海外の知人と話をしていると「日本で公衆浴場に行ってみたい」という言葉をよく耳にする。そもそも海外では他者とお風呂をともにする文化がないことや、6世紀に起源を持つ銭湯に興味を惹かれているらしい。私自身、温泉はもちろんのこと、銭湯が大好きで、小さい頃から近所の銭湯に友だちを誘って行ったものである。観光客憧れの的である公衆浴場も、入浴に際してのルールというものが昔からあり、タトゥーの入っている人びとは入浴を断られることが多い。これに対しては、色々と議論があるのも確かだが、日本文化・慣習の一つであり、「タトゥーが理由で入浴できなかった」とクレームを言われるのもちょっと違うのではないかと思う。
とはいえ、せっかく日本に来たのだから公衆浴場体験もしてみたいという旅人向けに、タトゥー持ちでも入れる東京の銭湯を以下の通りご紹介しよう。
蛇骨湯(じゃこつゆ)<令和元年5月31日閉店>
江戸期から続く歴史ある銭湯。黒褐色の天然温泉は体の芯まで温まり浴後も湯冷めしないというのが特徴で、富士山のタイル壁画も一見の価値あり。半露天風呂もあり、お得感満載である。東京観光で訪れるだろう浅草に位置し、とても趣深い。
住所
東京都台東区浅草1-11-11
電話
03-3841-8645
価格帯
大人460円 ※サウナは別途200円
営業時間
13:00~24:00 (休み:火曜日)
ホームページ
http://jakotsuyu.co.jp
天然温泉 湯どんぶり栄湯(さかえゆ)
浅草からも比較的近くに位置する銭湯。規模も大きく肌はつるつる・髪はつやつやにになるという天然温泉を使用した7つのお風呂と大露天風呂が自慢。また、大露天風呂のナノファインバブルは身体の芯までほぐし温めてくれ、毛穴の汚れも取り除いてくれたりと、まさに美容の味方。
住所
東京都台東区日本堤1-4-5(三ノ輪駅、南千住駅から徒歩11分)
電話
03-3875-2885
価格帯
大人460円 ※サウナコースセット(入浴料・サウナ):660円
営業時間
14:00 ~ 24:00 (日曜日・祭日は12時開始、休み:水曜日)
ホームページ
http://sakaeyu.com/
御谷湯(みこくゆ)
昭和22年(1947年)の創業以来、地元の人に愛され続けている天然温泉。半露天風呂からはスカイツリーが見えるし、ペンキ絵は葛飾北斎の甲州三坂水面(富嶽三十六景)が描かれていたりと本当に見事。お風呂も高温温泉(約43~46度)、中温温泉 (約39.5~42度)、低温温泉 (約25度)と3つの温度に分かれているし、薬湯もあるから、自分好みのお風呂が見つかること間違いなし。
住所
東京都墨田区石原3-30-8
電話
03-3623-1695
価格帯
大人460円
営業時間
15:30-26:00
ホームページ
http://mikokuyu.com/
金春湯(こんぱるゆ)
銀座の中心地に位置する銭湯。開業は文久3年(1863年)で、現存する都内の銭湯の中でも古い歴史を持つ店のうちの1軒。金春という屋号は、江戸時代、この界隈に金春流の能役者の屋敷があったことから発せられているということで、歴史のロマンを感じずにはいられない。タイル絵は錦鯉、春秋花鳥で、いずれも章仙描く鈴栄堂製の九谷焼を採用。ペンキ絵には海岸から望む富士と赤富士の2種類が描かれており日本文化を存分に味わえる。
住所
東京都中央区銀座8-7-5
電話
03-3571-5469
価格帯
大人460円
営業時間
14:00~22:00 (休み:日曜祭日)
ホームページ
http://konparuyu.com
大黒湯(だいこくゆ)
東京スカイツリーから徒歩10分の場所にある下町人情あふれる温泉。通常の温泉よりも1万倍も高いミネラル分を含む超高濃度温泉が体の深部まで温めてくれる。金色に輝く富士山のペンキ絵や、ライトアップされた東京スカイツリーを見ながらの入浴するのも風情がある。また、「生」の素材にこだわった自慢の薬湯は日替わりで、毎日を違ったものにしてくれる。
住所
東京都墨田区横川3-12-14
電話
03-3622-6698
価格帯
大人460円 ※サウナは別途200円
営業時間
平日 15:00〜翌日5:00 土曜 14:00〜翌日5:00 日曜 13:00〜翌日5:00 (休み:火曜日)
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