5月のモンゴルは観光シーズにはまだちょっと早い。春は始まったばかりで気候や天候は安定しないし、事実私の滞在中20度を超える日もあれば、吹雪になった日もあった。でも、ゴビ砂漠を探検するには十分で、それゆえ2017年5月私はそこを目指すこととなる。ちなみにモンゴルでは春の天候があまりにもころころと変わることから、まるで女性の心のようだと揶揄されるほどである。(かわいらしい笑顔と雷神が降臨してきたかのような激怒がそれ・・・といったところか。)
モンゴルへの渡航をあまりに急に決めたことから、下準備がほとんどできていない状態だった。私がモンゴルについて知っていることといえば、チンギスハンと元寇、それにゴビ砂漠といったところだろうか。あとは朝青龍や白鵬などの相撲力士勢か。何れにせよ情報不足なことは否めなかった。運よく友人が過去観光で訪れていたり、ビジネスで訪問しており、彼らが最も推薦するゴビ砂漠を躊躇なく目指すこととした。ツアーオペレータには老舗の Khongor Expedition を選び、ウランバートル到着とともに5泊6日のゴビツアーへ申し込むこととなる。
2017年4月30日/ 晴れ
朝9時われわれは最初の宿泊地となる Baga Gazariin Chuluu を目指しウランバートルを出発した。Baga Gazariin Chuluuはゴビ・アルタイ県に位置し、首都からの距離はおおよそ250キロメートルである。この土地は、ゴビ砂漠内というよりもウランバートルの郊外らしい位置づけにあった。砂漠は首都から600キロメートルも離れていて、1日で到達するにはあまりにも無理があり、それゆえに今日は中継点となるBaga Gazariin Chuluuで過ごすというわけである。
Baga Gazariin Chuluu自体はゴビ砂漠の一部ではないものの、観光者が明確に区別できるかといわれればもちろん出来ない。というのも、ゴビ砂漠自体は砂山のみで形成されたものではなく、むき出しの岩や草の生えた土地もその大切な表情だからである。 そして今私たちの目の前には、花崗石でできたオレンジの岩山が立ちはだかっている。このあたりの岩層は凹凸もなくつるんとしているが、これは長年にわたる侵食により磨かれた結果なのである。Baga Gazariin Chuluu は小さな岩層を意味しているが、ここは単にユニークな岩があるだけでなく、神聖な場所として地元民からあがめられている。
1970年代以来幾人かの僧侶がこの土地に住み着き、瞑想したり壁画を残したとされている。廃墟となった僧院があるとともに、この土地では64もの墓石と塚が見つかっている。
次にわれわれは目によいとされる泉(Nudnii Rashaan)と仏教寺院(Tsorge Lamin Khiid)に向かうこととなる, 残念ながら泉の水は枯れ聖水を得ることは出来なかったが、十分この土地を楽しむことが出来た。なお、ここには20種類にも及ぶ薬草が自生しているという。
この日、モンゴル伝統の住居「ゲル」に宿泊し、ノマドな人々の生活を垣間見ることが出来た。
旅程概要
1日目. Baga Gaziin Chuluu (small rocky formations)
2日目. Bayanzag (unique shaped trees and small flaming cliffs)
3日目. Khongoryn Els (Sand Dune)
4日目. Yol valley canyon
5日目. Dundgobi province
6日目. White Stupa and the way back to UB
旅の手配をしてくれたKhongor expeditionのレビューはこちら
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