エクアドル:CONAIE、FICSH本部の違法退去を告発

(Photo:CONAIE)

エクアドル先住民族連盟(Confederación de Nacionalidades Indígenas del Ecuador:CONAIE)は2025年5月28日、モロナ・サンティアゴ県スクアに所在するシュアル諸共同体間連盟(Federación Interprovincial de Centros Shuar:FICSH)の本部から代表を務めるドミンゴ・アンクアシュ(Domingo Ankuash)が、暴力的かつ違法に強制退去させられたとして政府を非難した。

CONAIEの声明によると、「5月28日未明に実施された警察による作戦は、司法命令なしに実施されたものであり、適正手続およびドミンゴ・アンクアシュ政権評議会を保護する憲法判決に違反している」とされている。

CONAIEは、この行為がカナダ系鉱山企業ローウェル=ソラリス社(Lowell-Solaris)とダニエル・ノボア(Daniel Noboa)政権の共謀によるものであると主張しており、「先住民族組織に対して分断・浸透・支配を図る戦略の一環」であると批判している。その目的は鉱業や石油の探査・採掘プロジェクトの推進のための道を開くことにあるとCONAIEは主張している。CONAIE代表のレオニダス・イサ(Leonidas Iza)は例えばFICSHのような先住民族の社会組織をめぐる主導権争いが表面化している。上述のようにこうした争いの背後には将来的な鉱山開発プロジェクトの存在がある。

「彼らの狙いは、我々の組織化プロセスを弱体化させることにある。ここには政府の介入があり、政府の走狗たちは権力に仕えている。彼らが望んでいるのは、鉱業や石油のために森や山を奪うことだ。しかも一部の指導者たちは、従属的な態度をもって自ら進んでそれを差し出しているのだ」とレオニダス・イサは批判している。

 

2025年5月29日木曜日の朝、CONAIEの統治評議会は記者会見を行った。そこで述べられたのはFICSHの本部から、ドミンゴ・アンクアシュ(Domingo Ankuash)議長が「立ち退き」させられた件に対する抗議表明である。2024年7月からFICSHの議長を務めていたドミンゴ・アンクアシュも、記者会見で「水曜日の未明に、立ち退き令もなく、私物を捜索されながら建物から追い出された。何を探していたのかも分からなかった」と述べている。アンクアシュは続けて「私が驚いたのは、300人の軍人と警察官だった。我々は立ち退かされた。暴力はなかったが、彼らは私が武器や薬物を所持していないかを確認していたのかもしれない ― 私には分からない。私は立ち退き令を見せてくれと求めたが、彼らは見せなかった」と語った。

この対立の発端は2024年3月に遡る。当時、FICSHの議長を務めていたダビ・タンカマシュ(David Tankamash)が、カナダで開催されたカナダ探鉱開発者協会年次総会(PDAC)で、ダニエル・ノボア大統領と面会したことがきっかけであった。CONAIEによれば、FICSHはCONAIEに加盟しており、2024年7月24日に開催されたアセンブリ(全体会議)において、FICSHの指導者46名中26名がタンカマシュの解任に賛成票を投じた。その結果、ドミンゴ・アンクアシュが議長に就任し、今回の事件までその職にあった。

CONAIEは今回の強制退去を、「先住民族の自己決定権に対する重大な侵害」であり、憲法および国際条約によって保障されている集団的権利を侵す犯罪行為」と位置づけている。声明では、「この行動によって生じるいかなる紛争に対しても、国家政府に全面的な責任がある」と明言し、抑圧に対抗するため、先住民族運動の団結と領土・原則の防衛を呼びかけている。また、今回の措置は、「ドミンゴ・アンクアシュをはじめとする先住民族指導者たちに対する政治的迫害の継続」の表れであると強調しており、同氏や他の領土防衛・自治擁護者に対する攻撃の一環とされている。

#FICSH #Shuar #Extractivismo #LeonidasIza

 

参考資料:

1. CONAIE denuncia desalojo ilegal de la FICSH: claves del conflicto y reacciones
2. ‘Revive’ la pugna por el control de la Federación Shuar entre la Conaie y el Gobierno

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