クラント(Curanto)、マプーチェの言葉で「石の土地」を意味する。世界遺産で有名なチロエ島の郷土料理である。なんて、素敵な名前だろう、一番最初に興味を持った理由はその名前からだ。
世界中で色々なものを食しているが、この手の食べ物は初めてだった。一皿に鶏肉、豚肉、貝、じゃがいも、パンが盛り盛りに乗り、その威圧感と豪華さは半端なかった。それと同時に思った。「これが本当に一人分なのか」「誰基準の一人分なのか」「まさか巨人向けか」と。チリは海鮮が安く手に入る。それゆえか、提供される料理はおおよそ分量が多い。しかし、これは桁違いである。終始その迫力に圧倒されながら、ピースを口に運ぶ。全くもって新しい。肉を食べているのに、海の味もするのである。
チリで出会った、肉と魚介のマリアージュ。是非一度味わってみてほしい。
なお、チリではこれに加え、付け合わせにパン、食前酒にピスコサワー、さらにはセビッチェまでついてきて一人分といった具合だ。
想定人数
調理時間 60 min +
材料
ムール貝 500グラム
ハマグリ 1キログラム
ソーセージ 3本
燻製豚のリブ 1個
手羽元 4本
ニンニク 3かけ(みじん切り)
白ワイン 500ミリリットル
魚のブイヨン 1リットル
玉ねぎ 2個(輪切り)
じゃがいも 6個
赤パプリカ 1個
塩・コショウ
キャベツ 8枚(軽く茹でておく)
植物油 大さじ2杯
※貝類はお好きなものでもOK
(アサリ、イ貝、マテ貝、フジツボなど)
調理方法
1. 手羽元に塩とコショウを少々ふり下準備をする。
2. ずんどうのような深い鍋に植物油を入れ中火で温める。
3. 玉ねぎ、ニンニク、唐辛子、パプリカを柔らかくなるまで炒める。
4. そこにソーセージ、燻製豚肉、鶏肉を入れ、ふたの代わりにキャベツの葉を被せる。
5. その上に皮付きのジャガイモを乗せ、その上に再度キャベツの葉を被せる。
6. よく洗った貝を加え、またキャベツの葉をかける。
7. 白ワインとブイヨンを加え、40-50分煮込む。布巾をキャベツの上に被せるのも手。
8. 皿に肉、貝、じゃがいもを盛り、最後にだし汁をかける。
ちなみに、チリでは上記に対してチャパレレ(Chapaleles)という小麦粉とジャガイモで作ったパンを乗せて出来上がり。
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