エクアドル:ペルーとの二国間大統領会合および二国間閣僚会議を実施する

ペルー共和国大統領ホセ・ヘリ(José Jerí)は、隣国エクアドルへの初の公式訪問として、エクアドル大統領ダニエル・ノボア(Daniel Noboa)に迎えられた。行事は12月12日(金)にカロンデレット宮殿(Palacio de Carondelet)で行われ、第16回二国間閣僚会議(XVI Gabinete Binacional)が開催された。会議後、両大統領は30分間の非公開会談を行った。また、両国外相は第17回隣接委員会会合(XVII Reunión de la Comisión de Vecindad)の成果を発表し、各省庁の長による別の協議も行われた。その後、両首脳の発言をもって、会合および二国間閣僚会議は閉会した。

このハイレベル会合は、二国間協力を強化することを目的としており、2024年7月に署名された「リマ大統領宣言(Declaración Presidencial de Lima)」で合意された内容を引き継ぐものである。ペルー共和国議会本会議で賛成81票、反対13票、棄権2票で承認されたホセ・ヘリ初の公式外遊は本人によると満足のいくものだった。

国際訪問から帰国したばかりのエクアドル大統領も、貿易促進、観光、自由な往来、インフラおよび接続性の改善、ならびに環境保護といった分野において、近年ペルーとの二国間関係が「着実に前進してきた」と述べた。

それぞれの作業チームを伴って約2時間に及ぶ会合の後、13時20分に両大統領は、両国が共同で取り組むための優先課題を盛り込んだ「キト宣言(Declaración de Quito)」に署名した。さらに、両政府は炭化水素分野に関する了解覚書(memorando de entendimiento)にも署名した。この署名は、エクアドルの環境・エネルギー省次官代行ハビエル・メディナ・アバルカ(Javier Medina Abarca)と、ペルーのエネルギー・鉱山大臣ルイス・ブラボ・デ・ラ・クルス(Luis Bravo de la Cruz)によって行われた。

 

未明にエクアドルに到着したホセ・ヘリは、儀仗をもって迎えられた。ペルー政府の情報によれば、ヘリは外務大臣、国防大臣、内務大臣、経済・財政大臣、住宅・建設・衛生大臣、農業開発・灌漑大臣、対外貿易・観光大臣、運輸・通信大臣、エネルギー・鉱山大臣、および社会開発・包摂大臣を伴っている。

二国間閣僚会議の冒頭で、ノボアは、安全保障および防衛分野での協力の重要性を強調し「今日ほど、これまで以上に共通の課題に直面している時はなく、それには協調的かつ効果的な対応が求められる」と述べている。

会議後にホセ・ヘリは、「ノボア大統領の提案により、法秩序を担う部隊の常駐を損なうことなく、これらが補完的な役割を果たすことを前提として、国境を守るために技術を活用することで一致した」と述べた。また、両国の軍隊間での共同行動を実施し、さらに国際協力を模索することが不可欠であると付け加え、「越境的組織犯罪(delincuencia organizada transnacional)」、テロリズム、麻薬密売、武器取引、密輸、違法採掘などの犯罪と闘う必要があると訴えた。

一方、ノボアは、「国境における協力や違法採掘、麻薬密売に関する課題について話し合った。しかし何よりも、決して閉ざされることのない対話、継続する対話、そして我々の地域の発展に不可欠な対話を開始した」と述べた。

 

2025年10月、ディナ・ボルアルテ(Dina Boluarte)の罷免を受けてペルー大統領に就任したホセ・ヘリは、両国が取り組んだ合意や約束について、「非常に満足した気持ちで会合を終えた」と述べた。一方、ノボアは、安全保障は地域全体の問題であり、近隣諸国が「共同で対処すべきものである」と改めて強調した。

両大統領は、2025年から2026年の二国間アジェンダを指針づける「キト大統領宣言(Declaración Presidencial de Quito)」への署名とともに「キト行動計画2025(Plan de Acción de Quito 2025)」を採択した。

前回の二国間閣僚会議は、2024年7月にリマ(Lima)で開催された。このとき、ノボア(Daniel Noboa)は当時の大統領ディナ・ボルアルテ(Dina Boluarte)と会談し、「リマ大統領宣言(Declaración Presidencial de Lima)」に署名した。同宣言には、二国間関係の強化および国境双方の住民の生活水準向上を目的とした49項目が含まれていた。

 

 

そして新大統領の初の会合には、ステファニー・ベガ(Stephany Vega)も公式代表団の一員として参加した。首相府(Presidencia del Consejo de Ministros:PCM)の弁護士兼顧問であり、かつてペルー議会でホセ・ヘリの法律補助を務めていたベガは、2022年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による衛生制限下で、ヘリとともに違法なパーティーに参加している様子が撮影され、2022年に公の注目を集めた人物である。デジタルメディア「エル・フォコ(El Foco)」が公開した映像には、リマのミラフローレス(Miraflores)にある有名な「ピザ通り(Calle de las Pizzas)」にあるバー「エレファント(Elephant)」で制限措置に違反する両名の姿が映っていた。この行事は、当時の規制により複数人が集まる会合が禁止されていた期間に行われたものであり、調査報道サイトによれば、ステファニー・ベガは、当時の議会メンバーであったヘリ(に同行し、元同僚で親しい関係にある市役所職員の誕生日を祝うために参加した。

公開された動画には、出席者が屋内テラスでアルコールを飲みながら、マスク着用や身体的距離の確保といった当時の衛生規則を守らずに過ごす様子が映っていた。エル・フォコ(El Foco)によれば、ヘリはマスクを外してベガと共に着席する前に、店内に知人がいないことを確認していたという。この出来事は、ベガ本人および現大統領であるヘリの行動をめぐる疑問を呼んだ。

 

そして今回の同行においてベガには首相府(PCM)の予算から370米ドルの日当が支給されることとなっている。一方彼女には帰国後15暦日以内に報告書を提出する義務が課されることが定められている。

なお数週間前に週刊誌「パノラマ(Panorama)」が報じたところによると元ソモス・ペルー(Somos Perú)党員の彼女は、近年において著しく資産を増加させている。報道によれば、ベガは2023年にアウディ(Audi)、2024年に約6万ソレス(S/60.000)のBMW、さらに2025年には駐車場付きのアパートを12万米ドルで購入している。同誌によると、ベガは2021年にホセ・ヘリの法律補助としてペルー議会に入職した当初、給与は1,558ソレスであった。その後、予算委員会(Comisión de Presupuesto)では5,100ソレスを受け取り、ヘリが議会議長に就任すると、その給与は16,522ソレスに上昇した。

 

ベガは2名の共同経営者とともに2万ソレスで創設したバーの共同所有者でもある。ベガは、政府宮殿における影響力との関係を否定し、これらの取得は以前の車両の売却、個人貯蓄、年金基金(AFP)の引き出し、および銀行保証付きの家族からの貸付によって実現したと説明した。加えて、ベガは、自身の全資産は合法的な資金および検証可能な取引によるものであると強調している。

#JoséJerí #DanielNoboa

 

参考資料:

1. Gabinete binacional Ecuador-Perú concluye con la firma de una declaración presidencial
2. José Jerí y Daniel Noboa anuncian el reforzamiento de las fronteras entre ambos países con apoyo tecnológico
3. José Jerí fue recibido por el presidente de Ecuador, Daniel Noboa, para dar inicio a Gabinete Binacional
4. José Jerí irá a Ecuador con su asesora, quien lo acompañó a fiesta ilegal en pandemia: PCM le otorga USD 370 en viáticos

 

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