックにある歯科医院に行った後、行方不明になった。家族によると、少女は「Free Fire」というオンラインゲームを通じ見知らぬ人物と常に連絡を取り合っていた。カリムは身につけていたもの以外の持ち物はなく、お金も持っていなかった。歯医者に行ったのち、見知らぬ方向にタクシーで向かったという。失踪を知って彼女を乗せたタクシー運転手がミラフローレス警察署に行った。タクシーの運転手の話によると、イゲレタ(Higuereta)の丘で10代の若者を降ろした後、男が料金を払いに来たという。家族によると本人に連絡を取ろうとしても、電話が切れてしまうと言う。

 

行方不明者の居場所に関する情報を持っている人は114番通報(無料)、人身売買の犯罪に関する通報は1818番(無料)するよう国民に呼びかけている。70年代、80年代においても発生していた同様の犯罪、失踪が21世紀になっても全くなくなっていないことは、残念で仕方ない。赤子誘拐に関する映画「名もなき歌(Canción sin nombre)」についてはこちらを参照のこと。

 

参考資料:

1. El duelo que no acaba
2. Defensoría del Pueblo: más de 3400 niñas, adolescentes y mujeres reportadas como desaparecidas entre enero y julio
3. Desaparecidos en Perú(Ministerio del Interior)
4. Más de 5.000 mujeres han desaparecido en Perú durante el 2020
5. Mininter: El 57% de personas desaparecidas en 2020 son niñas, niños y adolescentes
6. Unas 1.200 mujeres han desaparecido en Perú durante la cuarentena
7. Encuentran a mujeres reportadas desaparecidas en prostíbulos de Madre de Dios
8. Miraflores: adolescente de 14 años está desaparecida desde hace tres días

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