エクアドル:権威主義的国家機関による記者・反対派への弾圧、常設人権委員会が警告

(Photo:CDH)

常設人権擁護委員会(Comité Permanente por la Defensa de los Derechos Humanos:CDH)は、エクアドル国内で政府による権威主義的な行動が増加していることに懸念を示した。常設人権擁護委員会(CDH)は、国内外に向けて、民主的な社会秩序を脅かす行為や、政府に批判的な意見や民主的反対意見を抑圧する動きについて警告している。

常設人権擁護委員会(CDH)によると、国家機関が現政権の執行部の意向に沿って運用され、記者や社会運動の指導者、政治的対抗者に対して、監視・追及・沈黙・拘束といった手段が体系的に行われているという。

 

政府・国家機関による圧力・弾圧の具体例

  • 日刊紙「エクスプレソ(Expreso)」
    日刊紙「エクスプレソ」の批判的な社説に対し、政府は国税庁(Servicio de Rentas Internas:SRI)を通じた行政手続きを開始した。また、軍のレーダー購入に関する調査報道に対し、国防省(Ministerio de Defensa)と軍司令官は、公式情報を受け取ることができるメディアを制限し、望ましくない記者やメディアのリストを作成した。
  • ガブリエラ・パンチャナ(Gabriela Panchana)
    司法評議会議長マリオ・ゴドイ(Mario Godoy)への批判後、国税庁と検察による協調調査で租税詐欺容疑をかけられる。
  • 国家選挙評議会(Consejo Nacional Electoral:CNE)
    環境保護団体「Yasunidos」に対する調査を開始。さらに、野党政党の登録抹消や政治権利の剥奪、元大統領候補ルイサ・ゴンサレス(Luisa González)への影響も懸念。
  • カトリナ・カラ(Catrina Cala)およびモニカ・シルバ・コニウシェク(Mónica Silva Koniuszek)
    国内当局の不正行為を告発した後、圧力や調査対象となる。
  • レオニダス・イサ・サラサル(Leónidas Iza Salazar)
    エクアドル先住民族連盟(Confederacion de Nacionalidades Indígenas del Ecuador:CONAIE)元会長で元大統領候補でもあるイサは複数の検察調査対象となり、覆面警察による監視も受ける。全国ストライキに参加した社会運動関係者の資金や銀行口座を遮断する措置を政府は実施した。

 

最新の事例として、検察総長(Fiscalía General del Estado)は、グアヤキル(Guayaquil)市長アキレス・アルバレス(Aquiles Álvarez)に対して新たな刑事事件を立件した。特に問題視されるのは通知方法であり、深夜に市長の自宅を対象とした警察による家宅捜索作戦が実行された。この手続きは、市長がすでに別件で定期的に検察に出頭していたことを考慮すると過剰とされる。さらに、予防的拘禁が取られたが、組織犯罪グループ(Grupos de Delincuencia Organizada:GDO)が影響力を持つ国内の刑務所環境において、市長の安全や生命へのリスクを高めるものと指摘されている。

これらはすべて、組織犯罪グループによる暴力に対応する政府の政策として進む社会の軍事化の中で発生している。しかし、この暴力は減少せず、深刻な問題も生じている。これまでに少なくとも44人が軍の作戦後に拘束され、その後行方不明となっており、被害者には子どもや青少年、女性も含まれる。

常設人権擁護委員会(CDH)は、この一連の事象が、最近の国民投票で承認された憲法で保障される民主的性格を侵害するものとして懸念を表明。司法の運営は政治的介入から自由であるべきであり、国家機関が政治的弾圧の目的で機能することを許してはならないとしている。

#DanielNoboa #権威主義

 

参考資料:

1. CDH denunció uso del aparato estatal para perseguir y silenciar a periodistas, dirigentes sociales y opositores políticos
2. Pronunciamientos:El Ecuador vive una deriva autoritaria

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