マダガスカルと屋台めしの旅

マダガスカルの食事は、口に合うものが多かった。いや、むしろ「ちょっと合わないかも…」と思うような料理には、一度も出会わなかった。

その理由が、人種の起源がアジアにあるからなのか、あるいはフランスの影響が色濃く残っているからなのか――残念ながら、そこまではわからない。

私は、どこの国にいても、現地の人々が日常的に口にしているものを自分も食べることに、何の抵抗もない。
ゆえに、屋台飯であれ、路上で売られている食べ物であれ、それらすべてが私の評価の対象となる。

もちろん、日本の米に慣れ親しんだ人間としては、パサパサのご飯より、もっちりとした食感を好む傾向にある。
しかしながら、マダガスカルでは主食に煮込みやスープをかけて食べるスタイルが一般的であるため、あのさらっとしたご飯も、むしろ理にかなっているのだろうと思う。

何より、ひと皿を頼むと米が山のように盛られて出てくる。もしこれがもっちり系の重い米だったなら、満腹中枢が早々に刺激され、料理をすべて食べ切れず、結果としてパワー不足に陥る恐れもある。そう考えると、サラサラご飯の方が理想的であるとも言える。

いずれにしても、マダガスカルの食事は総じて美味であり、自信をもって「当たり」であったと太鼓判を押すことができる。

レストランで食べたプレートについては、また別の機会に紹介するとして、ここでは道端で味わったものをいくつか挙げておきたい。

なお、念のために記しておくが、腹を壊すようなことは一切なかった。

駅前の屋台にて、5,000アリアリ。
コラーゲンたっぷりのスープであった。カボチャも惜しみなく投入されており、塩味ベースでありながら、どこか“ほうとう鍋”を思い出させるような、やさしく、どこか懐かしい味わいであった。

さらに、豚の足――いや、もしかすると鼻だったかもしれない――も入れてくれた。

エビ、そしてカニ。これらも駅の近くで売り歩かれていたり、屋台に並んでいたものである。

エビ2尾、カニ2杯、それぞれ1,000アリアリ。
思わず大量に購入し、持ち帰ってビールと合わせて味わった。

しっかりとした味付けがされており、非常に美味であった。

卵入りのヌードルスープ。ヌードルは、いわゆるインスタントラーメンのような食感であったが、鶏の出汁がしっかりと効いており、味わい深い一杯であった。

具材としては、人参やジャガイモなども入っており、栄養バランス的にもありがたい内容である。

価格は、こちらも確か5,000アリアリであった。

コーヒーとパン。パンは米粉で作られているようである(ドライバーの話による)。
ほんのりと甘みがあり、雰囲気としてはイングリッシュマフィンに近い食感であった。

モラマンガの屋台にて、価格は700アリアリ。

ピクルス。100アリアリであった。
小腹が空きすぎて仕方なかったため、町の店で購入した。

ちなみに、一緒に買ったフランスパンは、確か500アリアリだったと思う。

どこにでもある焼き肉串である。1本100アリアリ。
見た目は大きそうだが、実際にはかなり小ぶりである。
10本、20本と平気で食べられてしまう感じだ。

ソース(サウザンソースのようなものが置いてある)をつけて食べると、また違った味わいになる。

見たからにチキンフライである。タクシーブルースが各町に停まると、バスを囲むようにして売りに来てくれる。
大きさや部位にもよるようだが、私が食べたものは1,000アリアリであった。油っぽいものの、味は美味である。

サンドイッチも、町中どこにでも売っている。探せば様々な具のバリエーションがあるのかもしれない。
金額は全く覚えていないが、2,000アリアリほどであったと思う。

そして最後は、きしめんのような麺が入ったスープである。これもどこにでもある料理だ。
私はマーケットで小さな器に入れてもらい食べたが、なんと一杯200アリアリという激安価格であった。分量が少ないこともあるのだろうが、破格の安さである。

横に置かれていた揚げ物を一緒に食べても同額であった。もちろんお代わりもさせていただいた。

こちらはアンツィラベのマーケットで食べた朝食である。
市場に入った瞬間、鍋を囲むように大勢の人が列をなしていた。彼らが食べていたのがこれである。リゾットのようなものだろうか。

薄味であったため、塩をもらい、自分の好みに味を調えた。
金額は完全に忘れてしまったが、おそらく2,000アリアリほどであったと思う。

どこにでもあるヨーグルトである。
少しの酸味としっかりとした甘みが特徴で、美味である。

お腹が弱いからと躊躇せず、ぜひ食べることをお勧めする。
価格は500アリアリほどだったと思う。もっと安かったかもしれない。

これまた、誰もがどこでも食べているマカロニサラダである。
私はマカロニのみを注文したが、サラダやヌードルと合わせて提供してくれることもある。

横にあるのは、おなじみのヨーグルトである。
価格は3,500アリアリほどであった。タナの市場にて。

この店は常に私の胃袋を満たしてくれていた。
朝早くから遅くまで営業している、ファストフード・ショップとでも言うべき場所である。

お気に入りはカニコロッケ、シシトウの唐揚げ、そして春巻きである。温めて提供してくれるため、満足度は特に高い。

また、ドーナツも売っており、コーヒーも飲める。椅子はないため、さっと立ち食いで済ませることになる。

タナにある「Le Glacier」と「Miniso」に挟まれた場所にあり、町の中心地に位置している。

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