（Photo：OHCHR/Marion Mondain）
カリブ共同体、通称カリコム（Comunidad del Caribe：Caricom）の政府首脳は、犯罪組織の連携がハイチで権力を奪取し、現在の政府体制の変更を強要しようとしているという最近の報告に深い懸念を表明した。彼らは現在のハイチ国内での暴力的な状況を拒否し、暴力を通じ政権を奪おうとする犯罪組織の試みを受け入れがたいと述べると共に、現行の移行合意に注目し、2026年2月前に選挙を実施し、憲法秩序を回復することを目指していることを強調した。この移行体制は、ハイチの関係者によって、2026年2月7日までに自由で公正な選挙を実施し、ハイチを憲法の権威の下に戻すために設置されたものである。
Statement from CARICOM | Situation in Haiti – Heads of Government of the Caribbean Community (CARICOM) are deeply concerned by recent reports that a coalition of criminal gangs is threatening to seize power and compel a change in the governance arrangements in Haiti at this…
— CARICOM: Caribbean Community (@CARICOMorg) April 13, 2025
カリコムは暴力の激化が深刻な国内避難民問題を悪化させていると述べている。国際移住機関（Organización Internacional para las Migraciones：OIM）の報告によると、今年1月中旬時点でハイチには1,041,000人の国内避難民が存在しており、その一部は命を賭けて必死に避難しようとしている。先月だけでも約60,000人のハイチ人が避難を強いられた。暴力の増加は、自分を守る力のない人々にさらに苦しみをもたらすだけである。カリコムは国際社会、特に国際連合（Organización de las Naciones Unidas：ONU）およびアメリカ州機構（Organización de los Estados Americanos：OEA）に対し、ハイチへの支援を強化するよう求め、地元の治安部隊および多国籍治安ミッション（Multinational Security Support：MSS）の役割を強調した。同団体は、ハイチの状況を引き続き評価し、加盟国間で緊急の対応策を調整していると述べている。
今週日曜日、ドミニカ共和国の移民局（Dirección General de Migración：DGM）は、4月の最初の12日間に14,874人の不法滞在ハイチ人を送還したと報じている。報道によると、この措置は「国内での移民管理を強化すること」を目的としており、また、インターセプション部隊の作戦が増加したことに伴い、「160人の迅速対応部隊が加わった結果である」と述べている。これらの部隊は、軍および他の治安機関の支援を受けて訓練をしている。
「この取り組みは、ルイス・アビナデル（Luis Abinader）大統領が決定した、移民による不法入国がドミニカ共和国の安全、安定、そして国民の福祉に対して引き起こすリスクに対応するために、移民局の運営能力を強化したことと関連している」と報道は伝えている。移民局は、176回の作戦を実施し、その中で9,393人の不法滞在ハイチ人を逮捕したと述べている。残りの5,481人は、移民局と連携する他の治安機関によって逮捕され、送還された。
各県での人数
移民局の作戦の中で最も多くの不法滞在者が逮捕されたのはラ・アルタグラシア県（フリウサ（Friusa）、マタ・モスキト（Mata Mosquito）、ビジャ・プレイウッド（Villa Playwood）、コソボ（Kosovo）、ハイチ・チキト（Haití Chiquito））で、2,327人だった。
次いでサントドミンゴ（1,968人）、サンティアゴ（1,232人）、ラ・ベガ（770人）、ダジャボン（634人）、エリアス・ピニャ（583人）、インデペンデンシア（511人）、プエルト・プラタ（397人）、バラオナ（386人）、ペデルナレス（319人）、アスア（266人）の順だった。
送還された人数は、以下の通りである：
4月1日：998人
4月2日：1,369人
4月3日：1,207人
4月4日：1,327人
4月5日：1,132人
4月6日：911人
4月7日：1,409人
4月8日：1,524人
4月9日：1,299人
4月10日：1,278人
4月11日：1,383人
4月12日：1,037人
最も多く送還された地域はダジャボン（3,435人）、エリアス・ピニャ（3,255人）、ジマニ（1,041人）、ペデルナレス（907人）で、合計8,638人となっている。残りの6,236人は、ハイナ（5,194人）およびサンティアゴ（1,042人）の移民収容施設から送還された。送還された全ての人々は、定められた手続きに従い処理された後、母国の移民当局に引き渡された。
参考資料：
1. Expresa la Caricom preocupación por situación en Haití
2. STATEMENT FROM THE CARIBBEAN COMMUNITY (CARICOM)
3. Migración anuncia que deportó 14,874 haitianos indocumentados en los primeros 12 días de abril
4. ‘Haiti’s survival is at stake,’ says UN expert, warning of worsening crisis
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