(Photo:Colprensa)
コロンビアの元大統領アルバロ・ウリベ・ベレス(Álvaro Uribe Vélez)(2002年〜2010年在任)は、刑事手続における証人買収(soborno en actuación penal)の罪について有罪と認定された。これは彼に対して起訴された三つの罪、つまり訴訟詐欺(fraude procesal)、証人買収(soborno)、および刑事手続における証人買収(soborno en actuación penal)のうちの一つであり、本件について、ボゴタ第44刑事巡回裁判所の判事であるサンドラ・エレディア(Sandra Heredia)が18日月曜日に言明したものである。
「刑事手続における最初の買収行為については、処罰対象となる行為の実体が立証された」と判事は述べ、ウリベの弁護士であるディエゴ・カデナ(Diego Cadena)が、ボゴタの刑務所に収監中の元準軍事組織構成員フアン・ギジェルモ・モンサルベ(Juan Guillermo Monsalve)に接触し、ウリベと違法武装勢力との関係について証言しないよう求めていた事実に言及した。
判事によれば、モンサルベに対しては、コロンビア最高裁判所において「真実を述べることをやめ、過去に語った内容を否定する」よう仕向ける一連の工作が行われていたという。そのうえで、証言内容が「上院議員イバン・セペダ・カストロ(Iván Cepeda Castro)による、刑務所内での便宜供与の約束を伴った悪意ある操作の結果である」と主張するよう強要されていたとされる。ただし、判事はこの段階では、元大統領がこの罪において「教唆者(determinador)」としての責任を負うかどうかについては明言していない。
以下裁判当時の様子を時間を追って見ていく。
08:35 判決公判の開始
公判は予定通り開始された。元大統領アルバロ・ウリベ、弁護士ハイメ・グラナドス(Jaime Granados)、および判事サンドラ・エレディアが出席した。ウリベとその弁護士は、バーチャル形式で審理に参加した。
08:40 サンドラ・エレディア判事の声明
判事サンドラ・エレディアは、ウリベに対する判決文の読み上げを次の言葉で開始した。
「司法は報道や政治のためにあるのではない。司法は国家のためにあり、偏見から自由でなければならない。」
この発言は、同裁判がコロンビアの政治的分断を象徴するものとなっていることを意識したものである。
09:00 元閣僚や上院議員約100名がウリベ支持の書簡を送付
元大統領アルバロ・ウリベ・ベレスの刑事判決を控えた同日、元閣僚や上院議員を含む約100名の政治家が、ウリベへの支持を表明する公開書簡に署名した。
「その無実は、決して封じることのできない真実の叫びである。いかなる判決が下されようとも、数百万の同胞は彼の誠実さ、高潔さ、そして憲法秩序への敬意を認識している」と、この『アルバロ・ウリベ元大統領への公開書簡(Carta abierta al expresidente Álvaro Uribe)』は述べている。
元大統領アルバロ・ウリベ・ベレスを支持する1,000人以上の市民や外国人が、彼に対する感謝と敬意を表す公開書簡をSNS上で発表した。書簡の公表は、ウリベに対する刑事裁判の判決を目前に控えたタイミングで行われた。書簡は、政治的指導者としてのウリベに共感し、共に道を歩んだとする人々の声を集めたものであり、法的な結末を待つ間に「団結している」との意思表示でもある。
書簡の中で繰り返し述べられているのは、ウリベ政権期における国の変化である。この公開書簡の署名者たちは、ウリベ氏が大統領として果たした役割への感謝にとどまらず、退任後も政治的影響力を持ち続け、国の将来に関わろうとしてきた姿勢を評価している。署名者たちはこう語っている。
ウリベ政権下で、コロンビアは希望、安全、投資、秩序、そして“コロンビア人であることへの誇り”を取り戻した。
これは、揺るぎない意志と先見の明を持つ政府によって成し遂げられ、「祖国への愛とは、言葉ではなく行動・犠牲・人格によって示されるものである」と学ばせてくれた。
このような状況下で、署名者たちは、担当判事であるサンドラ・リリアナ・エレディアが告発を却下し、ウリベ氏に有利な判決を下すことを望んでいる。
支持を表明した著名人の一部(政治・学術・メディアなどの分野)
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ルス・マリナ・パラシオ・ボテロ:業界団体および世論分野で著名な人物
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モニカ・トーレス・デ・ポンボ:市民活動・企業家系の家系に属する
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アントニオ・プレテル・エミリアニ:司法分野に関与し、元コルデポルテス(スポーツ庁)長官
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タティアナ・プレテル・デ・ラ・エスプリエージャ:政治・企業界に影響力を持つ一族出身、1989年ミス・ボリーバル
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マルガリータ・ロサ・コラレス・ボッシオ:農村部女性リーダーの代表
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アルバロ・ペレア・フェルナンデス:フサガスガの医療従事者で、保健省に関与する専門家
10:00 コロンビアの数百の団体がイバン・セペダ議員を支持
300を超える団体および2,800人以上の市民が、元大統領アルバロ・ウリベを被告とする裁判で「被害者」と認定された上院議員イバン・セペダ(Iván Cepeda)への支持を表明した。
声明文には次のように記されている:
我々はイバン・セペダの誠実さを証言し、揺るぎない信念と確信をもって彼を支持する。真実の追求における彼の勇気と粘り強さに、心からの感謝と敬意を表する。
12:00 ウリベ裁判:判事、検察側の重要証拠2点を有効と認定
判事サンドラ・エレディアは、元大統領アルバロ・ウリベに対する裁判において、検察側が提出した重要証拠2点――携帯電話の通信傍受記録およびスパイ時計による録音――を有効と認定した。
通信傍受は2018年にコロンビア最高裁が誤って命令を出したもので、他人名義であったはずの番号が実際にはウリベのものであった。
数日間にわたる会話記録には、ウリベと弁護士ディエゴ・カデナ(Diego Cadena)が、収監中の元準軍事構成員フアン・ギジェルモ・モンサルベ(Juan Guillermo Monsalve)に対し、ウリベと準軍事組織との関係を証言しないように働きかけていた様子が記録されていた。
14:00 判事、フアン・ギジェルモ・モンサルベへの買収を確認
サンドラ・エレディア判事は、法的手続きの尊重を求めたうえで、収監中の元準軍事構成員フアン・ギジェルモ・モンサルベに対する買収行為があったことを正式に認定した。
判事は、証言の信頼性を重視し、とりわけモンサルベの父オスカル・モンサルベ(Óscar Monsalve)の証言については、ウリベ一家との雇用関係により利害関係があるとして、信憑性が欠如していると判断した。
さらに、通称「カダビ(Cadavid)」ことジョバンニ・アルベルト・カダビ・サパタ(Giovanny Alberto Cadavid Zapata)の証言にも複数の矛盾点があるとし、証拠能力に疑義を呈した。
最終的に、判事は「あらゆる合理的疑いを超えて」フアン・ギジェルモ・モンサルベに対する買収行為が存在したと確定した。
参考資料:
1. En vivo | Colombia: el expresidente Álvaro Uribe Vélez es declarado culpable de soborno
2. Más de 1.000 ciudadanos mostraron su apoyo al expresidente Álvaro Uribe con una sentida carta: “Nuestra gratitud infinita”
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