OTCA:アマゾン協力・行動メカニズムを発表

(Photo:OTCA)

2025年11月19日、ベレンにおいて、アマゾン協力条約機構(Organización del Tratado de Cooperación Amazónica:OTCA)は、提案中の新たな金融メカニズムを発表した。これは、生物多様性、森林、水資源といった共通のアマゾン・アジェンダを実施し、生態系が後戻りできない臨界点に達することを防ぐための緊急措置であると同時に、社会的包摂を伴う経済発展を推進することを目的とした地域的取り組みである。

この「アマゾン協力・行動メカニズム(Mecanismo Amazónico de Cooperación y Acción:MACA)」は、10年間で2億5,000万米ドルの資金動員を目標としており、多国間機関や開発銀行からの拠出を想定している。初期の事業ポートフォリオは、優先度の高い地域プログラムに対して規模、継続性、財政的安定性を提供し、政治的コミットメントを具体的な行動へと転換する地域の能力を強化することを目的としている。

発表イベントには、アマゾン協力条約機構事務局長のマルティン・フォン・ヒルデブランド(Martín Von Hildebrand)、在ブラジル・ペルー大使のロムロ・アクリオ(Rómulo Acurio)、ラテンアメリカ・カリブ開発銀行(Development Bank of Latin America and the Caribbean)の気候行動・ポジティブ生物多様性担当マネージャーであるアリシア・モンタルボ(Alicia Montalvo)、ドイツ復興金融公庫(German Development Bank)の代表イェンス・マッケンゼン(Jens Mackensen)、ノルウェー政府代表のディヴェケ・ローガン、ならびにグローバル・グリーン成長研究所(Global Green Growth Institute)の代表フェルッチョ・サンテッティが出席した。討論は、アマゾン協力条約機構管理局長のエディト・パレデスが司会を務めた。

メカニズムおよびその名称の発表後、今後は資金調達段階に移行し、完全に運用されるまでには、さらにいくつかの手続きが必要となる。

発表に参加したパートナー機関は、本イニシアティブを高く評価するとともに、今後もアマゾン協力条約機構との技術的協力を継続する用意があることを表明した。

アマゾン協力条約機構事務局長のマルティン・フォン・ヒルデブランドは、同メカニズムが地域における環境保全と持続可能な開発の目標達成にとって重要であることを強調した。その上で、「アマゾンは一つのシステムであり、すべての要素がそれぞれの役割を持っている。各国には自治があるが、すべてがそのシステムの一部である。アマゾンは私たち全員にとって不可欠な存在であり、だからこそ協力して取り組まなければならない」と述べた。

在ブラジル・ペルー大使であり、金融メカニズム作業部会の調整役を務めるロムロ・アクリオは、「今回の発表は、8つのアマゾン諸国によるこの協力機関の使命の再定義と歩調を合わせた重要な出来事である。8か国はそれぞれ異なるが、アマゾンのガバナンスに関して相補的なビジョンを持っている。この新たなメカニズム、すなわち新基金は、アマゾンにおける持続可能なガバナンスのための政策や優良事例の普及を、組織が支援するうえで大きな助けとなる」と語った。

ドイツ復興金融公庫のイェンス・マッケンゼンは、アマゾン協力条約機構との共同作業と、メカニズム実施に向けた前向きな将来展望を強調した。「今回の発表に参加できることをうれしく思う。我々の視点から見て、これはアマゾン流域における加盟国の協力と行動を可能にする大きな前進であり、アマゾン地域でのいくつかの活動を後押しするものになると考えている」と述べた。

ラテンアメリカ・カリブ開発銀行の気候行動・ポジティブ生物多様性担当マネージャーであるアリシア・モンタルボは、今回の発表の政治的意義に言及し、「この発表は極めて重要である。なぜなら、アマゾンという戦略的に重要なシステムをめぐる政治的連携の強さが、資金動員能力を持ち、意思決定における自律性を確保し得ることを示しているからである。さらに、地域社会とそのニーズを深く考慮し、複数国の利害を調整しつつ、人々の利益にも同時に応えていく必要がある」と述べた。

同メカニズムのビジュアル・アイデンティティは、葉の色や形、河川の水、土壌といった、すべての国に共通するアマゾンの自然要素を基に開発されたものであり、地域の一体性と協力を強調している。このデザインは、同機構に加盟する8か国の合意により選定された。

 

アマゾン協力条約機構とアマゾン大学連合の提携

ベレンでは、アマゾン協力条約機構(OTCA)とアマゾン大学連合(Asociación de Universidades Amazónicas:UNAMAZ)による連携が発表された。これは、アマゾン地域における知識創出の強化および学術協力の拡大を目的とするものである。両機関による意向書(レター・オブ・インテント)への署名は、国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)のグリーンゾーン内に設けられたUNAMAZおよびバイオテック・アマゾニアの共同ブースにおいて、同日午前の公式プログラムの一環として行われた。

この文書は、アマゾン協力条約機構(OTCA)事務局長のマルティン・フォン・ヒルデブランド(Martín von Hildebrand)と、アマゾン大学連合(UNAMAZ)暫定議長であるホセ・セイシャス・ロウレンソ教授(Prof. Dr. José Seixas Lourenço)によって署名されたものであり、アマゾン流域8か国において、政府と大学が連携し、科学、技術、イノベーション、ならびに異文化間教育を推進する新たな協力段階の開始を示すものである。

本合意は、加盟国が策定したベレン宣言(2023年)およびボゴタ宣言(2025年)で示された戦略的アジェンダと整合しており、気候変動、生物多様性、水、森林資源、公衆衛生といった地域課題に対応するため、研究ネットワークの強化および能力構築の取り組みの重要性を強調している。

さらに、本合意は、アマゾン協力条約機構(OTCA)とアマゾン大学連合(UNAMAZ)間の協力メカニズムを再活性化するものであり、大学ネットワークを共同イニシアティブにおける重要な技術的パートナーとして位置付けた決議「RES/XIV MRE-OTCA/26」のマンデートにも応えるものである。

科学、伝統的知識、能力構築

意向書では、以下の分野を優先的な共同作業領域として定めている。

  • アマゾン諸国の大学間における学術的・科学的統合
  • 若手研究者、先住民族、地域コミュニティに対する能力構築
  • 自由意思による事前の十分な情報に基づく同意を完全に尊重した上での、異文化間教育の促進および伝統的知識の価値向上
  • アマゾン地域観測所(Amazon Regional Observatory:ORA)を含む、科学技術情報の交換および管理
  • イノベーション、生物多様性、水、森林、保健分野におけるプロジェクトの特定

初期段階と今後の行動

文書によれば、両機関は今後3か月以内に共同作業計画を策定し、定期的な会合を通じて活動の調整および進捗のモニタリングを行う予定である。意向書自体には財政的義務は含まれていないが、将来的に具体的なイニシアティブを展開するための協力枠組みを確立するものである。

今回のパートナーシップにより、アマゾン協力条約機構(OTCA)とアマゾン大学連合(UNAMAZ)は、知識を地域的課題解決の中核に据え、科学、公共政策、そして生態系内で暮らす地域社会をつなぐ架け橋としてのアマゾン地域の学術界の役割を一層強化することとなる。

#OTCA

 

参考資料:

1. ACTO AND UNAMAZ SIGN PARTNERSHIP TO ADVANCE A REGIONAL AGENDA ON SCIENCE AND INNOVATION IN THE AMAZON
2. ACTO ANNOUNCES AMAZONIAN MECHANISM FOR COOPERATION AND ACTION

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