日本人は桜が好きだ。その好きさ加減といえば想像の域を超えている。春になると桜のことだけ考えていれば怒られないし、何かにつけ桜が優先される。
週末の外出先も桜が中心。 旅行先も桜があるところ。 朝も昼も夜も桜を鑑賞しに行くし、社会人一年目の初仕事は花見の場所確保と決まってる。 スターバックスやカフェでオーダーするのは桜のラテだし、和菓子屋さんも桜の餡をベースにお菓子を作る。 何かを失敗してもニコッと笑って「さくら」とさえ言えれば全てが許される雰囲気はあるし、 とにかく何でもかんでも桜で、その結果花が満開であるばかりでなく、日本全国桜だらけの状態になる、これが春の日本なのである。
そしてこの時期いつも思う、日本人は桜依存症であり、桜病にかかっているのではないかと。
桜はいい。
力一杯花を咲かせ、そして一気に散る。その一生懸命さが愛らしい。さらにその華やかは、人々の心をパッと明るしてくれる。そして人生の節目の時には必ず寄り添い、その大きな枝で勇気を持てと背中をそっと押してくれる。そしてその桜との思いは親から子へと受け継がれて行く。
1年の中でも桜を見られる期間は本当にわずか。もしタイミング良く桜を愛でる機会を持てたのなら、日本人の心とも言えるその花を見て欲しい。桜を愛する日本人の心とともに。
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