ペルー大統領選2021 : 選挙キャンペーンが終わる

6月6日の大統領選決選投票まであと数日にして今日6月3日、候補者たちは選挙キャンペーンに幕を閉じた。

Perú Libreの代表ペドロ・カスティージョは首都リマの中心部にある2 de Mayo広場で最後のお願いを国民にし、Fuerza Popularのケイコ・フジモリはリマのVilla El SalvadorにあるÓvalo Las Palomasで支援者とともに選挙活動を終了した。

間違いなく全力を振り絞ったことだろう。途中選挙に絡んだ痛ましい事件や、ネガティブキャンペーンなども横行していたが、大統領になる方には是非是非一部の人間のみが幸せでいられるペルーではなく、みんなが幸せになるペルーを作っていって欲しいものである。

なお以下Twitterには聴衆の数はFuerza Popularが500人に対し、Perú Libreは5万人だったとしている。ケイコの場合、支持基盤がリマにあるわけだし、純粋にその場にいた数で比較するわけにはいかないだろう。ただ、熱量を測るのには人ゆのパラメーターとなるかもしれない。ケイコの場合、ホワイトカラーの支持者が多いから、平日応援に駆けつけられないなどと言ったことはあるのだろうか。

 

ケイコのキャンペーン

選挙キャンペーンの締めくくりに当たっては、ケイコは立派なステージを作り支援有名アーティストのマリオ・ハート(Mario Hart del Águila)を呼んで盛大に締めくくった。マリオ・ハートはレーシングドライバー兼歌手で34歳。2015年に “Yo no fui” でデビュー。他の国際的な歌手とコラボレーションもしながら徐々に名声を獲得してきた。政治色の強いメッセージを歌をこれまでも届けてきたが、今回もまたケイコ支援とともに、歌を通じてカスティージョと独裁者を結びつけてのネガティブキャンペーンに大いに協力をしている。

なお、”Somos Libres” のプロモーションビデオはいわく付きである。なぜならその写真の一部は不正利用されていたからだ。フランシスコ・メディナ(Francisco Medina)によって撮影されInstagramを通じて公開されているものが盗用されていた。写真家は1500ソル(43,000円程度)を請求予定という。一方マリオはもし支払いが発生するとしても、それは写真家に対するものではなく、被写体となった人に対する支払いだと言い返していた。なお、現時点では自身は責任がないとしながらも、収束に向けその写真の削除を決定している。

なおペルーにおいては、政治に対して言及することがファン層の獲得に繋がり、言明できない人間はフォロワー数を減らしているという。どこかの国では、芸能人が政治に対してコメントをしただけで、批判が起きていたし(そもそもそれがおかしい)、政治の話はタブーとされているが、世界では自国の政治について語れることが当たり前のこととなっていることを思うと、デジタル化のみならず、遅れている部分は多分にあり、他国から学ぶべきことは多いのではないかと思わざるを得ない。

 

集まった支持者。500名よりはいそうだが。

https://twitter.com/KeikoFujimori/status/1400254354024763394

 

カスティージョのキャンペーン

話が逸れたので元に戻そう。カスティージョの最後のキャペーンはいつもながらのもみくちゃスタイルだ。本人はトレードマークのソンブレロ(帽子)もかぶっての、いつもながらのスタイルで登場しバルコニーから支持者に呼びかけた。眼下にはまるで運動会での大玉送りかの如く、大きなえんぴつが聴衆の上を動いた。

 

 

両者のキャンペーン締めくくりは下記にまとめられている。画質の違いは、資金力の違いかとも思いつつ見ていただきたい。なお引き続き著名人としてペルー人作家マリオ・バルガス・ジョサ(Jorge Mario Pedro Vargas Llosa)はケイコを、ウルグアイ元大統領ホセ・ムヒカ(José Alberto Mujica Cordano)がカスティージョを応援している。動画では、ムヒカが大きな帽子とえんぴつという、カスティージョのシンボルマークを持ち出し語っている光景が見向けられて面白い。ムヒカはそこで、社会の恵まれない人々のために闘うこと、独裁主義に陥らないこと、間違ったときは、正直に「私が間違っていた」と言うこと、国民に対して公平に振る舞い、彼らをだまさないことと助言した。

 

COVID-19のパンデミックによる影響が大陸的にも大きいが、こんなに集まって大丈夫かと心配してしまうも、時代だな、と思いつつ、確かにいっぱい集まっていることが確認できる。いわゆる「密」状態。マスクはちゃんとしている。直近でペルー政府による特命メンバーによって公開された情報によると5月22日までのCOVID-19による死者数は180,764人だ。これはこれまで保健省が発表してきた人数68,053人をはるかに上回る。

ベネズエラやニカラグアなど他国における大統領選を現地で何度か目にしたが、いずれの場合も、歌や踊りなどで盛り上げられておりいずれも楽しかったと記憶している。我々は国のリーダーに直接意見を言い、投票するという体制ではないけれど、国民が政治に少しでも選挙に興味を持ってもらうにはどうしたらいいかをもう少し考えてもいいのではないかと、他国のそれを見て思う。

 

なお、Datumによる選挙調査(5月25日〜27日実施)についてはこちらで紹介したが、28日にEl ComercioとIPSOSが実施した調査ではカスティージョ支持 51.1%に対しケイコのそれは48.9%となっている。この結果は30日に行われた候補者同士の討論会結果は含んでいない。

いずれにしても肉薄している大統領選挙、どちらが勝ってもおかしくないし、どちらが買っても異議が出そうな、国真っ二つの状態で迎えることになるだろう。

 

ペドロの歌や素敵なポスターも発見したので共有。

 

参考資料:

1. Elecciones en Perú: “El escenario más probable para Castillo o Fujimori es que, cuando sean elegidos, el público peruano los rechace”
2. Pedro Castillo y Keiko Fujimori cierran hoy sus campañas en el centro de Lima y Villa El Salvador
3. Pedro Castillo cerró su campaña electoral: “No nos temblará la mano para convocar a referéndum e instalar la Asamblea Constituyente”
4. Getting political is becoming profitable for influencers in Peru
5. Reclaman que Mario Hart usó foto ajena sin pagar y él responde: “No la elegí yo, mi responsabilidad es limitada”
6. VIDEO | José Mujica a Pedro Castillo: “No caigas en el autoritarismo y si te equivocas, ten la honradez de decir ‘me equivoqué’”

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