(更新終了)コスタリカ:大統領選挙、不安と期待の中はじまる→フェルナンデスが大統領

コスタリカ共和国では2月1日(日)、約370万人の有権者が投票所に足を運び、2026年から2030年までの大統領を選出した。総人口約530万人の同国では、20人の候補者が一枚の投票用紙に名を連ねたが、実質的に有意な支持を集めたのはわずか3人に絞られている。

コスタリカ大学(Universidad de Costa Rica)の政治調査研究センター(Centro de Investigación y Estudios Políticos:CIEP)が1月28日に発表した最新世論調査によれば、市民の27%が「不安」を、11%が「悲しみ」を感じていると回答。選挙戦に対する心理的な緊張感が浮き彫りとなった。

左派および中道左派勢力は、政治的安定と福祉水準の維持を目指し、選挙を決選投票に持ち込む戦略を描いている。しかし、誤差範囲を超える支持を得ている野党候補は5人にとどまるのが現状だ。

「ラ・オラ・ティカ(La Hora Tica)」編集長のダビド・バリエントス(David Barrientos)は、決選投票の鍵を握るのは棄権率の低下だと指摘。「人々が投票に行けば、決選投票になる」と語った。フェルナンデス候補に次ぐ支持を集めたのは、中道左派の元ファーストレディ、クラウディア・ドブレス(Claudia Dobles、2018~2022年在任)と社会民主主義の経済学者アルバロ・ラモス(Álvaro Ramos)で、いずれも支持率は9%。一方、未決定層は25.9%に達し、結果を大きく左右する可能性がある。

「コスタリカでは有権者が最終週や投票日当日に決断することが多い。有権者の多くは投票箱の前で初めて候補者を決める」とダビド・バリエントス(David Barrientos)は説明している。

投票は現地時間18時に終了し、最高選挙裁判所(Tribunal Supremo de Elecciones:TSE)が開票作業を開始。結果は同日20時45分から公表される予定だ。投票は平穏に進み、各投票所から順次結果が送付されている。最高選挙裁判所(TSE)の長官ユヘニア・マリア・サモラ・チャバリア(Eugenia María Zamora Chavarría)は、国内外の投票所から「市民の高い参加率」が報告されたと明らかにした。

 

ロドリゴ・チャベス大統領の振る舞いに波紋

現職大統領ロドリゴ・チャベス(Rodrigo Chaves)の振る舞いが国内で議論を呼んでいる。首都サンホセ南東の町クリダバット(Curridabat)の投票所を訪れ、与党系議員ピラール・シスネロス(Pilar Cisneros)の投票に同行した時にそれは発生した。野党支持者から「¡Fuera Chaves!(チャベス退陣)」と叫ばれた際に大統領は反対派に向かってキスを投げたり、手で奇妙なジェスチャーをする様子が撮影され、SNS上で急速に拡散された。

この行動について、CNNはコスタリカ大統領府(Presidencia de la República de Costa Rica)の広報室にコメントを求めているが、現時点では回答は得られていない。

一方、野党側からは批判が相次いだ。中道左派の市民アジェンダ(Agenda Ciudadana)連合の候補者で元ファーストレディのクラウディア・ドブレス(Claudia Dobles)は「民主的な過程において、大統領が人々に舌を出すような態度は不適切であり、良い模範とは言えない」と強調した。

さらに、自由進歩党(Partido Liberal Progresista)の候補者で現職議員のエリ・ファインザイグ(Eli Feinzaig)は「国民が目にしたのは、大統領が異なる意見を持つ市民を嘲笑する姿であり、大統領職の威厳にふさわしくない」と述べた。そのうえで「公的リーダーは尊敬、品位、対話を示す義務があり、このような幼稚な態度はコスタリカの民主主義に何ら寄与しない」と批判を強めた。

 

フェルナンデス、第1回投票で勝利する

保守派のラウラ・フェルナンデスがコスタリカ大統領選で第1回投票において48.5%の得票率を獲得し、決選投票を行うことなく勝利を収めた。開票率88%時点での暫定結果を最高選挙裁判所が発表した。

彼女は選挙戦で、現職大統領ロドリゴ・チャベスの「政治的後継者」として自らを位置づけた。チャベスもまたフェルナンデスを後任として支援していた。チャベスは対立的なスタイルで従来の政治家を批判する演説を行う一方、任期末の世論調査では58%を超える高評価を得ていた。

フェルナンデスの支持者はしばしば「チャベス派(rodriguistas)」と呼ばれ、現職大統領との直接的なつながりを示している。チャベス政権の功績としては、経済成長率5%、失業率を13%から約7%に低下、インフレの抑制、貧困率を2025年には15.5%まで引き下げたことなどが挙げられる。これらの経済指標に加え、伝統的政党の汚職に対する反対の姿勢は、フェルナンデスが有権者に訴えた主なメッセージの柱であった。

Photo:GETTY IMAGES

第2位は国民解放党のアルバロ・ラモスで33.3%、第3位は市民アジェンダ連合のクラウディア・ロブレスで4.8%だった。今回の選挙には20人が立候補したが、フェルナンデス以外の候補はいずれも事前の世論調査で支持率10%未満にとどまった。棄権率は30%、投票率は66.96%で、前回2022年の選挙を上回った。

勝利が確実となった後の演説で、フェルナンデスは「コスタリカは変化の継続を選んだ」と述べ、対話と国民的和解を重視しつつ、法の支配を尊重する強い政府を築く考えを示した。また、「より大きな福祉と繁栄を生み出す」と国民に約束した。

現政権を支えてきたチャベス大統領にも触れ、「これからも私たちの『ジャガーの経済』を咆哮させ続ける」と語った。一方で、「政府の失敗を狙う妨害的で破壊的な野党は、国の繁栄と福祉を目指す努力を阻んでいる」と批判した。

フェルナンデスは2026~2030年の任期でチャベス政権の政治路線を継承する方針を示しており、5月8日に大統領に就任する予定である。チャベスは憲法の規定により、再出馬まで8年間待つ必要があり、今回の選挙には立候補できなかった。

 

投票は現地時間午前6時に開始し、午後6時に終了した。全国に7,154か所の投票所が設置され、刑務所や高齢者施設、海外にも特別投票所が設けられた。有権者は約370万人で、投票は義務とされているものの、棄権しても罰則は科されない。

この日には大統領選に加え、次期政権の安定運営に影響する立法議会の57議席も選出された。与党プエブロ・ソベラーノは30議席、国民解放党は18議席、左派の広範戦線は7議席を獲得した。残る2議席は、市民アジェンダ連合と社会キリスト教統一党がそれぞれ獲得した。

#RodrigoChaves

 

参考資料:

1. Elecciones presidenciales en Costa Rica 2026, en vivo: votaciones, resultados y más
2. La conservadora Laura Fernández gana en primera vuelta las elecciones presidenciales de Costa Rica

 

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