アルゼンチン:政府は「マプチェの祖先の抵抗(RAM)」をテロ組織として登録

アルゼンチンのハビエル・ミレイ(Javier Milei)政府は、金曜日に「マプチェの祖先の抵抗(Resistencia Ancestral Mapuche:RAM)」をテロ行為およびその資金調達に関連する個人および団体の公的登録簿に追加した。背景にパタゴニアで数千ヘクタールを焼き尽くした火災があると政府は主張している。国防大臣ルイス・ペトリ(Luis Petri)は、金曜日にSNS「X」で、「彼らはテロリストであり、パタゴニアで火災を引き起こし、アルゼンチンの全ての生命、財産、自然資源を危険にさらすたびに、彼らはそのように扱われ、裁かれるべきだ」と述べた。政府は、RAMが一人のメンバー、ファクンド・ジョンズ・ワラ(Facundo Jones Huala)のみしか確認されておらず、組織されたグループであるという証拠がないとされる専門家の意見を聞き入れることなく登録し、RAMがアルゼンチン南部で暴力行為と火災を引き起こしていると主張している。この措置は国家安全保障省の決議210/2025を通じて公式化され、パトリシア・ブルリッチ(Patricia Bullrich)の署名のもと、官報に掲載された。

決議第1条では、RAMをテロ行為およびその資金調達に関連する人物および団体の公的登録簿(Público de Personas y Entidades vinculadas a actos de Terrorismo y su Financiamiento:RePET)に登録することを命じている。このリストにはハマス、ヒズボラ、アルカイダ、イスラム聖戦(ジハード)も載っている。これは、2012年の法令第918条第25条d項およびその改正条項に基づいている。政府によれば、RAMはコーディネーター・アラウコ・マレコ(Coordinadora Arauco Malleco:MAC)と関係を持ち、「国家安全保障に対する深刻かつ多面的な脅威を表している」とされている。

RAMの指導者たちが主張する意図的な火災がパタゴニアの太古の森を荒廃させている2010年から現在に至るまで、テロリズムの特徴を持つ数百の行為や、家屋、施設、車両、機械に対する数多くの放火攻撃、また恐怖の種をまくという表向きの、時には宣言された目的を持った、選択的または無差別的な人への攻撃が行われている。これらはすべて、個別に、また全体として分析すると、アルゼンチン国の刑法第41条に規定される、テロリズムの加重事由に該当するものである。国家安全保障省の決議に添付された報告書では、「最近、アルゼンチンで数万ヘクタールの古代森林を焼き尽くし、その回復が計り知れないほど多くの世代にわたって不可能になるという生態学的災害が引き起こされ、継続している」と述べられている。

また、同措置は「2001年の法令805号の撤廃後、18年間も続いた土地占拠による退去禁止措置が終了したことで、アルゼンチン南部、特にネウケン、リオ・ネグロ、チュブト州で火災が増加した。これらの火災の多くは意図的に発生させられ、最近ではRAMの指導者ジョンズ・ワラが火災を圧力手段として公に主張した」と続けている。政府にとって、RAMは「他の架空の名前を持つ団体と連携しており、それらは間違いなくRAMの指導に従い、同じ目的を達成するために活動している」。

 

ブルリッチは、この措置を暴力行為、財産や人に対する攻撃を含む事件にRAMを関連付けた法的技術報告に基づいて説明した。政府は、ワラが主張した「資本主義システムのインフラに対する破壊工作と放火攻撃」を、2024年末にパタゴニアで発生した火災に関連付けているが、活動家はそのような主張を否定している。「我々が自分たちの住む森に火をつけていると言われているが、すべて嘘だ。我々は決してそのようなことをしたことはなく、今後もしないだろう」とジョンズ・ワラは述べている。

しかし、アルゼンチン弁護士協会のメンバーであるグスタボ・フランケット(Gustavo Franquet)は、EFEに対して「それを裏付ける司法判決は一つもない」と述べた。フランケットによれば、検察による起訴から「事実の確認および有罪判決に至るまでには非常に長い道のりがある」という。さらに、この弁護士は、2024年に発行された法令496/2024の改正に基づき、政府が「適切な法的手続きを経ずに反対組織をテロ組織として登録することができる」民主的リスクを強調している。

2019年から2023年にかけてアルベルト・フェルナンデス(Alberto Fernández)政権下で安全保障大臣を務めたサビナ・フレデリック(Sabina Frederic)によれば、RAMは「公共の安全の問題でもテロリストの力を持っているわけでもな」く、むしろ「一部の過激化したマプチェの小規模な集団がかつて行った一部の破壊行為」であるとしている。先住民族問題の人類学者で研究者のエルナン・スキアッフィニ(Hernán Schiaffini)は、「マプチェの世界をテロリズムと結びつけることは、政府が資源管理および火災防止における責任を回避するのに役立っている」との意見を述べている。

 

公式文書は「組織犯罪は国家安全保障および公共の秩序に対する重大な脅威であり、犯罪の予防、調査および抑制に関与する国家のさまざまな関係者による緊急かつ断固とした対応が必要である」と強調している。さらに、「これらの暴力的なグループがその悪質な目的を遂行するために利用できるあらゆる種類の資金供給を断つ必要がある」と警告している。ジョンズ・ワラがパタゴニアの緊張が高まる中で放火と武装闘争を正当化した後、ブルリッチは10日前にすでにこの決定について言及していた。新著の発表の際、RAMの指導者は、エスクエル近郊の牧場を襲撃した犯行声明を出したグループ 「プエルウィリマプ自治州マプチェ解放派(Facción Autónoma de Liberación Mapuche Puelwillimapu)」の行動を支持した。

#Mapuche

 

参考資料:

1. MINISTERIO DE SEGURIDAD NACIONAL – Resolución 210/2025
2. El Gobierno declaró “organización terrorista” a la RAM y la vinculó con los incendios en la Patagonia
3. El Gobierno de Milei registra como grupo terrorista a Resistencia Ancestral Mapuche (RAM)

 

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