ペルー大統領選2021 : 決選投票2週間前の支持率調査

揺れる大統領選。前回の大統領選挙に関する調査(5月12日、13日実施)の結果報告のでお伝えしたのはケイコの躍進だった。選挙2週間前となった今回はまた少し違う景色が見られた。

模擬戦書の結果はペドロ・カスティージョが勝利した。ケイコ・フジモリの差はまた開き、5.4ポイントとなった。前回ケイコが躍進しポイントは3に縮まったはずだった。

有効票のみで比較すれば53.2%がペドロ・カスティージョに投票し、ケイコへのそれは46.8%となっている。

なお模擬投票というのは、DATUMによって作成された選挙権を用いて自宅で投票するという手法を用いて行われ、他人の仲介なしで行われる。

いつもながらに電話調査による「明日が投票日だったら・・・」も見ておこう。
こちらも44.9%がペドロ・カスティージョの指示を表明している。前回から2.5%あがった状態だ。なお既に誰に投票するかを決めた人は全体の78%となり、前回より6ポイント上昇した。これは「まだ何も考えていない」「未だ検討中」という人が各々4%、1%減り、また、「わからない」が1%になったことによる。

また、鉛筆をマークにした政党は男性の支持層が約半分で、若者というよりミドル層以上が支持を示している。引き続き土地的には中部と南部に強い。

一方のFuerza Popularはリマでの過半数以上の指示を受けていて、また、女性からの支持の方が多い。

なお、どちらがペルーにとってより良いプランを提示しているかという質問においてはケイコ・フジモリがが3%ほど、ペドロ・カスティージョを上回っている。個人的に思うことは、プランが良いと感じる人が多い方が支持率も高いような気もするが、一筋縄ではいかないらしい。 “Fujimorismo” を純粋に嫌ってのことなのだろうか。または、ケイコが肯定したパパ・アルベルト時代の避妊政策を”planificación familiar(家族計画)”の一環であるなどと偏った見解を出したことにも関係しているのだろうか。

アルベルト・フジモリ政権期の1996年から2001年の間、貧困層や農村部の先住民 約272,028人もが(主に)同意なしで不妊治療をされたことに端を発する。この政策を通じて女性に(産まないという)決心をさせるために必要な機会を提供するものだとしていた。この背景には既に国民経済が衰退していたこと、結果として貧困層への支援の制限が資金確保につながるとされていた。

もしくは、データが示すようにFuerza Popularのプランはよく見えるものの、実効性が薄いと考えている人が多いからだろうか。事実、ケイコが約束を果たすかについての問いについては、「完璧に実行する」「部分的に実行する」と答えた人が約過半数の51%、それ以外が49%となっている。一方でのペドロ・カスティージョは前者が62%だ。

 

ちなみに、もう少し調査項目を見ておくとするとケンジ・フジモリの登場(ケイコと溝があり、数年間会っていな買った)は、単なる選挙キャンペーンの一環でしかないと考える人が全体の7割を占めた。

またサンタモニカ刑務所でのディベートにペドロ・カスティージョが参加しなかったのはテクニカルチームや公約の再構成のために時間がとられたのだろうと考える人が45%に及んだ。

混迷を極める選挙戦。一体どちらが勝つのだろうか。目が離せない。

 

参考資料:

1. Estos son los integrantes del equipo técnico de Pedro Castillo para el debate de este domingo
2. Miles de mujeres peruanas demandan justicia tras ser esterilizadas a la fuerza durante el régimen de Fujimor
3. Keiko Fujimori sobre caso de esterilizaciones forzadas: “fue un plan de planificación familiar”

 

No Comments

Leave a Comment

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください