(Photo @DianaAtamaint/Twitter)
5月22日(月)、全国選挙評議会(Consejo Nacional Electoral:CNE)の本会議は大統領選挙、国会議員選挙、そしてヤスニ国立公園(Parque Nacional Yasuní)開発に関する住民投票の同時実施を承認した。
選挙管理委員会はヤスに国立公園に関する投票についてはもともと7月23日(日)に実施するよう準備していた。もともと選挙管理委員は憲法裁判所がヤスニドス協議の期限を厳しく設定していたことからこの2つの選挙日程を一致させることは不可能であると断言していた。しかし、7月の投票から1ヶ月以内の選挙だと十分に準備ができないこと、さらに、2回に分けた投票を同日実行とすることで国家が必要とするコストを削減できるということから、同時実施の検討を再開した。同日実施に伴い選挙費用は4千万ドル節約できると選挙管理委員会は考えている。
https://twitter.com/cnegobec/status/1660694782451040273
選挙管理委員は選挙の同時実施に関する報告書を賛成4票、棄権1票(エセラ・アセロ(Esthela Acero)参議院議員)という結果をもって承認された。彼女はまず報告書を承認し、次に憲法裁判所に相談するのが正しいやり方であり、憲法裁判所に相談し、その上で2つのプロセスの統合を承認するべきだと主張していた。ホセ・カブレラ(José Cabrera)は、両者を異なる日程で開催すると、技術的、運営的、予算的な問題が発生するため、両者を統一するイニシアティブを支持した。副会長エンリケ・ピタ(Enrique Pita)も同様の意見を述べた。そのほか賛成に回ったのはエレナ・ナヘラ(Elena Nájera)とディアナ・アタマイント(Diana Atamaint)だ。選挙管理委員は、今後数日以内に選挙日程を承認し、また、この選挙プロセスに関する予算を決定する予定だ。5月24日(水)同件に関する決定がなされる予定だ。
エクアドル国民は、ギジェルモ・ラッソ(Guillermo Lasso)大統領が刺し違えを適用して議会を解散したため、新大統領と137人の議会議員を選ばなければならない。またヤスニ国立公園内に設置されたブロック43の石油開発の停止の決定も国民が下す。憲法裁判所は昨年5月、「ヤスニITT(ヤスニ内のIshpingo、Tambococha、Tiputini)鉱区の地下に原油を残すというイニシアチブを維持することは、一般大衆の協議によって決定することができるものであり、一般大衆の関心事である」とする合憲性を認める判決を出していた。この決議は選挙管理委員が音頭を取り行う。それは「エクアドル政府がブロック43と呼ばれるITT原油を無期限で地下に保管することに賛成か?」という質問となる予定で、国民は「はい/いいえ」で答える。憲法第106条では、市民から提出された民衆協議の要請が受け入れられた場合、全国選挙評議会は15日以内にそのプロセスを招集し、その後60日(2ヶ月)以内に実施しなければならないとしている。そのため2023年7月までにこの国民投票を実施するための選挙を呼びかけるべきだとしていた。なお、この領域では、評議員たちは、判決の不履行に陥ることを避けるために、裁判所からの宣告を待っている。ヤスニに関する協議後、裁判所による検証結果をもって、石油の開発・採掘活動を停止する一貫した法的効果を生み出すことができるようになる。
この国では2023年に入りすでにいくつかの選挙が行われている。2月5日には国内221州の市長とその評議員、教区議会の議長、市民参加・社会統制評議会(Consejo de Participación Ciudadana y Control Social:CPCCS)のメンバー7人のための選挙があったし、さらにギジェルモ・ラッソ政権が提案した国民投票(詳細はこちら)も行っている。法律で定められた日程によれば、新大統領と新議会議員は2024年までに就任する必要がある。
参考資料:
1. Elecciones Ecuador 2023: el CNE consultará a la Corte Constitucional si puede unificar dos elecciones
2. CNE unifica la fecha de las elecciones y la consulta de Yasunidos
3. Consejo Nacional Electoral aspira a unificar las elecciones nacionales con la consulta por el Yasuní
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