(Photo:MrBeast)
米国の人気YouTuberであり慈善活動家としても知られるミスタービースト(MrBeast(YouTube))ことジェームズ・スティーブン “ジミー” ドナルドソン(James Stephen “Jimmy” Donaldson)は、他国における井戸建設、医療支援、住宅建設、教育施設整備などを実施してきた。そしてエクアドルでも学校建設や義肢提供などの社会貢献プロジェクトを展開してきた。1998年5月7日生まれのジミーは大規模な賞金付きチャレンジ動画や、巨額の資金を投じた社会貢献プロジェクトで世界的な人気を獲得した。YouTube登録者数は3億人を超え、世界最多水準の登録者数を持つクリエイターの一人である。
アマゾン北部の先住民コミュニティに学校2校を建設
2026年2月21日のテレアマソナスの報道によると、MrBeastは、エクアドル北部アマゾン地域にある先住民コミュニティのために学校2校を新たに建設した。この取り組みは、農村部の教育環境改善を目的とした国際プロジェクトの一環である。
同日公開されたMrBeast YouTubeチャンネル動画では、現地チームの移動の様子も紹介された。飛行機での移動や数時間に及ぶ陸路、さらに不整地での徒歩を経て、アクセスが困難な地域での教育現場の現状が映し出されている。旧校舎は常時降る雨で授業が中断されることもあり、児童・生徒の安全面でリスクの高い状態だったという。
新たに建設された校舎は、地面から持ち上げた構造と湿気に強い建材を使用し、約150人の児童・生徒が安全かつ学びやすい環境で教育を受けられるよう設計されている。
建設プロジェクトは校舎整備に留まらず、生活環境の改善にも重点が置かれた。井戸の掘削による安全な飲料水の確保、食料支援、木製橋の鉄橋への交換なども行われ、複数の国際団体が支援に参加した。
これらの取り組みにより、地域の教育環境が改善されると同時に、インフラ整備や生活支援を通じてコミュニティ全体の生活の質向上にもつながっている。対象地域では、基礎教育および中等教育を受けるための十分な施設が不足していたが、新設された教育センターには教室や共用スペース、基本的なインフラ設備が整備され、熱帯気候や周辺環境に適応した設計が施されている。
開所式には地元当局およびコミュニティ代表者が出席し、子どもや若者が長距離を移動することなく教育を受けられるようになった意義が強調された。
エクアドルで50人に義肢を提供
2025年1月11日には、ジミーがエクアドルを含む中南米およびアフリカ諸国を訪問し、義肢の提供を通じて人々の移動能力回復を支援したことが報じられていた。同日公開された動画によれば、エクアドルでは50人を含む合計2,000人に義肢が提供された。受益者には子どもや若者も含まれており、義肢を受け取った後にリク・ピチンチャ(Rucu Pichincha)へ登る様子も映し出された。
ジミーは2024年10月にエクアドルを訪問していたが、当時は目的が公表されていなかった。今回の動画で、義肢寄付プロジェクトの詳細が明らかとなった。提供された義肢は、失われた手足の状態や個別のニーズに応じて選定され、1人当たり5,000ドルから50,000ドル相当のものが用意された。
この取り組みでは、MrBeastのチームが現地の義肢支援団体と連携し、グアテマラやケニアでも同様の支援を実施している。
ジミーはYouTubeチャンネル登録者数が3億4,300万人を超え、金銭的報酬をかけた挑戦型コンテンツだけでなく、社会貢献活動でも注目を集めている。26歳のアメリカ人であり、約5億ドルの資産の多くを慈善活動に充てているとされる。
ナポ県キチュア・コミュニティに安全な水を提供
2025年8月3日にエル・テレグラフォ(El Telégrafo)が報じたところによるとジミーはナポ県のキチュア(Kichwa)・ネーションのセレナ(Serena)コミュニティに安全な飲料水を届けるプロジェクトを実施した。これは、世界中の脆弱な地域に安全な水を供給するグローバルキャンペーン「#TeamWater」の一環である。
今回の活動には、科学系YouTuberのマーク・ローバー(Mark Rober)も参加し、その様子はYouTubeで配信されるドキュメンタリーシリーズとして紹介される。現地では、リッキー・リモン(Ricky Limón)、ゴンゾク(Gonzok)、ボレゴ(Borrego)、エオドリオゾラ(Eodriozola)、マリアーノ・ラソ(Mariano Razo)ら5人のラテン系クリエイターが、安全な水へのアクセス問題を伝えるコンテンツ制作を担当した。
プロジェクトでは、コミュニティ内の3つの貯水タンクに逆浸透式フィルターシステムを設置し、数十世帯に安全な水を提供。また、携帯用浄水バッグを配布し、遠隔地でも清潔な水を利用できるよう支援した。現地の川であるイルクリリン(Ilukulin)川とハトゥニャク(Jatunyacu)川の水には大腸菌や微量の水銀が含まれ、特に4歳未満の子どもに栄養不良や慢性的な胃腸障害が見られると報告されている。
この取り組みは、アマゾン地域の保護と水質汚染防止に取り組む国際組織、アマゾン・インベスター・コアリション(Amazon Investor Coalition:AIC)の支援の下で行われた。活動中、チームはキチュアのリーダーで女性支援団体「ユトゥリ・ワルミ(Yuturi Warmi)」の創設者、マリア・ホセ・アンドラデ・セルダ(María José Andrade Cerda)と面会し、地域社会への協力を確認した。
「#TeamWater」キャンペーンは、世界で200万人以上の人々を支援することを目標としており、3,000人を超えるクリエイターが協力、総フォロワー数は30億人以上に達している。エクアドルでは、MrBeastは2025年にも訪問し、障害者への義肢寄付を行うなど、ラテンアメリカでの社会貢献活動を継続している。
バイラルトレンドへの参加も話題に
社会貢献活動と並行し、エンターテインメント分野でも存在感を示している。2025年3月31日にテレアマソナスが報じた内容によると、ジミーがインフルエンサーのアシュトン・ホール(Ashton Hall)が生み出したバイラルトレンドにも参加していた。
ホールがTikTokに投稿した朝のルーティン動画は、X(旧Twitter)などのSNSで急速に拡散された。午前3時50分の起床、氷水に顔を浸す行為、バナナの皮で顔をこする行動、午前10時までに行う一連の運動やセルフケアなど、独特で誇張された内容が注目を集めた。
ジミーは動画内でホールと直接コラボレーションし、氷入りの冷水バケツに頭を浸す場面から、ランニングマシンでの走行、MrBeastロゴ入りカスタムウェイトを用いた筋力トレーニング、最後のバスケットボールシュートまで、演出を加えながら再現した。二人が同時にシュートを成功させる演出で動画は締めくくられた。
このトレンドはミームやパロディの題材にもなり、イバイ・ジャノス(Ibai Llanos)など他のクリエイターも参加するなど、多くのユーザーの関心を集めた。
エクアドルにおける学校建設や義肢提供といった社会貢献活動から、世界的なバイラルトレンドへの参加まで、ジミーの活動は多岐にわたる。大規模なエンターテインメント企画と実践的な支援活動を組み合わせるスタイルが、世界的な支持を集める要因となっている。
参考資料:
1. El youtuber MrBeast donó 50 prótesis durante su visita a Ecuador
2. MrBeast se une a la tendencia viral de Ashton Hall
3. MrBeast construye dos escuelas en la selva ecuatoriana
4. El equipo de MrBeast lleva agua potable a comunidad indígena en Napo

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