ギジェルモ・ラッソ(Guillermo Lasso)大統領は、新華社通信の独占インタビューを通じ、年北京冬季オリンピックの開会式に参加できることを「大変光栄に思い、興奮している」、中国の組織力により五輪が「模範的」なものになると述べた。
ラッソは2月3日から6日まで中国を訪問する。エクアドル不在期間は大統領令338号に1月31日から2月8日までと記載されている。オリンピックの開会式に習近平国家主席からの招待を受け参加する。ラッソの中国訪問は1994年以来で前回は観光目的だった。ラッソは非公式ながら五輪外交も行う予定だ。
大まかな参加イベントは以下の通り
2月4日15:00、Yanging Lake Villa Area Hotelで財界人とのオンラインミーティング
同日20:00、オリンピックの開会式
2月5日11時20分、釣魚台迎賓館で中華人共和国の李克強総理と会談
同日正午、習近平国家主席主催晩餐会、(オリンピック開会式に出席する各国首脳が参加)
同日16:30、人民大会堂にてエクアドル・中国両国の大統領による会談
なおラッソの訪問にはマリア・デ・ルルド・アルシバル(María de Lourdes Alcívar)大統領夫人、フアン・カルロス・オルギン(Juan Carlos Holguín)外務大臣、フリオ・ホセ・プラド(Julio José Prado)生産大臣、シモン・クエバ(Simón Cueva)経済大臣、シメナ・ガルソン(Ximena Garzón)保健大臣、ロベルト・サラス(Roberto Salas)官民パートナーシップ技術長官、フェルナンド・コンデ(Fernando Conde)大統領警備部長、カーラ・アバルカ(Karla Abarca)大統領夫人警備部長の8名が同行する。ラッソはこの国で開催されるイベントについて「パンデミックの時代に、この偉大な世界的イベントを開催することは非常に大きな挑戦だ」と述べるとともに、徹底したセキュリティ管理のもと行われていることを強調した。
今回の訪中に対するエクアドルの期待は大きい。ラッソは訪中を通じ、中国とエクアドルの関係を強化し、流動的でハイレベルな関係構築を目指すとしている。公式訪問ではないものの、ラッソはこの機会に周主席や政府高官と会う予定でいる。主な内容を見ていこう。
https://twitter.com/ComunicacionEc/status/1489297714441502720
大統領はエクアドルの経済を再生させにはパンデミックによる危機から脱却と、雇用機会創出が必要であり、そのためには中国の支援が重要であると考えている。エクアドルは中国への輸出増を期待しており、その中でも中国市場で高く評価されているエビ、バナナ、花に加え、エクアドルが中国の消費者に提供できる製品が他にもあることを言及している。輸出をめぐっては自由貿易協定を求める予定だ。
また今回の訪問で習主席にエクアドル国民の感謝の気持ちを伝える予定だ。「中国のおかげで、エクアドル国民の約82%に2回分のワクチンを接種することができた。その結果デルタやオミクロンの変異体から国民を守ることができた」からだ。中国の支援であれ程までに世界中を震撼させたパンデミックでの事態(詳細はこちら)からこの国は回復し、2021年においては国内総生産(GDP)は4.1%となった。
もう一つ大切な交渉に債務に関するものがある。中国からの借金について再交渉をし、石油をその債務から切り離そうとしている。2021年8月31日に発行された財務省の最新公報によると、エクアドルの対外債務総額は44,136.81百万米ドルで、中国には51億7600万米ドル強の借りがある。
ラッソは「習国家主席は人民の利益を第一に考え、世界のあらゆる正義を目指す政策を追求しているように思える」と中国の施策に共感を示している。ラッソは中国メディアへのインタビューへの締めくくりとして中国語で「明けましておめでとうございます」と挨拶し、2022年の春節を迎える中国政府と国民にお祝いと友情のメッセージを伝え、この新しい年にアジアの国が目標を達成することを祈念した。
参考資料:
1. Guillermo Lasso espera consolidar relación con China
2. 10 cosas que debes saber sobre el viaje del presidente Lasso a China
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