ボルソナロは「紙」でなければ選挙はないと主張

ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)もまたペルー大統領選で敗戦したケイコ・フジモリの如くなんの証拠も出すことなく、既存の選挙スタイルを否定している。

ウォルター・ソウザ・ブラガ・ネット(Walter Souza Braga Netto)国防相がアルトゥール・リラ(Arthur Lira)下院議長に「印刷された投票用紙が承認されなければ選挙は行わない」と脅したことがこの度報道されているが、それに対してアントニオ・ハミルトン・マルティンス・モウラン(Antônio Hamilton Martins Mourão)副大統領はこれらの人物の発言を「我々はもはやバナナの国ではない」という比喩を用いて否定し、例え「紙」を用いた投票が採用されなくても、予定通り行われることを断言した。

ここでバナナの国と言っているのは、米国に対してバナナを輸出していた70年代や80年代を引き合いに、その頃のように不正や汚職が蔓延し、貧しい国く、不安定だった時代でもないと言っていると思われる。

 

ボルソナロは数ヶ月前から、ブラジルは1996年に依頼20年以上問題なく使用されている電子投票が不正を可能にしていると主張しており、紙の投票用紙に変更することを提唱している。ボルソナロは不正やセキュリティ上の欠陥があるという証拠は提示していない。なお、電子投票を導入して以来、不正が行われたことそもそもない。

6月6日に行われたペルー選挙は投票用紙を用いて実施されており、それもありケイコや支援者はケイコに投票した者の投票用紙が廃棄された、ONPEが不正にケイコ票を集計から外したなどの偽情報を流し、次期大統領任命を遅らせてきた。また、選挙直前には投票用紙を積んだトラックが襲撃され、人の命も奪われている。

「紙」の投票用紙の利用は、ボルソナロ大統領や同党が支持・主張している。選挙違反がないかどうかの検証は、上級選挙裁判所による監査と、連邦選挙検事局による調査によって行われ、また、独立した機関からもこの方法は支持されている。電子投票機には監査機能があり、投票時に「電子投票箱操作監査」と呼ばれる手続きも行われている。最高裁判所と上級選挙裁判所は、大統領に異議を唱え国内の選挙制度は安全で、近代的で、監査可能であると主張している。

上記国防大臣の発言を受けPTの会長であるグライシ・ホフマン(Gleisi Hoffmann)代議士とPT-PE上院議員フンベルト・コスタ(Humberto Costa)は、紙での投票がなければ選挙はないとした民主主義に対する脅威を説明するためにブラガ・ネットの召集を要求。

グライシ・ホフマンはFFAA(軍隊)の司令部の熱心に、そして過剰なほどに政治に関与なしてくるのは深刻であり、彼らは国を守るのではなく国を脅すのか、と述べ、罷免すべきだとした。

ウンベルト・コスタも「国防大臣がクーデターを予告したのは、絶対にスキャンダラスなものだ」とし、強く国会での証言を求めている。

ボルソナロは引き続き「クリーンな選挙を行う」か「全く行わないか」を予算ガイドライン法(LDO)を武器に迫る。議会で15日に承認された2022年の選挙のための約60億ルピーの選挙資金について、拒否権を行使できると示唆しているのだ。なお、ボルソナロは勝利した2018年の選挙もこの電子投票が用いられているが、これにも不正があったと主張している。不正がなければ「彼の理論によると」第1ラウンドで勝利していた。ボルソナロは証拠は提示していない。

ボルソナロの発言は、自身の人気が著しく低下させている。2022年選挙に向けての世論調査でもボルソナロは不人気で、ブラジル人の51%が彼の政権を「悪い、ひどい」と考え、59%が彼には投票するつもりは全くないと答えている。政権奪還を狙う元大統領ルーラ・ダ・シルバとの差は広がる一方で、金曜日に発表されたDatafolha社の調査によると、極右のリーダーの31%に対し、ルーラは58%の票を獲得している。

アナリストや政治評論家の間では、クーデターが発生した場合、軍部はボルソナロ支持にまわると推測されている。木曜日、軍隊は、パンデミックの管理で犯した犯罪の疑いで政府を調査している上院の特別委員会に対して、脅迫的な声明も発表している。この委員会ではCOVID-19ワクチンの購入について、複数の軍人が関与しているとされる汚職スキャンダルが発覚してい流。

親ボルソナロ派の国会議員たちは、大統領が望んでいるように、紙による投票に戻すための憲法改正を下院で推し進めている。

 

参考資料:

1. Jair Bolsonaro: ‘Hacemos unas elecciones limpias’ en Brasil o no las hacemos
2. Es falsa la versión de que la ONPE omitió de manera irregular votos para Keiko Fujimori en su cómputo
3. Gleisi e Humberto Costa exigem convocação de Braga Netto para explicar ameaça de golpe contra eleições
4. Bolsonaro amenaza con cancelar las elecciones presidenciales de 2022
5. Vicepresidente asegura que Brasil “no es una República bananera” y que habrá elecciones

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