エクアドル:組織犯罪監視機関、国内の合成麻薬製造を確認、コロンビアによる警告

組織犯罪エクアドル監視機関(Observatorio Ecuatoriano de Crimen Organizado:OECO)は、エクアドル国内で合成麻薬MDMAが製造されていることを明らかにした。MDMAは一般に「エクスタシー」として知られる薬物である。

組織犯罪エクアドル監視機関(OECO)によれば、エクアドルはこれまで規制対象物質の輸出における通過拠点とみなされてきたが、現在は市場構造が変化し、国内での生産段階へと移行している。犯罪組織はコロンビア共和国との国境を経由して化学中間体を輸入し、住宅や倉庫内で最終合成を行っているとみられる。

組織犯罪エクアドル監視機関(OECO)はさらに、違法活動を後押しする要因として、エクアドルのシエラ地域に自生する「コンゴナ(Congona)」の存在を指摘した。同植物は精油中に27.6%のサフロールを含有しており、サフロールはエクスタシー製造における重要な前駆体である。また、化粧品産業向けに合法的に輸入される原料「ヘリオナル(Helional)」の横流しも確認されており、合成麻薬の代替原料として利用される可能性がある。

 

国内消費と流通

組織犯罪エクアドル監視機関(OECO)は、犯罪組織が合成麻薬の販売および取引成立のためにソーシャルメディアを活用している実態についても詳述した。商品の受け渡しには宅配アプリを通じたバイク便配達員が利用されており、実際の売人を特定・逮捕することが一層困難になっている。

問題なのは、配達員自身が運搬物の中身を知らないまま配送している場合がある点である。その結果、配達員が意図せず法的リスクにさらされる危険性も指摘されている。

 

コロンビア大統領の警告

コロンビア共和国の大統領グスタボ・ペトロ(Gustavo Petro)は、コロンビア国内での麻薬取引がエクアドル共和国の港湾を主要な輸出拠点として利用していると警告した。ペトロ大統領は米国大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)に対し、エクアドル国内で活動しているとされる麻薬密売人の一覧を手渡したと明らかにした。

ペトロ大統領は次のように述べている。「コロンビアの麻薬取引は南へ向かい、エクアドル共和国の港湾を経由している。同国は麻薬取引に対処する準備が整っていない。麻薬密売人にとって、コロンビアから麻薬を持ち出すことが年々困難になっているため、南へ移動しているのである」

また、ペトロ大統領はコロンビア国内のコカ栽培地の状況についても報告した。2025年第4四半期には栽培が行われなくなった地域が確認される一方、依然として栽培が続いている地域も存在する。特に、ベネズエラ・ボリバル共和国との国境地帯では栽培が継続しているという。

 

麻薬組織の拠点移動と影響

ペトロ大統領は、コロンビア南部から国境を越えたエクアドル側に複数の「カポ(麻薬組織の首領)」が拠点を構えていると主張した。一方で、コロンビア国内のジャングル地帯には武装した二線級の構成員のみが残っているという。

「南へ移動することで、問題はエクアドルの側に及ぶ。同国はこの“雪崩”のような状況に対応する準備ができていない。これは我々の取締りが効果を上げているからである。問題を完全に根絶したわけではないが、彼らにとってはますます困難になっている」とペトロ大統領は説明した。

#組織犯罪

 

参考資料:

1. Observatorio de Crimen Organizado advierte que en Ecuador ya se fabrica droga sintética
2. Gustavo Petro alerta que el narcotráfico colombiano usa a Ecuador como principal salida de la droga

 

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