少々古い話になるが愛知にあるNPO法人 I have a dreamによる初のプロジェクトにアレイダ・ゲバラ(Aleida Guevara March)が参画した話をしよう。
同法人は「本当の幸せ」の在り方、感動すること、想像すること、そして『考えて動くことから感じて動く』をキーワードとし、活動をしている。
I have a dreamは以下のように課題提起をする。(法人のホームページより抜粋)
21世紀を生きる私たちにとって本当の豊かさとは何でしょう? これは、豊かさの本質を見失った現代社会がもう一度再構築するための避けては通れない疑問となっています。 戦後の高度経済成長の中、多くの人が“民主主義”という言葉に、夢を抱き、その夢に手が届くのではと希望を持ちながらも、「物質的な豊かさ」のみを目的に働き続けてきたような気がします。 しかし現実を見渡してみると、誰かの…いえ、私たちの豊かさの犠牲として、世界の各地で民族の問題、環境の問題、経済の問題による人種差別や餓死、そして戦争が蔓延しています。 人間にとってだけではなく全ての生命にとって、たった一つの祖国「地球」の上で、私たちは感謝と畏れと喜びを持って、共に生きていく必然性を肌で感じているのです。 先ずは一人一人がこの問題に対して眼を開き、素直に心で感じとった答えを基盤に行動していく必要があるのではないかと思うのです。 この取り組みは、「生きる」ということに対して真のメッセージを発信し続けている過去・現在の人々の声に耳を傾け、共に学びたいという想いから始まりました。 そして、一人でも多くの人と本当の豊かさや共に生きるための様々な問題を分かち合い、乗り越えていきたいという祈りでもあります。
個人的なことを言えば自身の感じるところ、考えることと全く一緒である。当たり前のことが故なのかもしれないが、でも、みんなが忘れかけしまった最も大切なことなのだと改めて感じている。
私がもともと本ブログを立ち上げたのは、もっと言うと皆があまり行ったことのない土地へ旅するのも、他者・他国を知らないと言う理由で漠然として持ってしまう恐怖心、特定国によるステレオタイプの刷り込みで現実とかけ離れた角度から物事を見てしまって判断していることに危機感を感じたことによる。つまり、私の目を通じ、見れるだけのものを見て、現地の人と話して、感じ取ったことを伝えたいと思ったからだ。
旅する頻度が多いにもかかわらず、その記録を取っていなかったことに対し、周囲が情報の共有を求めたのもその理由であることは付け加えておく。
アレイダの話に戻ろう。2011年7月アレイダはI have a dreamのプロジェクトに加わった。アレイダの参画は彼女が父親チェ・ゲバラを通じて学んできたこと、さらにキューバ革命の精神とする部分があったからだと考える。また、同年3月11日に東日本で起きた「未曾有の震災や原発の事故にによる被害で不安に立たされた日本の人々へメッセージを届けたい」と言う強い願いから本プロジェクトが具現化されたという。
東日本大震災から10年が経ち少しずつ精神的にも復旧してきた我々を、次はCOVID-19の蔓延が痛めつけている。辛いのは自分一人ではない。自分だけがこのような状況にいるのではない。同じ祖国「地球」を持つみんなが苦しいのだ。
辛い時だからこそ、みんなでこの状況を乗り切ることが必要なのではないか。
「連帯」が必要なのではないか。だからこそ、今耳を傾けてほしい。アレイダのメッセージに。
人のことを(も)考えて行動できる、そんな社会になっていければ、そう願ってやまない。
是非21′ 30″辺りも注目して見ていただきたく。
彼女の優しさがたくさんつまった歌声はアレイダの歌う ” BARQUITO DE PAPEL” から。
作品情報
名前: un día con Aleida ~un documental de Aleida Guevara
制作: 2011
監督: モーション・ビジュアル・ジャパン
時間: 30分
ジャンル:ドキュメンタリー
夜遅くにアレイダ・ゲバラ氏のドキュメンタリを最後まで見ました。見ながら寝ようと思ったら、目が覚めてしまった。知らない事ばかりなので、アレイダ氏の事、愛知のNPOの事、挿入歌の事などググってたら目が醒めてきました。
アメリカは、大国の奢りがあるんだろう。国民の約半分がトランプに投票するアメリカ人を日本人はよく理解していないようだ。アレイダ氏の主張は共感する事ばかり。彼女は今何しているのかな。暇ならもっと日本に来て、日本人を啓蒙して欲しいなあ。在京のキューバ大使にぜひ。
心打たれることばかりですよね。地球人として当たり前にわかっていて、当たり前のようにできるべき行動が取れない。本当に難しい。アレイダ、何度か来日していましたが医者と言うこともあり今はCOVID-19対策然り忙しいでしょうね。