ペルー:カスティージョ元大統領、ハンガーストライキに突入

(Photo:Poder Judicial / X)

ペドロ・カスティージョ(Pedro Castillo)元大統領は、自身のツイッターアカウントに投稿した手紙の中で、本日からバルバディージョ刑務所(el penal de Barbadillo)でハンガーストライキに突入することを発表した。前大統領は、2022年12月7日にいかなる犯罪も犯していないことを改めて主張している。

 

2021年にペルー・リブレの元大統領候補が署名した書簡では、クーデター事件に関連して検察庁の要請を評価している裁判所の女性判事について言及している。それによると彼女がカスティージョに対する自身の意見をすすめた(ha adelantado opinión)、つまり自分に対してまだ審議が終わってもいない段階で、すでに自分の意見や判断を表明してしまった。その後、カスティージョは自分の立場を明確にし、自分に対して不正が行われていると考えていることを表明している。

ホセ・ネイラ・フロレス(José Neyra Flores)判事が主宰する法廷では、検察が求める34年の懲役刑について審議が行われている。容疑は元大統領が大統領職に就任してからわずか1年余りでペルーの憲法秩序を破壊しようとしたということだ。3月11日火曜日にも司法当局はクーデター事件に関する3回目の審問、つまり、起訴された元大統領および元閣僚、つまりアニバル・トレス(Aníbal Torres)、ベッツィ・チャベス(Betssy Chávez)などに対する新たな公判を予定していた。その第3回審問を数時間後に控えた元大統領は、自分に対する「不正」が行われていると主張し、ハンガーストライキの決行を発表した。

カスティージョは、口頭弁論の第2回目の公判において、自分が犯した唯一の罪は「この国民を守ること」だったと主張し、裁判から退出するとも述べていた。彼は「私は弁護士ではないものの、この過程全体を通じて、検察が私の自由を奪うために刑法を無理やり適用したことに気いた」と非難していた。すぐに、ノルマ・カルバハル・チャベス(Norma Carbajal Chávez)博士がカスティージョの発言に応じ、「適切な時期に、裁判所はあなたが必要と考えることを述べる機会を与えるだろう」と述べ、また、「この段階では、主張は技術的なものであり、あなたの弁護士が発言する必要がある」と裁判官はカスティージョの言葉を遮った。しかしカスティージョは黙ることなく、実際には彼の主張は拒否されるも、もう裁判には参加したくないと言い、法廷からの退出を求めた。

 

エウジェニオ・R・ザッファローニ(Eugenio R. Zaffaroni)、グイド・L・クロシャット(Guido L. Croxatto)はカスティージョに対する見せかけの裁判について以下のように分析している。

カスティージョが逮捕された際(免責特権の剥奪もなく、合法的な罷免もなく、適切な手続きもなく、動議も票決もないまま)、ペルーの法的秩序は崩壊した。その後、副大統領が彼の職務を奪い、国民の信任を裏切り、無差別な弾圧を命じた。この弾圧により、女性や子供を含む数十人が命を落とした。この弾圧は無差別ではなく、カスティージョに投票した人々を対象に行われたものである。

カスティージョはこのような見せかけの裁判において弁護士なしで臨んでいる。これは嘘で塗り固められた裁判に加担しないという正しい道を選んだからとされている。彼は、判決がすでに決まっているとされる裁判官の前で弁護する価値がないと判断し、「破局のプロセス(un proceso de ruptura)」と呼ばれる立場を取っている。法的な正当性を期待することは難しく、彼らは人道に対する犯罪者への恩赦に対しても動じなかった人物たちであり、強制不妊手術を受けた数十万人の女性たちの責任を負う者でもある。その裁判官たちは、法服の下に処刑人の斧を隠していることが明らかだとされている。

カスティージョは、拘束されているにもかかわらず、ペルーの憲法上の大統領であるとされている。彼が力によって罷免され、法的手続きによらなかったためである。議会は憲法上の手続きで彼を罷免するための票を持っておらず、そのため必要な票数を満たさないまま「罷免された」とされている。この点については、カトリック大学の憲法学者たち(彼らはカスティージョの支持者ではなかったようだが)や、ペルーの人権擁護機関、さらには数学的な証拠が示している。

カスティージョに対しては、ラファエル・コレア(Rafael Correa)、ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルヴァ(Luiz Inácio Lula da Silva)、エボ・モラレス(Evo Morales)、クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル(Cristina Elisabet Fernández de Kirchner)などと同様に、汚職の事実が捏造されたとされている。ただし、この場合、捜査を開始した検察官が後に犯罪組織を率いていたとして解任されたという特異な点がある。

カスティージョ大統領は、憲法上の大統領として裁かれる立場にありながら、クーデター未遂罪で起訴されている。ペルーにおいてクーデターの罪は刑法上、武器を持って蜂起することと定義されている一方、カスティージョは一切そのようなことはしていない。彼が行った「反乱」とは演説を行ったことであり、誰も武器を取ることはなく、唯一持ち上げられた武器は、彼を逮捕するための護衛の武器だった。それは彼の幼い娘の目の前で行われたものであり、彼の免責特権もまた一度も剥奪されていない。

彼を裁く者たちは、カスティージョとは異なり法学を学んだ者たちであり、非現実的な手段で犯罪を試みた場合(例えば、祈りで殺害するなど)、それは「不適切な未遂」と呼ばれ、刑法上罰せられるべきではないことを知っている。たとえ別の状況でそれが危険であったと主張されたとしても、行為はその発生した正確な状況に基づいて判断されるべきであり、他の状況を基に判断されるべきではない。

また、彼らは、憲法上カスティージョが大統領であることも知っているし、知らないわけはない。このような人物が法律について話しても、学生たちが信じるかどうかはわからないものの、彼らの中には、どこかの大学の教授である者もいる。彼らはすべてを完全に理解しているが、もう一つの「良心」という意味での意識が欠けているようだ。それは、正直な人間であれば、人生の最後の瞬間であっても耳を傾けるべき声である。

 

カスティージョは、この見せかけの裁判において弁護士を必要としていない。彼の出廷は、この裁判を正当なものとして見せかけるための演出に過ぎないとされている。しかし、彼の弁護士や元弁護士たちがペルーで「レグラヘス」と呼ばれる圧力を受けていたことも無視できない。ギジェルモ・オリベラ(Guillermo Olivera)は国外に逃れざるを得ず、別の弁護士は常に車に追跡されていると訴え、ベンジ・エスピノサ(Benji Espinoza)は最近、事務所に侵入され、個人用コンピュータを盗まれたと報告している。このような状況は、ディアナ・ボルアルテ(Diana Boluarte)の事実上の政権が、裁判の演出の中で誰かが法を持ち出すことを恐れていることを示唆するものである。

カスティージョ大統領は、植民地主義的な利益に応じない人物であり、そのため現在はボルアルテがその役割を担っています。しかし、彼女が役に立たなくなれば、彼女もまた見捨てられ、憲法上の大統領は不適切に罷免され、拘束している同じ法服を着た人物たちによって裁かれる可能性がある。罷免には手続きが必要ではあるものの、それは守られていないのも事実である。

さらに恥ずべきことに、カスティージョ大統領逮捕に関する非公開のもう一つの理由は、純粋な人種差別であるとされている。山岳地帯出身の農民が大統領になることは許されないという考えが、1821年の共和国成立時に再確認された植民地時代からの傷を深めているのである。この傷はペルーの歴史全体を貫いており、常に優れた歴史家や思想家、知識人によって指摘されてきた。「チョロ(先住民や混血の人々)は大統領になれない」という考えが、この裁判の最も忌まわしく、憤慨すべき隠れた理由であり、これを黙認することは許されるものではない。弁護士が必要ないのは、憎しみに基づく人種差別が裁判の根底にあり、それ以外の理由は口実に過ぎないからである。

ホセ・アルゲダス(José Arguedas)は、彼を育てた「召使い」の言語を最初に学んだ作家であり、「ある医師たちへの呼びかけ(Llamado a algunos doctores)」という詩を書いた。この詩は反植民地主義的な視点を持ち、ペルーの法制度に対して非常に批判的な内容となっている。この詩の内容は、現在、証拠なしに憲法上の大統領を裁こうとしている裁判官たちの姿を理解するのに参考になる可能性がある。本来であれば、大統領は法に則り、政治裁判で裁かれるべきではあるものの、今回は刑事裁判とはなっていない。憲法が求める基本的な手続き(大統領を罷免するための最初の条件)は、これまで一度も実行されていない。

カスティージョが罷免されたのは、彼が脅迫に屈しなかったからである。もし彼が議会(90%以上の不支持率を持つ)と「交渉」していたならば、彼は今も快適に大統領宮殿に座っていたことだろう。ペルーにとって幸運なことは、彼はそれをしなかったことにある。

 

Llamado a algunos doctores(José María Arguedas)

Dicen que ya no sabemos nada, que somos el traso, que nos han de cambiar la cabeza por otra mejor.
Dicen que nuestro corazón tampoco conviene a los tiempos, que está lleno de temores, de lágrimas, como el de la calandria, como el de un toro grande al que se degüella; que por eso es impertinente.
Dicen que algunos doctores afirman eso de nosotros.
¿De qué está hecha la carne de mi corazón?
Los ríos corren bramando en la profundidad. El oro y la noche, la plata y la noche temible forman las rocas, las paredes de los abismos en que el río suena; de esa roca están hechos mi mente, mi corazón, mis dedos.
Quinientas flores de papas distintas crecen en los balcones de los abismos. Esas quinientas flores son mis sesos, mi carne.
En esta fría tierra siembro quinua de cien colores, de cien clases, de semilla poderosa. Los cien colores son también mi alma, mis infatigables ojos.
¡No huyas de mí, doctor, acércate! Mírame bien, reconóceme. ¿Hasta cuándo he de esperarte?
Curaré tu fatiga que a veces te nubla como bala de plomo; te recrearé con la luz de las cien flores de quinua, con la imagen de su danza al soplo de los vientos; con el pequeño corazón de la calandria en que se retrata el mundo; te refrescaré con el agua limpia que canta y que yo arranco de la pared de los abismos que tiemplan con su sombra a nuestras criaturas.
No, hermanito mío. No ayudes a afilar esa máquina contra mí; acércate, deja que te conozca; mira detenidamente mi rostro, mis venas; el viento que va de mi tierra a la tuya es el mismo; el mismo viento respiramos; la tierra en que tus máquinas, tus libros y tus flores cuentas, baja de la mía, mejorada, amansada.
No tememos a la muerte; durante siglos hemos ahogado a la muerte con nuestra sangre, la hemos hecho danzar en caminos conocidos y no conocidos.
Sabemos que pretenden desfigurar nuestros rostros con barro; mostrarnos así, desfigurados, ante nuestros hijos.
No sabemos bien que ha de suceder. Que vengan esos hombres a quienes no conocemos. Los esperaremos; somos hijos del padre de todos los ríos, del padre de todas las montañas.

#PedroCastillo

 

参考資料:

1. Pedro Castillo en huelga de hambre: Expresidente anuncia medida de protesta desde el penal de Barbadillo
2. Pedro Castillo se enfrenta a una pantomima de juicio

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