勤労感謝の連休を利用して、突如として旅に出ようと思い立ったのは2日前のことだった。特にプランも準備もなく、「大邱」という名前しか知らない土地への航空券を購入した。相変わらずの行き当たりばったり感には少し呆れるが、この行動力がなければ、今の自分は韓国、さらには大邱ではなく、釜山で屋台飯を楽しんでいることだろう。そう思うと、少し満足感もある。
なぜこんなことになったのかと聞かれれば、長い話のように聞こえるかもしれないが、実際は単純な理由だ。1日仕事を休めば4連休になる、それなら旅に出るか、ただそれだけの話だ。強いて言えば、AIR BUSANが大邱行きに背中を押してくれたことくらいだろうか。
航空券は、出発日が近づいたり空席数が減ったりすると、チケット代が高騰することが多い。しかし、AIR BUSANの場合、少し事情が違うようだ。イベントとのコラボで特価のチケットを提供していることもあれば、出発日が近づくと「Thunder Deal」なるものが登場することもある。今回はその恩恵にあやかることにした。片道4,500円、別途空港利用税が5,600円かかるとはいえ、14,600円で韓国に行けるなんて、まるで夢のようだった。韓国が近いとはいえ、これには驚いた。
ソウル以外には足を踏み入れたことがなく、さらにトランジット以外での訪朝もかなり久しぶりだった。一時期、旅行のために覚えたハングル文字や会話はきれいさっぱり忘れ去られ、看板やメニューに記載された文字はまるで異次元のもののように感じられた。それでも、心配は無用だった。食べたいものがあれば指をさせばよかったし、ジェスチャーは自分の思いを伝えるのにとても役立った。
話が逸れたが、なぜ大邱ではなく釜山にいるかというと、韓国の友人からのレコメンデーションがあったからだ。大邱には韓国人向けのアトラクションが多いが、いわゆる大都市であり、韓国初心者には釜山の方が楽しめるだろうということだった。
大邱から釜山は非常に近い。大邱からKTX(韓国高速鉄道)を利用すれば45分、また大邱の空港からでも1時間半もあればアクセスできる。なんて便利なことだろう。※私が乗ったのはSRT(SR社による高速鉄道)だった。
今日はおおよそ移動に費やした1日だったので、楽しみといえば町散策と食事くらいだろう。そんなわけで、本日食べたものを紹介しようと思う。こんな毎日を過ごしていたら、間違いなく太ってしまうな…と思いながらも、ついつい手が出てしまうのが旅行の楽しさでもある。
寒い時にはやっぱりおでんが恋しくなる。屋台でよく見かける一品で、値段は大体1,000ウォンくらいだ。暖かいおでんを一口食べると、体がほっと温まる。屋台の雰囲気と相まって、あの味がまた格別だ。
屋台で大行列ができていた。イメージとしてはキッシュに近いだろうか。ベーコンが乗ったバージョンは2,000ウォンだった。シンプルな方(写真上)は1,000ウォンで、リーズナブルな価格だ。ソースをかけて食べると、さらに美味しさが引き立つ。
こちらもまた大行列ができていた。シアッホットクは、黒砂糖やピーナッツ、ひまわりの種、くるみが入った揚げパンだ。価格は1,200ウォンで、揚げたてはやっぱり格別に美味しい。外はサクサク、中はしっとりと甘さが広がって、ついもう一つ手が伸びてしまう。
さっぱりとした味付けの麺で、ネギと海苔の風味が十分に楽しめる一品だ。シンプルながらも、素材の味が引き立っていて、食べるたびにほっとする味わいだ。価格は4,000ウォンで、軽食としても満足感がある。
No Comments