エクアドル:W杯2026最終予選、先発フォワードにふさわしいのは誰なのか

(Photo:Teleamazonas)

エクアドル代表は、ワールドカップ2026への出場をすでに決めているものの、深刻な得点力不足という課題を抱えている。愛称「ラ・トリ(La Tri)」は、予選16試合でわずか13得点しか挙げられておらず、得点数は出場国中で3番目に少ないという結果となっている。

予選の最終節を前に、監督セバスティアン・ベッカセセ(Sebastián Beccacece)は、

  • エンネル・バレンシア(Enner Valencia)

  • ケビン・ロドリゲス(Kevin Rodríguez)

  • レオナルド・カンパナ(Leonardo Campana)

  • ジョン・メルカド(John Mercado)

という4人の攻撃陣を招集した。

この中の1人が、アスンシオンでのパラグアイ戦、そしてグアヤキルでのアルゼンチン戦という、極めて重要な2試合において、エクアドルの先発フォワードとしてピッチに立つことになる。

 

エンネル・バレンシア──得点奪取

エンネル・バレンシアは、エクアドル代表の歴代屈指のフォワードであり、今予選でもチーム最多となる5得点(全13得点中の約38%)を記録している。彼の存在感は、代表チーム内において今なお揺るぎない。

しかしながら、所属クラブであるブラジルのインテルナシオナル(Sport Club Internacional de Porto Alegre)では、現在あまり良い状況とは言えない。過去3か月で10試合に出場したものの、合計出場時間はわずか267分にとどまり、ゴールもアシストもなし。現在は先発ではなく、途中出場の“切り札”的な役割にとどまっているのが実情である。

 

ケビン・ロドリゲス──最も効果的な攻撃手

ベルギーのユニオン・サン=ジロワーズ(Union Saint-Gilloise)に所属するアタッカー、ケビン・ロドリゲスは、現時点において最も期待される攻撃オプションの一人である。厳しい1年を経て自信を取り戻し、ゴールへの意欲を明確に示している。

2025年6月以降、同選手は7試合に先発出場し、合計500分以上プレー。3得点1アシストを記録しており、平均して126分ごとに1度、得点に直接関与していることになる。

このデータが示すとおり、現時点ではエクアドル代表のフォワード陣において、最も効率的な選手と評価されている。

 

レオナルド・カンパナ──MLSで好調を維持

ニューイングランド・レボリューション(New England Revolution)に所属するフォワード、レオナルド・カンパナは、2025年序盤に負傷のため欠場が続いたものの、6月下旬以降はレギュラーの座を確保し、安定したパフォーマンスを維持している。

ここまで12試合(うち11試合が先発)に出場し、合計927分間プレー。その中で4得点1アシストを記録しており、平均すると185分に1度のペースで得点に関与している。

この成績は、監督セバスティアン・ベッカセセ(Sebastián Beccacece)にとって、カンパナを先発起用する現実的な選択肢とするに十分な内容である。

 

ジョン・メルカド──攻撃の切り札

チェコのスパルタ・プラハ(AC Sparta Praha)に所属するジョン・メルカドは、同クラブでプレーするアンヘロ・プレシアード(Ángelo Preciado)とともに、エクアドル代表に名を連ねている。

メルカドは主にウイングとして起用されているが、セバスティアン・ベッカセセ監督は、彼を“9番”、すなわちセンターフォワードの代替オプションとしても高く評価している。ここ数か月で5試合に出場(うち2試合で先発)し、1アシストを記録。ただし、センターフォワードとしての実戦経験は、今回招集された4人の中で最も少ない。

それでも、メルカドは攻撃面での多様性という観点から、チームに戦術的柔軟性をもたらす存在であることに疑いはない。

 

先発フォワードは誰が適切であるのか

セバスティアン・ベッカセセ監督にとって、この決断は容易ではない。

直近のパフォーマンスに基づけば、最も効果的なのはケビン・ロドリゲスであり、レオナルド・カンパナも安定した成績を残している。エンネル・バレンシア(Enner Valencia)は、チーム「ラ・トリ(La Tri)」における歴史的存在であり、精神的支柱としての役割を担っている。そして、ジョン・メルカド(John Mercado)は、戦術的柔軟性をもたらす貴重なオプションである。

エクアドル代表は、堅固な守備力を誇る一方で、得点力に課題を抱えている。ゆえに、誰を先発フォワードに起用するかという選択は、ワールドカップ2026に向けた最終予選の締めくくりにおいて、極めて重要な意味を持つ。

#サッカー

 

参考資料:

1. ¿Quién debe ser el delantero titular de Ecuador en el cierre de las eliminatorias al Mundial 2026?

 

 

 

 

 

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