エクアドル初の女性銀メダリスト タマラ・サルサルと大会ファッション

エクアドル女性初メダリストにして金メダルを勝ち取ったネイシ・ダヨメスについてはこちらで記載した通りである。本ブログでは2020年の東京オリンピックでスナッチとプルアップの合計挙上重量263kgを持ち上げ銀メダルを獲得したタマラ・サルサル(Tamara Yajaira Salazar Arce)について見ていこうと思う。87kg級からの出場したタマラは1997年8月9日生まれの23歳。カルチ(Carchi)県プシルグランデ(Pusir Grande)出身だ。

8歳から12歳まで陸上競技に身を投じ、13歳からウェイトリフティングを始めた。ウエイトリフティングを始めたと思ったら、14歳で全米チャンピオンとなり、皆度肝を抜かれた。

プロとしてのキャリアの中で最高の業績を達成したTOKYO 2020、まだ信じられないと彼女は語る。

https://twitter.com/DeporteEc/status/1422113504685867011

 

「とても夢見ていた瞬間であり、神様に必要な力を与えてくれるよういつも願っていた」とは言う。でも彼女に力を与えたのは神だけでなく、出場前にきた母親からのビデオコールもそうだった。「ミハ、あなたならできる」と母親から勇気をもらったという。自己ベストを更新し150kgを持ち上げた彼女は、ミスなく完璧な演技で合計263kgを持ち上げた。彼女の偉業は、彼女自身の努力なしには語れないが、疑い用もなくサポートし続けた人々によるものであり、メダルはその人たちへの栄冠でもあった。事実彼女のコーチをしていたフリオ・ヤケは、弟子がガラスのドアからホテルに入っていくのを見て、涙をこらえきれなかったという。

エクアドルには素敵な風習がある。それは帰国したアスリートや重要な成功を収めた人を虹で迎えるというものだ。国に降り立つやいなや操縦室から顔を出し国旗を振る2人の女性メダリストがウォーターアーチを潜り、手を振っているのを見るのは、誰にとっても感動の瞬間となった。

 

タマラ・サラザルについて調べたが、あまり情報が出てこなかった。それもあり、以下ではタマラやネイシのファッションについて見ていこうと思う。

金メダリスト ネイシ・ダヨメスと銀メダリスト タマラ・サラザルは見るからにアフリカに起源を持っている。それは容姿という点もあろうが、何よりも彼女たちのファッションからそれが見てとれた。というのも、アフリカ起源を思わせるターバンが頭に巻かれていた事による。彼女たちによるとターバンはアフロ・デサントの人々を取り巻く宇宙観の一部であり、その使用はヨーロッパ中心の美の規範を打ち破り、女性の強さを示す抵抗を表すという。このターバンは師匠ロシータ・モスケラ(Rosita Mosquera)によってデザインされたアフロ・オチェ・ファッションだ。「ターバンの結び目は王冠のようなもので、上下関係や知識を意味する。結び目が真ん中にあるときは太陽の位置とシンクロし、ターバンが3回転するときは母、父、子の記念になる」とロシータは語る。ともすれば男性的な競技として捉えられがちな重量挙げを、しなやかで力と才能を兼ね揃えた美しい女性たちの活躍の場として再確認させてくれたのも彼女たちのおかげともいえよう。

サハラ以南の西アフリカではターバンやフーラードは欠かせない。砂漠の吹雪から女性の巻き毛を守り、農作業では強い太陽光から守ってくれるからだ。さらにターバンは女性リーダーの身分証明として機能したり、奴隷制から逃れるための資産黄金を隠したり、三つ編みに編み込んだ逃亡経路を隠すために利用されていた。そしてそれはいつしか民族のアイデンティティの一種ともなっている。

16世紀から19世紀における大西洋アフリカ奴隷貿易では、アメリカ大陸での奴隷化を目的として、少なくとも1400万人が人間という扱いを受けることなしに連れて行かれた。特に現在のセネガル、ギニア、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア、カメルーンなどに起源を持つ人々がこの大陸には多くいる。エクアドルには、7%から10%のアフロ・デシジョンの人口がいて、人数で言うと100万人から200万人に相当する。さらに混血の人々を加えると、より多くのアフロ由来の人々がこの国を形成していることになる。

今年のチーム・エクアドルはその功績もさることながら、ファッションが話題を呼んでいる。円盤投げで出場したフアン・カイセド(Juan José Caicedo)もまたカラフルな服で注目を浴びていた。彼はエクアドルチームの公式ジャージの下に、白、青、黄色のマルチカラーのレオタードを着て、カラフルなユニフォームを着ていた。

 

オリンピック、鍛え抜かれた身体、技、練習がもたらす結果に目を向ける以外にも楽しみ方がある。そう、今回の私がエクアドル選手を取り上げているように。その点から言っても私は開会式を毎回楽しみにしている。民族衣装に身を纏ったり、国民性が見えるようなパフォーマンスをしたりとその国の特徴が垣間見られるからだ。

 

「このメダルの重さは、私がこのスポーツに捧げてきたすべての努力、すべての仕事、すべての献身を意味し、その成果がここにある。5年前にテレビで、お手本となる経験豊富なアレクサンドラ・エスコバル選手や、2016年のリオ五輪に参加した若いネイシ・ダヨメスの参加を見て、彼女の後を継ぐという夢を叶えようと思っていた」と語るタマラだが、そんな彼女たちの姿に感化されるエクアドル、さらには世界中の女の子たちがいるに違いない、そう思わせるオリンピックだった。

 

タマラについてもっと知りたい人は下記もどうぞ。

 

参考資料:

1. ‘Usted puede, mija’, el mensaje que recibió Tamara Salazar antes de colgarse la medalla de plata en Tokio
2. La pesista olímpica Tamara Salazar fue ovacionada durante su viaje de retorno a casa, en Carchi
3. En el estadio Atahualpa hubo un colorido recibimiento a las medallistas Neisi Dajomes y Tamara Salazar
4. El turbante que usa Neisi Dajomes y Tamara Salazar es un símbolo de resistencia
5. Qué significan las pañoletas que lucían las dos medallistas olímpicas de Ecuador en Tokio
6. Estilo y moda ecuatoriana en Tokio: entre el fetichismo y la reivindicación
7. ¿Por qué Neisi Dajomes y Tamara Salazar usaron turbantes en Tokio?
8. Tokyo Olympics | “The champion has our hair”: the impact in Ecuador of the “turbans” and the afro of the Olympic medalists women at the Tokyo 2020 Games

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