先住民による映像製作とエクアドルの民話

先住民と一括りにし、コメントすることをお許しいただきたい。

 

先住民に関する映画が作られる時、彼らはいろいろな意味を持って用いられる。時にそれはステレオタイプでいっぱいで、現実世界からは大きくかけ離れたものとして描かれる。それらの多くはおおよそ非先住民によって作られた。それらの映画の良し悪しを二項対立的に評価するつもりはないし、インディヘナたちにとっては屈辱的なものであっても、それを知るきっかけになることは疑う余地も無い。でも、自身の価値観をありのままに表現するためには、やはり当事者たちがそれらを発表していくことも欠かせないように思う。

先住民の製作物はそのコミュニティーにとどまることが多いと言う。一方、グアテマラで開催される国際先住民族映画コミニケーション祭には多くの作品が届けられるようになったと言う。と言え彼らも自ら映画の中で政治的メッセージと結びつける事には苦労をしているという。

視聴覚資料はメッセージを伝えるのに有益だ。先住民の生活や文化を伝える動画の作成は盛んに行われている。YouTubeやソーシャルネットワークでの拡散は世界から視聴者を呼ぶ。今まで知られていなかった文化や考え方が広まれば、先住民に対する意識変革も生み、違った社会を皆で描いていくことができるかもしれない。

先住民文化に限らず自身の文化と違うものをしることは面白いし、興味深い。是非どんどん社会にこのような作品を発信していってほしいものである。

ここではSamia Maldonadoによる作品 “La leyenda de la nuera Tortolita” を紹介しよう。オーディオビジュアル・プロデューサー協会(Asociación De Productores Audiovisuales Kichwas:APAK※)によって提供されるこの作品ははキチュアの口承伝統をアニメーションとして表現したものだ。息子のために理想的な妻を欲していた母親、ある時とても真面目で美しい女性に出会う。字幕もついているし、画像を見れば何が起きているかはわかるので、ここでは多く語らないようにする。

 

サミア・マルドナド(Samia Maldonado Ruiz)は、ポンティフィカル・カトリック大学(Pontificia universidad Católica de Quito)で臨床心理学を学んだ。キチュア・エクアドル出身の彼女はキチュアに関するシリーズ “Bajo un Mismo Sol(B.M.S.)”(YouTubeリンクはこちら) を2006年に発表。B.M.S.は現在235もの作品が発表され、使用言語もキチュア語以外、アワピット語、チャパラア語、シア・ペディー語、アインゲ語、パイコカ語、シュアル・チチャム語などが使われている。総監督としてコミュニティ・ドキュメンタリーのプロデューサーを務めている。APAKの会長も務めていた。

 

もう一つ紹介する作品はコトパクシ(Cotopaxi)の民話である。話を通じ長老たちは子供たちに先住民の価値観や良い習慣を教えている。イラストはGustavo Toaquiza、ナレーションとアニメーションはAPAKが担当している。

 
※APAKは視聴覚メディアやマスメディアを利用して、エクアドルの原住民や民族の有形・無形の文化遺産を促進・普及させるために設立された団体。
 
APAK OTAVALOのYouTubeチャネルはこちらから。ホームページはこちらから。
 

 参考資料:

1. Tres películas indígenas de Ecuador estarán en festival de cine en Guatemala
2. El cine indígena ecuatoriano quiere sacudirse los estigmas
3. En Inter[•]actos Samia Maldonado dio detalles de “Mindalae”
4. Samia Maldonado, Kichwa Filmmaker Uses Film to Recover the Kichwa Culture
5. Transmitiendo la Identidad: Revalorización Sociopolítica del Kichwa por los Medios de Comunicación \ Transmitting Identity: Sociopolitical Revaluation of the Kichwa by the Media

No Comments

Leave a Comment

CAPTCHA