コロンビア:トリマ県イコノンソETCRに初の教育機関が出来上がる

(Photo:UNVMC)

平和合意の署名者たちの子どもたちは、もはや教育を受けるために自らの地域の外に移動する必要がなくなった。保護者たち、トリマ(Tolima)県の知事とイコノンソ(Icononzo)の市長は、これを歴史的出来事であるとし、評価した。

今週水曜日、「ラ・フィラ教育機関(Institución Educativa La Fila)」の分校が開設され、イコノンソ市の農村地帯にある「アントニオ・ナリニョ(Antonio Nariño)領域訓練・再統合スペース(Espacio Territorial de Capacitación y Reincorporación:ETCR)」に住む31人の子どもたちが、自らの地域で初めて登校日を迎えた。これにより、彼らは毎朝6キロメートルを歩いて本校に通う必要がなくなった。

この分校は、幼稚園から3年生までの授業を開始しており、校長のアルマンド・ラミレス・コルテス(Armando Ramírez Cortés)によると、今後4年生と5年生の児童が加わることで、生徒数は60人を超え、さらに多くの教員が配置される見込みである。「私たちは平和の署名者たちの子どもたちに対応しているが、周辺の地域社会もこの校舎の恩恵を受けることになる」と校長は述べている。

 

正式な開校式は3月10日(月)に行われ、ETCRの住民、近隣コミュニティ、地方および地域の政府関係者、そして国連コロンビア検証ミッション(Misión de Verificación de la ONU en Colombia:UNVMC)の職員が参加した。

式典において、トリマ県知事のアドリアナ・マガリ・マティス(Adriana Magali Matiz)は、これを歴史的出来事と呼び、「この地域社会は8年間、この学校が平和の子どもたちのために開校することを待ち続けてきた。そして今日、それが現実となった」と述べた。さらに彼女は「私たち全員が、この国の平和に対して責任を負っている。この新しい校舎を通じて、その責任を果たし始めている。なぜなら、私は確信している。事実と行動、そして現実によってこそ『平和の子どもたち』に機会を提供できるのだ」と強調した。

また、平和合意の署名者であり「コムネス党(Partido Comunes)」の上院議員であるサンドラ・ラミレス(Sandra Ramírez)も、同じく月曜日の開校式に参加し、「この校舎を通じて、平和は可能であることを示している。教育とは平和であり、教育は私たちの社会と人間を変革するものだ。私たちは平和にコミットして合意に署名した。これは制度と共に、平和が可能であることの証明である」と語った。

コムネス党の全国再統合評議会(Consejo Nacional de Reincorporación:CNR)代表であるラウラ・ベガ(Laura Vega)も、この平和合意署名者のコミュニティにとって、この新しい教育施設の意義を強調した。「これは具現化された夢である。なぜなら、このETCRにはすでに多くの子どもたちがいるが、移動は非常に危険であり、学校まで安全に送り届けるスクールバスのルートすら確保されていなかった。だからこそ、この取り組みは重要であり、多くの努力が今日、ようやく形になったのだ」と述べている。

開校式では、イコノンソ市の市役所およびコロンビア空軍(Fuerza Aeroespacial Colombia)が学校に備品を提供した。また、国連コロンビア検証ミッションも同様に支援を行った。

#UNVMC

 

参考資料:

1. FIRMANTES DE PAZ CELEBRAN APERTURA DE LA PRIMERA SEDE DE UNA INSTITUCIÓN EDUCATIVA EN EL ETCR ANTONIO NARIÑO, EN ICONONZO, TOLIMA

 

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