米国マイアミのフランシス・スアレス(Francis Suárez)市長は、バイデン大統領に対しキューバへの空爆による軍事介入を検討するよう要請する予定だと述べた。
「私が言いたいのは、この数十年で初めて、キューバの人々が自由を求めて街に繰り出しているということです。私たちには彼らを支援する道徳的義務があります。そしてそれは、アメリカが介入する必要があるということです。我々にとっては国家の安全保障に関わる問題なのだ」と語った。
道徳とは広辞苑によると以下を言う。
人のふみ行うべき道。ある社会で、その成員の社会に対する、あるいは成員相互間の行為の善悪を判断する基準として、一般に承認されている規範の総体。法律のような外面的強制力を伴うものでなく、個人の内面的な原理。今日では、自然や文化財や技術品など、事物に対する人間の在るべき態度もこれに含まれる。
Alcalde de Miami: "EE.UU. debe considerar ataques aéreos contra Cuba"
El alcalde de Miami, Francis Suárez, defendió en una entrevista en Fox News que la opción de lanzar ataques aéreos sobre Cuba "tiene que ser explorada" pic.twitter.com/VsUEUhIHcj
— RT en Español (@ActualidadRT) July 15, 2021
この発言は、キューバとマイアミで共産主義政権に対する抗議デモが相次ぐ中で行われたもので、デイド(Dade)、ドラル(Doral)、ハイアリア(Hialeah)、ハイアリア・ガーデンズ(Hialeah Gardens)、マイアミ・レイクス(Miami Lakes)などの共和党キューバ系市長たちがキューバの人々が長年にわたって束縛されてきた鎖を解くために、我が国が介入することを依頼するための書簡を通じて要請したのに続いての発言だ。
キューバ出身の初代マイアミ市長を父に持つマイアミの弁護士スアレスは、自身の考えを展開した。それは「キューバの人々は、禁輸措置の解除を求めているのではない。キューバの人々は、禁輸措置の解除を求めているのではなく、共産主義政権が国民を養うことができなかったことを、毎日のように街頭で訴えている。60年間、失敗し続けてきたことだ。」と言うものだ。エネルギー不足、食糧不足、医療品不足など外貨獲得ができないが故に発生していることも明らかであある。ただしパンデミックによる観光などの外貨獲得ができていないことも理由にはある。繰り返すが世界では米国とイスラエル以外は米国の経済封鎖に対しては「NO」を毎年繰り返している。(ブラジル、コロンビア、ウクライナは棄権)
キューバのロドリゲス(Bruno Rodríguez)外相は、先週の日曜日に始まった抗議活動について、米国政府に責任があると直接非難している。それはもちろん米国による世界を巻き込んだ経済封鎖が食料、エネルギー不足を招いているということもあろうが、抗議活動キャンペーンが米国政府によって提供された数百万ドルを用い他ものであり、研究所、技術プラットフォームを使用したものだったということによる。
「#CanalHumanitarioCuba」「#SOSCuba」「#SOSMatanzas」という3つのハッシュタグを用いてソーシャルネットワークで拡散されているコンテンツは米国の都市でキューバ人の反対運動を支援している組織「プロアクティボ・マイアミ(ProActivo Miami)」のディレクターがコーディネートしていることが明らかになっている。
「私は軍事の専門家ではない」だから「私はここに座って、どのような軍事介入をすべきかについて意見を述べるつもりはあない」としながらも軍事介入を示唆している。意見を述べることは自由だろう。でも、平和的な解決方法を模索することなしに、すぐ「暴力」「武力」について言及をしようとするこれらの人間は疑いようもなく現代的ではなく、時代錯誤も甚だしい。また、自分たちはキューバ政府による弾圧(もちろん許されるものではない)を批判しながらも、自分たちは力を用いた解決を模索すべきであり、要請するとしている矛盾。全くもって支離滅裂である。
ロドリゲス外相はツイッターで、バイデンがキューバの人々に心からの関心や懸念を持っているのであれば、主権的な特権を回復し、ヘルムス・バートン法の一部の適用を停止して、医療機器や物資の入手の障害をなくすことができるようにすべきだと繰り返し言っている。彼らが何を必要としていて、何がその入手を難しくしているかはここからも明確にわかる。
Si el Presidente Biden tuviera algún interés o preocupación sincera por el pueblo cubano podría recuperar alguna de sus prerrogativas soberanas y suspender la aplicación del título III de la Ley Helms Burton y eliminar los impedimentos para adquirir equipos e insumos médicos. pic.twitter.com/lGa6jOJDmg
— Bruno Rodríguez P (@BrunoRguezP) July 14, 2021
マイアミの人々からの支持は中間選挙に必須なのだろうが、むしろバイデン、民主党は人道的支援によって世界や国民の支持を得るということはできないものか。マイアミにいる人間も(政府にいる思いは置いておいて)キューバにいる人々のことを考え封鎖解除に動いたらどうなのかと思う。あなた達の親戚、兄弟みんなが苦しんでいるんだ。政府が変わらないから米国が変わらないではなく、国のためにどうしたら良いのかを考えるべきであり、怒りのむけさきが間違っていると常々思う。
参考資料:
1. El alcalde de Miami no descarta una intervención militar ni la posibilidad de efectuar ataques aéreos en Cuba
2. In Miami, the mayor says military action may be needed in Cuba
3. Repudiable: el alcalde de Miami le pedirá a Biden una intervención militar con ataques aéreos en Cuba
4. El discurso del odio: Alcalde de Miami pide bombardear Cuba
人の命を大切に思わないマイアミ市長には驚きだ。勝手に他国の領空に侵入し爆弾を落とす。人が死ねば、過失致死罪でなく殺人罪だ。マイアミ市長も同罪。米国人はイラクやアフガニスタンの悲劇から何も学んでいないのか。米国が民主主義を広めたいなら何故サウジ王国と同盟している。マイアミ市長に言いたい「民主主義を主張したいなら、フロリダにある「魔法の王国」の民主化から取り組みなさい!」
全くもって同感です。他国にちょっかいを出している時間があるのであれば、国内における差別問題などになぜその時間をあてがわないのか、とすら思ってしまいます。