エクアドル全国スト2022:政府とCONAIEの合意とストの中断

エクアドル先住民族連合(Confederación de Nacionalidades Indígenas del Ecuador:CONAIE)は6月29日(水)23時頃、政府が対話再開のためにエクアドル司教協議会の仲介を受け入れると発表した後、CONAIE代表のレオニダス・イサ(Leonidas Iza)は、翌30日の7:30からキト市に向かって一斉に動員される先住民の組織、それぞれの地元でデモ活動をする人々に対し、国家警察との対立や暴力を伴わない行進を行うよう市民に呼びかけた。平和的な行進の保証でキャロンドレ(Carondelet)との新たな和解を交渉の場を持つこと、対話を通じて国民的ストライキを終わらせることができるようにするためだ。また6月30日(木)にエクアドル司教協議会の仲介で行われる対話にCONAIEが参加すると述べた。

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会談はエクアドル聖公会のメンバーによる調停プロセスの説明からはじまった。昼少し前国は、ガソリンと軽油を1ドルあたり5セント引き下げることに合意した。すでに承認されている10セントと合わせ15セントが削減されることになる。ただし先住民たちが求めていたのは40セントの削減だった。それでも調停委員会の会長であるルイス・カブレラ(Luis Cabrera)司教たちの促しもありこの内容で一度合意することで落ち着くこととなった。協議は継続される。ただ18日間続いたストライキを終了し、自分たちのコミュニティに戻ることを受け入れた。内容の合意後、ストライキを終了するための合意議事録への署名まで少し待ってほしいとイサは要請した。背景にはCONAIEは常に集団的な決定を下しており、イサ独断で物事を最終決定できないこともあり同志と相談しなければならないと言うことによる。なおイサは元々要求していたターゲットを絞った燃料補助などの未解決の要望事項に関する配慮を文書に盛り込むことを主張した。

14時過ぎイサたち交渉団は議事録を読み上げ、同志に署名の許可を尋ねた。これに対して承認が降りた。14:32政府代表フランシスコ・ヒメネス(Fransisco Jiménez)政府大臣が議事録に署名することで正式合意に至った。18日間続いていたストライキはこれで中断となる。イサは合意を受け「国のために、私たちは闘いを続けるが、事実上の措置は中止する」とイサは語るとともに、国が約束を破った場合は、90日後に闘争に復帰することになると述べた。フランシスコ・ヒメネスは「今日は国民和解という大きな夢の初日である」と述べるとともに、真剣に国民の声に耳を傾けることで、本政府は多くのことを学ぶことができた。完璧な文書ではないが、私たちが夢見るエクアドルを実現することができると述べた。

2022年のエクアドル全国ストに関する他の記事はこちらから。

 

参考資料:

1. Gobierno y Conaie acuerdan finalizar el paro tras una mañana de tensión
2. Última hora de las protestas y el paro nacional en Ecuador, en vivo. Termina el paro con nueva rebaja a precios de combustibles, manifestantes volverán a sus comunidades. Se firma el acta de acuerdo

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