映画:飛行機事故から40日、生還の子どもたちの物語、映画化する

(Photo:@pelicula40dias/X)

飛行機の墜落から40日後、行方不明になっていた子どもたちが、コロンビアのCaquetáとGuaviareに広がるジャングルで生きて見つかったと言うニュース(詳細はこちら)が世界中を駆け巡り、全世界の人々から祝福されたのは記憶に新しい。この実話を知った映画監督のグスタボ・ニエト・ロア(Gustavo Nieto Roa)はこの奇跡的な現実に完全に心を掴まれた。メディアでニュースが流れた翌日、彼は脚本家のイダニア・ベラスケス・ルナ(Idania Velásquez Luna)に電話をかけ、映画の撮影を開始した。グスタボ・ニエトによるとニュースでは子どもたちが事故にあったこと、そして40日間ジャングルで生き延びた事は報じられたものの、どのようにそれが達成されたかについては知られていない。それが映画作成に向けたモチベーションだ。グスタボ・ニエトの新作『ジャングルで失われた40日間(40 Días perdidos en la selva)』は「実際の出来事をもとに、先住民の子どもたちとともに撮影したフィクション」と監督はプロジェクトについて語っている。またコロンビア南部のアマゾニアに住む先住民で13歳のアマイラ(Amaira)、9歳のカメツァ(Kametsa)、4歳のイカ(Ika)、生後11ヶ月のベナ(Bena)は、母ユリマ(Yurima)と飛行機に乗ったその日に、子ども時代最大の体験に直面するとは思ってもみなかった。集中豪雨、地獄のような太陽、果てしない散歩、寒い夜の到来、野生動物、深淵、森に覆われたジャングル……そのジャングルは彼らを自分たちのものとして受け入れたが、彼らに最大の恐怖を突きつけ、「生き続ける」という最大の課題も突きつけた。疲れ果て、自分たちが何をしているのかわからなくなっていたアマイラは、状況を掌握し、幼い3人の兄妹の導き手となり、支えた。母親が事故で亡くなった後、アマイラは3人の兄妹に、気絶せずに家に帰る方法を見つけるよう鼓舞し続けた。毎日毎晩、彼女は3人が喧嘩をせぬよう気を使い、自分たちが生きて発見されることを望み続けた。そして墜落から40日後ついに子どもたちは軍と先住民の部隊からなる捜索隊によって生きて発見された。

 
 
 
 
 
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グスタボ・ニエトは中国に住む友人から突然電話を受けたという。その電話は4人の子どもたちが発見されたかどうかを尋ねるものだった。どの子どもたちのことかわからなかったニエトが友人にと尋ねると、友人は、ジャングルで姿を消した4人の子どもたち、小型飛行機に乗っていた子どもたちだと答えた。その瞬間、映画監督は彼自身が何日も追いかけていたニュースが、単なる国益の問題ではないことに気づいたと言う。このことも後押しするようにグスタボ・ニエトはこの実話を映画にしようと考え、物語を一緒に作りたいと思った仲間たちに電話をかけた。この決断は、子どもたちが生きて発見される数日前になされたもので、彼らは、メディアが子どもたちの生存の可能性について何らかの手がかりを報道する中で、想像していたことを土台に計画をし始めたと言う。

監督たちはアマゾニア、グアビアレ、メタを旅した。子どもたちに何が起こったのかを聞くためにレティシアに行ったが、「失踪について一番よく知らないのは地元の人たちだった。だから私たちは子どもたちの立場に立って考えることにした。ジャングルの真ん中で私だった一体何をしていただろうか。そうして脚本を作り上げた。子どもたちが現れたとき、私たちの脚本はすでにかなり進んでいた」とニエトは言う。

ボゴタの軍病院にいる子どもたちにもアクセスしようとしたが、うまくいかなかった。子どもたちへの面会には当局の特別許可の必要だった。子どもたちから話を聞きたいと思っているのは監督のみならず、国際メディアの記者たちもそうだった。それもあり、子どもたちへのコンタクトは許可制であり、監督同様子ども達との接触を待ち望んでいたもの全員もまた制限された。だからジャングルの真ん中で自ら調査し、経験したことに基づいて、一方実際の出来事をベースにしながらも、フィクションや想像を交えた物語を撮影しようと決めた」と監督は語った。チームは、クリエーターや技術者を含む22人で構成された。

 

映画の主人公となる子どもたちの選定は長くて疲れるプロセスだったと監督は言う。先住民のコミュニティで監督たちが出会う子どもたちの多くは、とてもシャイで撮影クルーがお願いしたことをやってもらうのは簡単なことではなかった。どんな簡単な動作も監督の思いのようにはいかなかった。その一方で、クルーを不思議そうに見たり怖がったり、ただ笑うだけだったりしたと言う。上述の通り撮影は簡単なことではなかった。しかし最終的には素晴らしい俳優たちと仕事をすることができたと監督は述べる。

 

「実際の子どもたちは、自分たちの体験を基にした映画に対して何らかの報酬を受け取るのか」と言う質問にたいして監督は先住民コミュニティへの貢献について次の通り語っている。

作品は世界的なニュースをベースにしたこともあり著作権上、パブリックドメインの話となる。さらに私たちは、子どもたちやその家族、実際にその体験をした人たちとは接触していない。彼らとの契約も結んでいない。しかし私たちが協力し、契約を結んだ先住民コミュニティには、著作権法およびその国で施行されているすべての法律に従って、私たちは彼らにお金をお支払いしている。また私たち自身のイニシアティブで財団を設立し、映画の収益を使って非常に不安定な状況に置かれ、原始的な生活をしている先住民のコミュニティを教育や健康の面から支援したいと考えている。私は矛盾を感じている。子どもたちや彼らの家族は小屋に住み、寝るためのベッドもなく、非常に原始的な生活をしているが、違いのコミュニケーションにあたっては空路か川を利用しなければならない。

私たちは映画撮影のためにジャングルの真ん中という非常に広大な場所での生活がどのようなものかを説明してくれる人を探していた。出会った人たちからの話によると子どもの頃から、どの植物が食べられるか、どの果物が手に入るか、特定の動物をどう利用するかなどを学んでいる。しかしこのようなことは森を知らない人の目には映らない。

 

この奇跡の物語については、さまざまな人が興味を持っていると言う。実際、現在ハリウッドでは子どもたちの物語を再現しようとしている人たちが出てきているし、コロンビアのジャーナリストでオピニオンリーダーのダニエル・コロネル(Daniel Alfonso Coronell Castañeda)は最近この題材に関する本『Los niños del Amazonas: 40 días perdidos en la selvaを出版している。他の人々の作品と『ジャングルで失われた40日』との違いは自分たちがリサーチして知ったこと、つまりジャングルで生活したことから知見を得て創作したことを挙げたい。ジャングルでの生活を通じこの世界の住人に近づくことができ、そこから「希望作戦(Operación Esperanza) 」に基づいた物語が生まれた、と監督は語った。

グスタボ・ニエト・ロは、『48 Horas para Existir』(2018)、『Mariposas Verdes』(2017)など15以上の映画プロジェクトを監督してきた。脚本はイダニア・ベラスケス、そしてプロデューサーはラウラ・フェルナンデス(Laura Fernández)である。センタウロ・コミュニカシオネス(Centauro Comunicaciones)とカサ・プロダロラ・ラップ(Casa productora Lap)のプロデュースによる作品は、団結、愛、共同体の偉大さを世界に教えた子どもたちが、幼くして選ばれざる冒険に立ち向かう姿を描く。ジャングルが敵ではなく味方になるとは知らない姉は、3人の兄弟を生かすことが目的にする。不変性と宇宙観が、想像を絶する物語に満ちた、すっかり健康な兄弟を見つけることに導く。この映画は3月7日にコロンビア国内の映画館でプレミア上映される予定だ。

いつか子どもたちを発見した警察犬ウィルソン(Wilson)も映画化されるのだろうか。

#Operación Esperanza

 

参考資料:

1. Gustavo Nieto prepara el lanzamiento de su película “40 días perdidos en la selva”
2. La película de los niños indígenas que se perdieron 40 días en la selva ya tiene afiche y fecha de estreno
3. Detalles del rodaje de la película “40 días en la selva”

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