ペルー:カステージョに対する公聴会にストリッパー参入、審理一時停止へ

(Photo by Arad qwe, wikipedia

ペルー大統領ペドロ・カスティージョ(Pedro Castillo)の汚職疑惑に対する公聴会は、ストリッパーの登場でパニック状態となった。本審問は司法のテレビチャンネルで公開放送されていたが、またたくまにその映像はSNSで拡散された。

ブラジル人ストリッパーリカルド・ミロス(Ricardo Milos)の動画は、カスティージョの弁護団のメンバーであるベンジ・エスピノサ(Benji Espinoza)のユーザーアカウントを通じて登場した。エスピノサ自身はビデオの責任を否定するとともに、自らを「コンピューター犯罪」の被害者だと主張している。ロイターに対し彼は「動画は突然現れ、私のアカウントからのものであるかのような印象を与えたが、私はそれを拒否する」と電話で述べたと言う。突然の出来事は審理を一時中断に追い込んだ。

「Asistencia Estudio Espinoza Ramos」と名乗るアカウントを通じてストリッパーの動画が登場したのはちょうどサミュエル・ロハス(Samuel Rojas)副最高検察官が大統領を捜査すべき理由を説明しているときのことだった。本裁判は現在指名手配中のフアン・シルバ(Juan Silva)元運輸・通信相が関与した汚職計画を大統領が指揮していたかどうか、それを捜査するかを決定づけるものだ。捜査の有無に関する問題は両陣営にとっても非常に重要なものである。検察庁は大統領を犯罪組織、加重影響力行使、共謀罪の疑いで捜査しているとともに、カスティージョの弁護側はもちろん大統領への尋問を阻止しようとしている。この裁判は弁護側による捜査無効な訴えが検察庁によって却下されたことから、「権利の保護」を盾に司法に訴え実現したものだ。

エスピノサは、正体不明の人物が「注意をそらし、FacebookのJusticia TVで生中継されていた手続きを 妨害」する目的で動画がアップロードされたと述べ、この理由から、彼が「コンピュータ」犯罪と呼ぶものを糾弾し、本事案について最高準備調査判事のチェクレイ博士に対応する調査を行うよう依頼したと明かした。同弁護士は仮想空間での司法制度が脆弱であることを示した事案であり、裁判官に苦情を申し立てていると付け加えた。「我々の部屋からは誰も退出していない。誰がやったか調査するつもりだ。非常に悪趣味なジョークで審議の注意をそらそうとしており、このようなことをした人物は自らの罪に対して投獄されなければならない」とエスピノサは主張した。

リカルド・ミロスは本名不明のブラジル人。公聴会で流された動画は11年前に「Jock Butt」というアダルトコンテンツサイトの広告として作られたもの。彼のダンスはセンセーションを巻き起こし、当時インターネット・ミーム化した。現在、45歳の彼は、League of Legendsのストリーマーとして活躍しているという。

 

 

カスティージョ大統領についてはこちらの記事も参考のこと。

参考資料:

1. Perú: un stripper sorprende en la audiencia de investigación al presidente Pedro Castillo
2. El bochornoso video de stripper que exhibió abogado del presidente de Perú
3. Video de Ricardo Milos aparece en audiencia virtual de tutela de derecho de Pedro Castillo
4. Insólito: un stripper se “coló” en una audiencia de investigación al presidente de Perú

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