(Photo: ECU 911 Ambato)
9月27日金曜日、グアヤキル市と政府との間で新たな対立が起こった。今回の問題の発端は、海岸沿いの都市で稼働しているビデオ監視システムにある。ECU911は、16,000台の監視カメラがブロックされていると非難した。この苦情は検察庁にエスカレートされ、検察庁はこのシステムを管理していたセグラEP社を訴え後、司法長官と国家警察は、グアヤキル市長府によって設立された自治体企業セグラEPの施設を家宅捜索している。
アキレス・アルバレス(Aquiles Álvarez) グアヤキル市長とセグラEP社の社長は警察のこの介入を「ショー」と表現し、一方の警察は家宅捜索ではないと主張した。
ECU911による訴えは、グアヤキルのサマネス公園で18ヘクタールの土地が焼失し、30台以上のインモビリアの車両が灰になった火災が発生する前と発生中に、市公営会社の監視カメラにアクセスできなかったとする報告を背景にする。ECU911がビデオ監視システムの管理を引き継ぐことを決定したため、新たな紛争はその日のうちに終結してはいる。
翌日、グアヤキルのビデオ監視カメラサービスを担当するTelconet社は公式声明を発表し、グアヤキル市における監視カメラの妨害疑惑を全面的に否定した。
「Telconetは監視カメラサービスを遮断したことはなく、ましてや我々がセグラ EPに提供しているサービスを遮断したことはない」と同社は述べ、サービスの継続性と品質に対するコミットメントを強調し、「ビデオ監視カメラサービスの切断疑惑に関する告発」は根拠のないものとし、同社の最先端技術がグアヤキルの34,000台以上の監視カメラの成功の鍵であったと主張している。さらに、Telconet社は、セグラEP社へのサービスはビデオ監視専用であり、交通違反の罰金用カメラは含まれていないことを明らかにした。
Telconet社の提供する人工知能(AI)カメラは、渋滞の検知、違反行為に関連する車両ナンバーの特定、営業時間外に進入するトラックや二重駐車などの違法行為が行われている場所の特定などを可能にするものだ。セキュリティ管理と緊急事態対応のための技術変革プロジェクトのプレゼンテーションで、アキレス・アルバレス市長は、「私たちは、交通管制もこれらのカメラを通じて行われるように、接続性に重点を置くつもりだ」と採用にあたって述べていた。セグラEPは、市内にあるすべてのカメラの効率的な同期を可能にする独自の機器と手順を備えた情報通信技術管理部門を設立し、高性能カメラの導入にあたった。
セグラEPのシステム導入にあたってグアヤキル交通移動局(Empresa Pública Municipal de Tránsito y Movilidad de Guayaquil:ATM)のベルタ・アギレ(Bertha Aguirre)交通局長は「Telconetのカメラはあるものの、それぞれが単独で機能していた。しかし今後は違う。何かニュースがあったり、必要なことがあると、これらのカメラのすべては連動し稼働する」。そしてこのシステムは「交通事故が発生した場合のサポートにも貢献するものである。映像は連鎖保管を通過し、司法システムによって100%認識されるため、裁判官は責任を判断することもできるのだ」と説明していた。グアヤキル市長によると、Telconet社との契約時、70の新機能を盛り込んだ。これらの機能は市が費用を負担することなくとも、公共事業、Urvaseo、環境、市場管理などの管理をカメラで行うことを可能にすると言う。
Telconet社とグアヤキル市との契約に疑念や何らかのコネクションがあると考えるものもいるようだ。15,000台のカメラの購入は2022年8月から施行されている両者のビデオ監視システムに関する契約が更新されたことで成立した。グアヤキルの自治体、自治体企業、財団との間で、Telconet社が参加する11の契約が登録されている、。Telconetは、2024年だけでも、全国の公共機関と600件近い入札に参加しており、その金額は8900万米ドルを超えている。技術サービスを提供しているTelconet社はその中でもATMとの契約は最高額で、グアヤキルの信号システムの拡張工事で490万米ドルの契約を行った。また、Empresa Municipal de Acción Socialとの契約も2件あり、1件は基本的な会計の認定で24万5,490ドル、もう1件は起業家向けの金融研修で同じく24万5,490ドルにもなっている。
Telconetの社長職は2023年、大統領選に出馬したヤン・トピック(Jan Tomislav Topić Feraud)が務めている。前社長は彼の父親だった。フランス外人部隊で軍事訓練を受け、ロシア侵攻時のウクライナやアフリカ、シリアの一部で戦ったと主張しているヤン・トピックは、傭兵ではないかと非難されたこともある。エクアドルとフランスの二重国籍を持っていたため、それらの戦いはフランスのためだと主張する。
Telconet社が市内に設置した15,000台の顔認識カメラのサービスは0.8%の効果しかなく、その対価として3,000万ドルを受け取ったとして告発されていた。8月13日の選挙討論会でフェルナンド・ビジャビセンシオ(Fernando Villavicencio)によって告発される予定であったものの、彼が直前に暗殺されたことから、代わりにConstruyeの大統領候補となったクリスチャン・スリタ(Christian Zurita)によって行われた。当時同社は「まだ」支払を受けていないが、「多くの」犯罪を解決するために役立っているサービス契約を履行していると述べていた。
グアヤキルに設置されたカメラシステムの開発に対する投資は「もっぱらTelconetによるもの」であると同社は言及している。「Telconetは、公共の安全のために不可欠なこのサービスを提供し続け、今後も提供し続ける。私たちは候補者に対し、票を獲得するために汚い選挙運動や中傷、嘘に頼らないよう呼びかける。エクアドルにはクリーンな選挙運動が必要であり、今回のような疑惑やその他の疑惑を、何の根拠もなく放置することは許されない」と昨年語っている。
ATMは10月から監視カメラシステム導入が可能とする第4段階の取締りを開始すると発表した。現在の3段階では、7,000件以上の罰金が科されている。
ビジャビセンシオに関する記事はこちらから。
参考資料:
1. Telconet asegura que no ha bloqueado cámaras de videovigilancia de Guayaquil
2. Allanaron la empresa municipal de Guayaquil, Segura EP operada por Telconet luego del bloqueo de 16 mil cámaras de seguridad
3. Telconet niega bloqueo de cámaras de videovigilancia en Guayaquil
4. Cámaras con inteligencia artificial también se aplicarán para el control del tránsito en Guayaquil
5. ECU 911 podrá usar cámaras de vigilancia y drones de privados, siempre que las empresas lo autoricen
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