(Photo: Canva)
エクアドルでは、家庭内労働およびケア労働の負担が女性に偏っていることが明らかになった。日常の家計維持は女性の肩にかかっており、家庭内労働や子ども・高齢者・障害者の世話、感情的サポートを含む100時間のうち約75時間を無給で担っている。こうした構造的負担は経済的価値を持つにもかかわらず、正式な認識はされていない。
この状況は、国際組織CAREおよびエクアドル国立統計調査院(Instituto Nacional de Estadística y Censos:INEC)が公表したデータで示されている。ケア労働には家の掃除、育児、介護、感情的なサポートまで幅広い活動が含まれ、社会や経済の機能に不可欠であるにもかかわらず、歴史的に見えにくくされ、経済的報酬からも除外されてきた。
無給のケア労働による経済的負担は国内総生産(Producto Interior Bruto:PIB)の約21%に相当しており、女性の雇用、教育、自由時間へのアクセスを制限している。公式データによれば、多くの女性は専門家が「二重または三重労働」と呼ぶ状況に直面しており、有給労働と長時間の家庭内労働・ケア労働を同時にこなしている。農村部では地域コミュニティでの責任も加わるため、時間的負担はさらに大きい。平均すると女性の週労働時間は60時間を超え、農村地域では最大87時間に達することもある。一方、男性は週約50時間であり、この格差は女性の正式な雇用、教育、公共活動への参加、余暇の機会を制限する要因となっている。労働市場に参加していない女性の約4割は、無給の家庭内労働・ケア労働を主な理由に挙げている。
これらのデータは、女性の時間と機会に直接影響する実質的な問題であることを示している。農村部では、家族やコミュニティのために負担が増大し、長時間労働が常態化している。こうした状況は女性の社会的、経済的な自由を制約し、教育や労働市場参加の機会を減少させる結果となっている。
さらに、家庭内無給労働の経済的影響は国内経済全体に及ぶ。国際組織CAREおよび統計機関のデータによれば、2023年だけで家庭内無給労働は約249億6,400万ドルを生み出し、国内総生産(PIB)の約21%に相当する。この規模は商業(16.1%)や建設業(4.6%)などの主要セクターを上回る。
こうした状況を踏まえ、CAREはエクアドルにおける国家的ケア制度(Sistema Nacional de Cuidados)の整備を提案している。制度整備の目的は、尊厳あるケアへのアクセスを保障するとともに、家庭内無給労働の経済的・社会的価値を明確化し、責任を国家、民間部門、地域コミュニティ、家庭の間で適切に再分配することである。
無給労働の負担は女性の雇用機会や教育、余暇時間へのアクセスにも影響しており、農村部では地域コミュニティでの責任も加わるため、週労働時間は平均60時間を超え、最大87時間に達することもある。一方、男性は週約50時間であり、この格差が女性の社会参加を制限する要因となっている。
これらのデータは、家庭内無給労働が単なる個人や家庭の問題ではなく、国内経済全体に影響を及ぼす重要な要素であることを示している。エクアドルにおける制度的対応の遅れは、女性の時間と機会を制約し続ける結果となっている。
参考資料:
1. Ecuador: Mujeres realizan el 75% del trabajo doméstico sin pago
2. Mujeres en Ecuador realizan el 75 % del trabajo doméstico sin pago

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