グアテマラ大統領選2023:投票に向け2回目のシステム検証の実施

最高選挙裁判所(Tribunal Supremo Electoral:TSE)は6月25日に向け予備選挙結果送信(Transmisión de Resultados Electorales Preliminares:TREP)システムのシミュレーションを行った。2回目の検証となる。

TREPとは投票速報の結果を迅速かつ安全に伝達・普及させるためのシステムである。このシステムは投票所において、選挙管理委員会のメンバーや政党の選挙監視員の立ち会いのもと、それぞれのアクタがデジタル化され、アップロードされる仕組みになっている。アクタは検証センターに送られ、選挙監視員の立会いのもと確認され、その後、政党の代表者の立会いのもとで結果が確認される。データは、それぞれの段階において一致している必要がある。なおアクタとは特定の選挙の結果を記録したものを指す。

万が一、投票結果の送信の連鎖が危うくなり結果報告の正確性がかける可能性が出た場合にはコンティンジェンシー・プラン、つまり封じ込め作戦が用意されている。インターネットに接続された装置からアクタを自動的に送信できる仕組みを使い代替するというわけだ。

 

今回のシミュレーションは、6月25日に行われる選挙に向けて、当局が準備具合確認のために行われたものでエラーを最小限に抑えることを目的としている。シミュレーションに先立ち、IT部門の責任者であるホルヘ・サントス(Jorge Santos)がコンピュータープログラムの利用方法について、出席者に説明した。選挙のデジタル化に向けた検証は国内外で行われた。5つの地域の作業進捗は可視化された。

検証作業には下記メンバー計5,346人が参加した。

– オペレーター 4,634人(部局の送信所およびサポートポイント)
– 市町村コーディネーター 339名
– 部局および中央地区のコーディネーターおよびサブコーディネーター 48人
– 国家情報センター(Centro Nacional de Información:CNI)の検証者 325名
– CNIのヘルプデスクに 25名

 

検証用に20,474台のIT機器(コンピュータ5,596台、スキャナー5,271台、ルーター4,973台、携帯電話4,634台)も準備された。

 

2019年の選挙は不正選挙が疑われた。TSEが結果を掲載するページがオフラインであること、アクタがデジタルカウントと一致しないこと、登録されていない市町村長まで当選していることなど、混乱した。

最高選挙裁判所によると今回の検証は概ね満足のいくものだった。97%のアクタがカウントされたことによる。

 

<選挙プロセス(資料は2019年選挙のもの)>

 

 

今回選挙に関するその他の記事はこちらから。

参考資料:

1. #LH25deJunio: Con elecciones a la vuelta de la esquina, así fue el segundo simulacro
2. Acusaciones de fraude, actas que no coinciden y señalamientos contra las empresas contratadas por el Tribunal Supremo Electoral en las elecciones de 2019. Esto es lo que sabe hasta ahora, lo que hemos podido verificar, de los problemas relacionados con el conteo de votos.

No Comments

Leave a Comment

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください