ワクチンパスポートの存在をご存知だろうか。COVID-19のワクチン接種、PCR検査の結果に対し公的に発行される証明書のことだ。COVID-19の影響で人の国境を超えての交流が途絶え観光立国をはじめとし大打撃を受けているのはご存知の通りで、皆一早い回復を願っている。そしてこのパスポートを後ろ支えとし制限されていた行動や海外渡航を再開、促進させようと各国が導入検討をしている。
海外渡航をこれほどまでにしなかった記憶が重箱の隅を突いても見つからない私からすれば、アイデンティティの再形成が必要な状況にある。とはいえ、このパスポートを持ってまでどこかに行きたいかといえば疑問が残る。
なぜならワクチン接種=COVID-19に感染しないことを意味するわけでも、PCR検査の結果陰性になったとしても、今この瞬間感染していないとはいいきれないからだ。つまり、パスポートが自らを100%安全だと証明するものとは言い難く、むしろこのパスポートがさも免罪符となり、自らが未来永劫感染から解放されたと信じ、考えなしの行動をとる人が出現、結果としてまたも望まぬ方向に進むだろうことを危惧している。
繰り返そう。私は海外旅行をしたい。
毎日キューバやメキシコの情報をみるたびに、なぜ渡航禁止になる前に同国に移動しておかなかったのかとさえ思うほどである。
目に見えないものとの戦いは続く。目に見えないからこそ不安に思う気持ちは強い。だからこそ、目に見えるこのようなものに頼りたくなるのも仕方ない。
ただ、このようなものを過信するよりも、現在の環境に適用し、節度を持った行動、食事中のマスク利用、身の回りを清潔に保つなど当たり前を繰り返していくことこそが、希望する生活様式への近道になるだろうと信じている。なお、COCOAはもちろん当初より利用していての意見だということは、付け加えておこう。
なお、4月16日時点欧州連合(EU)加盟国、イギリス、韓国、セーシェル、アラブ首長国連邦(UAE)、中国、フィリピンなど30カ国が導入検討、もしくは導入済みという。
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