今一度、グルーとミニオンズからCOVID-19との向き合い方を学びたい。
「三密の回避」。この概念はすでに私たちの生活に定着しているように見える。しかし、知っていることと、それを日常的に実行できることとは、まったく別の問題である。
ここで改めておさらいしておく。「三密」とは、「密閉」「密集」「密接」の3つを指す。この種の感染症においては、フィジカル・ディスタンスを保つことが極めて重要であり、必要不可欠である。
しかし、手本となるべき政府や行政でさえ、未だにオンライン化が十分に進んでいない。多くの人々が、「リアルな空間でなければ物事は進まない」と考えているようだが、それは一部において幻想と言える。実際、海外の首脳たちは機密性の高い会議においてもWeb会議を積極的に導入しているし、裁判においてもそうである。これほどまでにソーシャルネットワークが発達し、スマートフォンによるテレビ電話が一般化した現在において、「物理的な距離が人間関係を希薄にする」といった主張には、違和感すらおぼえてしまう。
「家時間」が増えている現状において、落ち込みやすく、塞ぎ込みがちな人々がいることも事実である。だからこそ、テクノロジーをうまく活用し人との繋がりを保ち、モチベーションを維持し、心の健康を守ることも重要となってくる。
そしてもう一つ、忘れてはならないのが他者に対する「思いやり」と言える。
COVID-19によって、自分のやりたいことが思い通りにできないというストレスを、多くの人が抱えている。ただし、それは自分一人に限ったことではない。むしろ、世界中の人々が共通して感じている苦しみである。ストレスの発散は心身の健康を保つ上で必要不可欠だが、その矛先が他者に向けられてはならない。自分中心の思考から一歩抜け出し、皆が困難な時代を生きているからこそ、支え合う社会をともに築いていく必要がある。
小さな思いやりは、ピリピリとした心の潤滑油となり、誰かの心の拠り所になるかもしれない。今こそ「助け合いの精神」を持って、人と向き合っていくべきではなかろうか。
我々が今なすべきことは医療従事者、社会インフラを支えている方々がより少ないストレス下で安心・安全に過ごせるよう環境を整えることである。これ以上の負荷を自らのワガママがゆえに、それらの人々にかけてはならない。
節度ある行動は自分のお気に入りのお店を守ることにもつながる。COVID-19感染者の押さえ込みは、社会活動の回復スタートにもつながる。ゆえに「他の人がやっているから問題ない」という考えを捨て、自らのわがままをセーブすることが今求められる。
そして、今こそ自分の意識改革と、「今」の社会に適合していこうとする前向きさと勇気が必要だ。今を乗り越えなければ明日はないのだから。
KEEP DISTANCE BUT STAY CLOSE
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