ペルー危機2023:独立記念日、ボルアルテ大統領の辞任を求める抗議

(Photo:Presidencia Perú/Frickr)

7月28日~29日、ペルー南部でディナ・ボルアルテ(Dina Boluarte)政権に対する抗議デモが行われる。さまざまな地域の組合が、大統領の辞任と総選挙の実施を求める。計画されているデモは以下の通りだ。

 

プーノ(Puno)

7月27日(木)の午前中、アサンガロ(Azángaro)州の教師グループがプーノ地方で海間高速道路を封鎖することを決定した。内務省の報告によると、少なくとも10地区で道路封鎖が行われている。アイマラ族市民はペルーの独立記念日7月28日に湖の街に到着、また、ペルー教育労働者合同労働組合(Sindicato Unitario de Trabajadores en la Educación del Perú:Sutep)に所属する教師たちがフリアカとプーノでデモを行う予定だ。この2カ所が主な集会地点となる。抗議者が最も多く集まるのは、イラベ(Ilave)、フリ(Juli)、ユングヨ(Yunguyo)など、プーノ南部の都市である。デモやそれに対する当局による衝突等発生する可能性から安全対策は強化され、軍事パレード式典へのプノ州の主要政治当局は欠席している。

El Objetivo.peによると、プーノ第4山岳旅団の陸軍大将フェルナンド・ロドリゲス・ワンキ(Fernando Rodríguez Huanqui)は、州知事とプーノ市長の欠席に疑問を呈した。軍隊は国家を代表するものであり、現政権を代表するものではないことを述べている。

 

アレキパ(Arequipa)

アレキパ労働総同盟のエルマ・アレナス・ペレス(Elmer Arenas Pérez)事務局長は、7月24日月曜日の午後、この地域の闘争委員会がアレキパ県労働者連盟(Federación Departamental de Trabajadores de Arequipa:FDTA)事務所で会合を開き、7月27日に抗議行動を行うことに合意したことを報告している。彼らはエスパーニャ広場に集合し、アルマス広場方面へ行進する予定だ。7月28日と29日の動員に関する発表はなかったもの、全国調整委員会はその延長を要請している。

一方、28日に軍事パレードが行われるインデペンデンシア通りにデモを行う市民の一団が到着したことが確認されるも彼らの前進を阻止しようとする警官隊と衝突した。住民と警察は押し合いへし合い、侮辱し合った。その瞬間、国家警察隊員が催涙ガス弾を発射し、彼らを退散させた。FDTAの事務局長は、パレードの中に入ろうとしたことを否定し、周囲のブロックのいくつかを通り抜けようとしただけであることを明らかにした。

ナンシ・トレンティノ・ガマラ(Nancy Tolentino Gamarra)女性・弱者担当大臣は7月24日(月)にアレキパ市に到着し、アレキパ地方政府当局と会談を行った。アレキパ地方で増加している女性殺人の事例と闘うことが目的だ。また、同地域の子どもたちや暴力撲滅に取り組む男性ボランティアとも面会する。オンブズマン事務所によると、2022年にはアレキパ地方で9件の女性殺人が報告されたが、今年はすでに12件が報告されている。

 

クスコ(Cuzco)

各戦線の代表団は、7月28日にクスコのトゥパク・アマル広場で午後3時から集合すると発表した。この会議には、ペルー労働者総中央、クスコ県労働者連盟、農民連 合、農業生産者協会、全国防衛戦線、市民建設労組などのメンバーが集ま る予定である。

リーダーのアベル・アロヨ(Abel Arroyo)は、クスコの社会団体が7月28日と29日の両日、政府への抗議のためにリマに移動したデモ隊を支援するために動員することに同意したと述べた。彼は、闘争綱領の主な要求は、ディナ・ボルアルテの辞任と早期総選挙であると述べたとCuscoPostは報じた。

https://twitter.com/WaykaPeru/status/1684678118366130176

 

アヤクチョ(Ayacucho

アヤクチョ人民防衛戦線(Frente de Defensa del Pueblo de Ayacucho:Fredepa)が、ディナ・ボルアルテ政権に反対する全国デモ行進を支援するために呼びかけた平和的地域動員は、大勢のアヤクチョ住民の参加を得ることはできなかった。

市内の大通りを歩いたデモ隊は、フィエスタス・パトリアス(Fiestas Patrias)の市民軍パレードが終わった後、社会闘争を暗示する横断幕、プラカード、人形を持ってワマンガのメイン広場に入った。

Fredepaのマグノ・オルテガ(Magno Ortega)会長の発言によると、愛国的な活動の後、州の中央広場を通過することを決定したのは、当局や法秩序を守る勢力との対立を避けるためであったと、ホルダナ紙は報じている。

 

リマ(Lima)とその他地域

ペルー労働総同盟(Confederación General de Trabajadores del Perú:CGTP)のグスタボ・ミナヤ(Gustavo Minaya)副事務局長はラジオ局とのインタビューで、労働組合が7月27、28、29日に抗議行動を組織していると報告した。共和国の首都をはじめ、カハマルカ、ピウラ、アプ リマク、イカ、サンマルティン、ワヌコ、フニンなどの都市でも動員が予想され、国内全地域の指導者で構成される全国統一闘争調整委員会(Coordinadora Nacional Unitaria de Lucha:CNUL)の指導者が率いる。

https://twitter.com/WaykaPeru/status/1684639795782279168

 

ナンシー・トレンティーノは7月24日(月)、プーノで発生したアイマラ人女性に対する警察の弾圧について「検察庁は、その職務の枠内で、捜査を行っていることを地域社会に通知した。私たちは、検察当局が、その職務の枠内で、本当に同じことを(捜査)してくれることを望んでいる」と述べた。

女性に対する暴力の防止について、トレンティノは、女性の権利が尊重されるようにするため、リマのすべての警察署にアウロラ・ナショナル・プログラム(Programa Nacional Aurora)の職員が配備されていることを保証した。彼女によるとデモ中「私たちは分単位で監視している。女性は逮捕されず、男性も逮捕されていなかった。負傷した女性もおらず、警察によって制定された規約が適用されていることを監視している」と述べた。

トルヒージョ県とビル県は、デモや道路封鎖をすることなく、フィエスタス・パトリアスを開始した。ディナ・ボルアルテの罷免と早期総選挙を要求する抗議デモが登録されていた以前とは異なり、トルヒージョ市は普通に祝った。

愛国月間を記念して、終日さまざまな催しが行われている。午前7時30分、セサル・アクーニャ(César Acuña)州知事、アウグスト・リオス・ティラバンティ(Augusto Ríos Tiravanti)ペルー国家警察(Policia Nacional del Perú:PNP)総司令官、カロリーナ・ベラスコ(Carolina Velasco)州知事ら当局の出席のもと、国旗掲揚が行われ、大聖堂でのミサとテ・デウム(Te Deum)に参加した。

祭りは午前11時15分、待ちに待ったトルヒージョの中央広場での市民軍パレードで続いた。以前の緊張にもかかわらず、市民は平和的かつ敬意を持ってこれらの祭りを祝うために集まることを決めた、とNoticias Trujilloは報じている。

 

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参考資料:

1. Protestas en Perú: ¿en qué ciudades del sur habrá movilizaciones este 28 y 29 de julio?
2. Pasó en el Perú | Enfrentamientos en Arequipa durante la parada militar en vísperas del 28 de julio
3. Fiscalía investiga represión a mujeres aimaras en protestas en Lima

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