エクアドル:コファンリーダー エドゥアルド・メンドゥアの暗殺

(Photo by Bancada Pachakutik

2023 年 2 月 26 日(日)、エクアドルアマゾンに住むコファン(Cofán)民族ドゥレノ(Dureno)コミュニティのリーダーであるエドワルド・メンドゥア(Eduardo Mendúa)が殺害された。エクアドル先住民族連合(Confederation of Indigenous Nationalities of Ecuador:CONAIE)のツイッター投稿によると、エドゥアルド・メンドゥア(Eduardo Mendúa)は自分の農場にいたところ、フードをかぶった見知らぬ男 2 人に声をかけられ、至近距離で射殺された。彼は12 発の銃弾を受けている。

 

ソーシャルネットワークを通じてConaie、政治運動Pachakutikがこの殺人事件を受け非難とともに、コミュニティとその家族の両方の状況を報告している。「我々は、管轄当局が犯人を見つけることを要求し、彼の家族と偉大なコファンの国民との連帯を表明する」と声明で述べている。

 

CONAIE代表であるレオニダス・イサ(Leonidas Iza)も「CONAIEのリーダーの一人であるエドゥアルド・メンドゥアが殺害されたことは、大きな悲しみである。エドゥアルドはアマゾンの石油開発・汚染と闘っていた。CONAIEの拡大評議会後にこのようなことが起こるとはひどい話である。国、政府、石油会社はこの犯罪に答えなければならない」と述べ、メンドゥアの殺害に悲しみを表明した。

 

コファンのリーダーは、ドゥレノ領土における石油会社の運営に抵抗しており、領土の防衛に参加していたことで知られている。昨年6月にもスクンビオスのペトロエクアドル職員の通行を阻止している。ペトロエクアドルに対する抵抗の顔としても知られていた。今年初めの衝突では石油会社による銃器による攻撃も報告されていた。大統領ギジェルモ・ラッソが進める搾取主義政策はこの土地に暴力をもたらしている。

 

今回の事件もアマゾンにおける石油開発が理由ではないかとCONAIEなど先住民団体は考えている。イサは、CONAIEの執行部隊の10人のメンバーが常に人や車につけられていることも発表している。イサは指導者に対する脅迫、さらにこのような危機に対し国際人権団体の介入を要請している。

 

事件を受けフアン・サパタ(Juan Zapata)内務大臣は、「このような犯罪は決して罰せられることはない。しかし我々は、責任者を見つけ、裁判にかけるためにあらゆる捜査活動を行うよう命じた」と述べている。これはギジェルモ・ラッソの声明を受けてのことだが、検察庁の捜査活動を支援するためのチームがすでに派遣されていることを述べている。

先週CONAIEは、政治的-選挙的状況を分析するだけでなく、昨年6月実施した全国ストライキ(詳細はこちら)と、その後行われた政府との対話で締結した218の協定の現状を確認、違反があればそれに対する今後の対処を検討すべく拡大協議会を開催していた。同会議の後数時間もたたぬうちに、同組織の指導者の1人が今回殺害されている。非合法組織による侵入、開発を理由とした暴力は残念ながら珍しいことではない。事実、エドワルドの兄もまた殺されている。反抗する先住民に非があると考える人もあろうが、それは違う。政府は都合よく憲法を解釈し、開発を理由に秩序を遵守することもなく搾取を続けてきた。それは本政権のみならず過去から何度と行われてきた。非合法組織は言うまでもない。

2月27日(月)にはCONAIEが会合を開き、この出来事を受けて法的・組織的な決定を下すとみられている。


 

2月27日(月)朝容疑者の1名は逮捕されている。

 

参考資料:

1. Conaie reporta que Eduardo Mendúa, dirigente de la nacionalidad Cofán, fue asesinado en Sucumbíos
2. Dirigente de la Conaie Eduardo Mendúa fue asesinado
3. Dirigente Eduardo Mendúa, de la Conaie, asesinado en Sucumbíos 

No Comments

Leave a Comment

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください