スペインのストリーマー、イバイ・リャノス(Ibai Llanos)によって開催された「朝食ワールドカップ(Mundial de los Desayunos)」は、約1か月にわたる投票と料理対決の末、ついに最終局面を迎えた。決勝では、ペルー代表の伝統的な「チチャロン入りパン(pan con chicharrón)」と、ベネズエラ代表の人気料理「アレパ・レイナ(arepa reina)」が対決する。どちらの料理が「最高の朝食」の座を手にするか、まもなく決定される。
このコンペティションの仕組みでは、何百万ものユーザーが審査員となる。TikTok、Instagram、YouTube Shorts上での各「いいね(Me gusta)」が1票としてカウントされるため、即時性と興奮が加わり、より参加型の大会となっている。
イバイ・リャノスは、本大会の目的について「単なる勝敗ではなく、各国の食文化を楽しみ、交流を促すことにある」と強調している。これは、SNSを通じて文化的な相互理解を促進する取り組みでもある。
「この『朝食ワールドカップ』に参加してくれて、本当にありがとうと皆に伝えたかった」とイバイ・リャノス(Ibai Llanos)は自身のSNSに投稿した動画の中で述べた。「とても楽しい時間を過ごせたと思う。たくさんのジョークやミーム(meme)が生まれ、多くの人がさまざまな料理や文化、そして面白い豆知識を知ることができたと思う……しかし、残念ながらこれには終わりが来る。そして、どちらが勝つのかを見届けなければならない。ペルーか、それともベネズエラか」。
ペルー vs. ベネズエラ、決勝戦に突入
予告されていた通り、2025年9月8日(月)正午より決勝投票が開始された。ペルーもベネズエラも、強豪相手に勝利を重ねて決勝にたどり着いたのである。
ペルー代表の歩み
決勝トーナメント1回戦では、ペルー代表の「チチャロン入りパン(pan con chicharrón)」がメキシコ(México)代表の「チラキレス(chilaquiles)」を相手に、210万票対110万票で勝利した。
その後、準々決勝では、エクアドル代表の「ボロン・ミクスト(bolón mixto)」と「エンセボジャード(encebollado)」の組み合わせに対し、8,161,000票対7,858,000票という僅差で競り勝った。
準決勝では、地域的な“クラシコ”ともいえる一戦、ペルー対チリが行われた。チリ代表は「マラケータ・コン・パルタ(marraqueta con palta)」と「ソパイピジャ・コン・ペブレ(sopaipillas con pebre)」を組み合わせた朝食で挑んだ。この対決では、チリ側が780万票を獲得した一方、ペルー側は980万票を集めて決勝進出を果たしたのである。
ペルー代表の料理は、「チチャロン入りパン(pan con chicharrón)」に「タマル(tamal)」と「カフェ・パサード(café pasado)」を添えたセットであり、日曜日の朝食として定番の一品である。その人気の理由は、フランスパン、豚のチチャロン(揚げ豚肉)、揚げたサツマイモ、そしてサルサ・クリオージャ(salsa criolla)による食感と味の絶妙な組み合わせにある。この構成が、国民に愛される朝食としての地位を確立しているのである。
ベネズエラ代表の歩み
ベネズエラ代表の「アレパ」は、まずドミニカ共和国代表の「マング(mangú)」との対戦において、658,000票対179,000票で勝利を収め、次のステージへ進出した。
続く準々決勝では、コロンビア代表の「パンのアレパ(arepa de pan)」および「チーズ入りトウモロコシのアレパ(arepa de maíz con queso)」の組み合わせに対し、2,757,000票を獲得して突破した。
準決勝では、ボリビア代表の「サルテーニャ(salteña)」と激突し、550万票対520万票という接戦の末、決勝進出を決定づけたのである。
ペルー vs. ベネズエラ、8日の夕方の状況
イバイ・リャノスのSNSアカウントをまさに「投票の闘技場」へと変貌させた。試合開始直後から、両国の熱狂的な支持が数字として明確に表れている。ペルー時間8日の夕方の状況は以下のようである:
イバイ・リャノス(Ibai Llanos)のSNSアカウントはまさに「投票の闘技場」と化した。試合開始直後から、両国の熱狂的な支持が数字としてはっきりと表れている。ペルー時間2025年9月8日夕方の状況は以下のとおりである。
TikTok:
ペルー代表が150万件の「いいね(Me gusta)」を記録している。一方、ベネズエラ代表の「アレパ(arepa)」も支持を着実に拡大し続け、すでに110万票を獲得している。
Instagram:
ペルーが48%、ベネズエラが52%と、わずかにベネズエラがリードしている。
YouTube Shorts:
両者の競り合いが続いており、ペルーが289,000票、ベネズエラが341,000票を獲得している。
Facebook Reels:
ペルーが77,000件の「いいね(Me gusta)」を記録している。
SNS上での大規模な動員
SNS上では大規模な動員が起きている。ペルーの支持者たちはインフルエンサーから公的機関に至るまで激しいデジタルキャンペーンを展開している。ペルー農業灌漑省(Ministerio de Desarrollo Agrario y Riego:Midagri)やペルー豚肉生産者協会(Asociación Peruana de Porcicultores)までもが、投票を促進するためにチチャロン入りパンの無料朝食を提供している。
リマ市長であるラファエル・ロペス・アリアガ(Rafael López Aliaga)も支持の声を上げ、自身の動画を通じて「すべてのSNSで投票を」と呼びかけ、この料理が世界王者になるよう後押ししている。
一方、ベネズエラではアレパが同様の支持を集めている。著名人やシェフ、一般ユーザーたちが自国の伝統的な朝食の勝ち進みに喜びを表し、投票への参加を呼びかけている。SNS上でのコメントの応酬は数千件に及び、両国の朝食についてのレシピ、家族の思い出、地域ごとの特徴といった話題で盛り上がっているのである。
ペルーの提案は、フランスパン(pan francés)に豚のチチャロン(chicharrón de cerdo)、揚げたサツマイモ(camote frito)、そしてサルサ・クリオジャ(salsa criolla)を挟んだサンドイッチに、タマル(tamal)とカフェ・パサード(café pasado)を添えたものであり、リマの朝食の豊かさと多様性を示している。伝統的な朝食の体験を呼び起こすためにタマルとカフェ・パサードを組み込んだことが、ペルー代表の候補としての強みを高め、本大会の世界的な注目度をさらに引き上げている。
ベネズエラのアレパは、煮込み料理(guisos)やチーズ(quesos)を詰め込んだものであり、家族の伝統や日常の創意工夫といった価値も再確認させるものであった。
熱狂と誇りは街中へと波及した。ペルーではリマの各所で長い行列や祝賀が相次ぎ、公衆試食会や料理に関する講演、SNS上のチャレンジ企画が開催され、最後の瞬間まで投票の呼びかけが強化された。両国間の対決は単なるライバル関係を超え、相互の応援と敬意を込めた祝祭的な交流へと発展したのである。
数百万の視線が注がれる決勝戦
「朝食ワールドカップ(Mundial de los Desayunos)」は、世界的な現象として定着した。各国の伝統を集約し、代表的な料理を若くグローバルな視聴者に向けた国民的アイデンティティの象徴へと昇華させている。ペルーとベネズエラによる決勝戦のリアルタイム速報は、何千ものユーザーとベネズエラ料理、ペルー料理ファンによって注視されている。投票は2025年9月14日(日)まで受け付けられている。
決勝戦での投票はイバイ・リャノスの公式SNSアカウントを通じて行われる。
TikTok:こちらから投票 → https://www.tiktok.com/@ibaillanos/video/7547783016224165142
Instagram:こちらから投票 → https://www.instagram.com/p/DOWdW26DJr3/
YouTube Shorts:こちらから投票 → https://www.youtube.com/shorts/v6UTx3enwpE
Facebook Reels:こちらから投票 → https://www.facebook.com/reel/1715415392450680
参考資料:
1. Mundial de los Desayunos de Ibai: ya comenzó la final Perú con el pan con chicharrón vs. Venezuela con la arepa reina
2. Minuto a minuto de la final del Mundial de los desayunos de Ibai Llanos: Perú y Venezuela se disputan el campeonato gastronómico
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